剣道の魅力
2012 SEP 18 15:15:34 pm by 西 牟呂雄
私は42歳で剣道の稽古を始めました。ドイツで生まれた次男を日本文化に触れさせたくて、日本に帰国直後、彼を近くの剣友会に入会させる際に、一人ではきっと通わなくなるだろうと思って私も一緒に稽古を始めたことがきっかけです。その後次男は、日本でのお決まりの塾通いが始まり稽古の時間が取れなくなり退会、私だけが続けることになって早くも10年が経ちました。なぜ私が剣道にのめりこんでいったかその理由をいくつか列挙したいと思います。
✔ 昇段試験があること
ゴルフであればシングルを目指すように、剣道には昇段という目標があります。現在三段ですがここにいたるまで何度も躓いており、その度に発奮してより稽古に励むようになりました。私のように高齢で始めて、一般人の最高位の七段(最高位は八段ですが八段への昇段審査の合格率は1%未満で一般人は事実上不可能)になった人はたくさんおり、励みになります。
✔ 費用・時間的な制約がそれほどないこと
防具竹刀をいったんそろえれば、継続的にかかる費用は多額ではなく剣友会への月謝も驚くほど安いです。理由の一つは先生方がほとんどボランティアでご指導くださっているからです。また、稽古時間はせいぜい1-2時間で職場あるいは自宅の近くで稽古する場合が多いので、ゴルフウィドウというような問題が生じる可能性も低いと思います。ただ稽古へ行く回数にもよるとは思いますが。
✔ 運動能力が高ければ良いという単純なものでないこと
ゴルフでもそうですが、用具(竹刀)を使うことにより単純な運動能力比べではなくなります。メンタルな要素、剣道の場合は「気攻め」という要素が入ることにより、高齢者でも若者と立ち会うことができます。
✔ 生き死にを体験することができること
真剣だったら完全に死んでいたなと思える瞬間が何度もあります。ああ生きていて良かったと思える体験を得られるものは剣道の他にはそんなに多くないと思います。また、生き死にを経験できる割には怪我をすることは驚くほど少なく(例えば柔道と比べて)、リスクは高くありません。
私の駄文を読んで少しでも共感していただいた方は、今からでも遅くありませんからご一緒に稽古しませんか?
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東 賢太郎
9/21/2012 | 5:18 PM Permalink
二木さんの42歳から始めて剣道3段というのはあまりないことなのでしょうね。それもサラリーマンやりながらというのがすごいです。コメントに剣道への愛情を感じますね。
福田 玲子
9/26/2012 | 1:06 AM Permalink
気攻め という単語に非常に共感を覚えました。
「気」の持つちからをどう生み、どう活用するかは、永遠の課題なのだと、同じ、身体を使う事物を極めるにあたり、まだまだこたえの出ない領域です。
。。。やはり一度、竹刀で一喝されなくては。。。!
甘田 豊隆
9/26/2012 | 3:49 PM Permalink
剣道といえばすぐ思い出すのが千葉周作の生涯を書いた司馬遼太郎の「北斗の人」ですね。子供のころ警察署に道場があってそこで短期間剣道を習ったことがあります。年配の警察官がボランティアで教えてくれてました。今警察官と関わるのは交通違反の時だけです。
石井清彦
10/30/2012 | 12:25 AM Permalink
味わい深いグッとくるストーリーですね。
ご次男さまと同様だと思いますが、私も剣道を小学校から中学2年までたしなんでおりましたが、当時の思い出が強烈に甦りました。
面格子の奥に浮かび上がる眼光の迫力、軽快なのにズシリと痛打してくる竹刀捌き、岩のようにぶれない鍔迫り合いでの身体軸、当時の先生の存在、その感覚は格別でした。
今度、二木さまの稽古の様子、見学させて下さい。