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僕の聴いた名演奏家たち(オスカー・シュムスキー)

2017 JAN 2 19:19:20 pm by 東 賢太郎

今年はチェアまで買って読書するぞという決意?なのですが、身辺整理をしようというのもあります。人生に21回も引越しをしていて、べつに好きでしたわけではないのですが結果としてこれだけ非定住型の人生を送りますと「身辺」というものがないというか、住む場所場所でそういうものを形成する時間もゆとりもなかったなあということに今更ながら思いが至ります。

どこへ行くにも家族の引越し荷物の6,7割は僕の音楽関係でしたが、それがまだどさっと荷物のままあるのがまずい、まずはこれを何とかしないといけません。ということで元旦からそれを引っ張り出して眺めています。

びっくりしたのはアメリカ、ヨーロッパに13年半いて聴きまくったコンサート、オペラのプログラムの量です。覚えていないのもありますが日記を見ると様子がわかります。いまは亡き巨匠の記録もたくさんありますから皆様の一興にはなるかもしれません。順不同で折を見て書き残しておこうと思います。

722053_1_fまずはヴァイオリンのオスカー・シュムスキー(Oscar Shumsky、1917-2000)からいきましょう。ロシアのユダヤ系で、8才でストコフスキーがフィラデルフィア管にソロ・デビューさせた神童でした。レオポルド・アウアー、エフレム・ジンバリスト、フリッツ・クライスラーに師事しましたがアウアーはチャイコフスキーの協奏曲の献呈を断ったことで有名でハイフェッツ、ミルシタインも弟子ですね。シュムスキーはグレン・グールドと共演したことでも有名ですがトスカニーニのNBC交響楽団で3年弾いていたこともあるそうです。

oscar1ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールでシュムスキーを聴いたのはサイモン・ラトル指揮フィルハーモニア管弦楽団との共演によるベートーベンの協奏曲です。1985年というと僕は英国に赴任した翌年でまだ30才でした。19世紀の演奏の香りがぷんぷんある人を聴けたのは後にも先にもこれだけで、希少な経験となりました。なるほどヴァイオリンとはこういう馥郁とした音がするものかと感激したことを覚えています。あまりうまいとは思わなかったのですが、技術など忘れさせる柔らかくとろけるような美音。彼のクライスラーの録音はまさにその音で弾かれていますね。これぞ真打ち、音のごちそうでしょう。こんなヴァイオリニストはほんとうにいなくなりました。

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