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ハムレットを満喫した土曜日(下北沢、本多劇場)

2014 MAR 11 13:13:43 pm by 中村 順一

本多劇場

本多劇場

先週の土曜日に下北沢の本多劇場にハムレットを見にいったのです。既に東、西室両氏が書いておりますが、すごく良かったです。

まずは井の頭線で下北沢下車。下北沢は駒場のキャンパスから近く、もっと来ていてもよさそうなものだが、ほとんど知らない町である。当時通っていた自動車免許教習所が小田急の駅からも行けたので、井の頭線からの乗り換えで使っていただけで、降りたことが極めて少ない駅なのである。そうか、駒場時代は渋谷でしか遊ばなかったんだ、当時、渋谷我が街、とか自分で言っていたのを思い出しました。僕は東横線沿線に住んでいるのだが、そもそも東京の街は自分の私鉄沿線から、違う私鉄沿線に行く機会が極めて少なくなる傾向になる構造になっている。皆、ひたすら山手線内の職場や繁華街を目指してしまうのだ。2週間ほど前、西室と小田急の祖師谷大蔵で飲んだのだが、これも東京生まれ育ちの僕が、生涯で降りたことのない駅だった。

さあほとんど20年ぶりに下北沢駅に降りてみると、一目でこれはなかなか面白そうな街だな、とすぐ分かる。スペースが少なくゴタゴタしてはいるが、雰囲気がある。駅から本多劇場へ行く道でやっていた青空市を思わずのぞいてしまった。聞けば劇場がたくさんある街だとのこと、これはどうも通の街だな、僕のようなトウシロで大丈夫だろうか、などと考えながら本多劇場に到着。東、西室、阿曾さんと合流。

本日の劇はハムレット、早速パンフレットを200円で購入、僕は映画に言っても必ずパンフレットを買うことにしている。後で思い出すのが楽しいからだ。あれ、でもストーリーが書いてないよ、と隣の東が言い出す。待てよ、考えてみれば、僕もシェークスピアの4大悲劇の一つで、舞台がデンマークのコペンハーゲン郊外のクロンボー城であることくらいしかわからない。シェークスピアの生まれ故郷のストラットフォード・アポン・エイボンには何回も行ったが、シェークスピアの劇の台本は読んだことがない。筋がわからないと困るな、と東がぶつぶつ、僕も同調。それを見て西室がバカにしだした。あれ、こいつは知っている感じだ、そういえば、僕よりは昔から文学青年だったか。パンフレットで早野さんの役がお妃のガートルードであることだけは認識。見かねた阿曾さんが、東と僕にハムレットのストーリーを解説してくれた。これが大いに助かった、劇を楽しく見ることができた。後で阿曾さんに、「先生、ありがとう」とお礼のメールを発信。

劇は良かった。セリフが多く、良くあれだけ暗記できるな、というのが第一印象。早野さんは、素晴らしい、さすがです。悪女の役を最高に演じていました。劇は演出がロシア人で、謎のロシア人も出演していた。ロシア語で、言っていることは意味不明なのだが、「東京大好き」とか「大丈夫」とか、笑いを誘う日本語も取りいれていた。最後にはほとんど全員が死んでしまい、「そしてだれもいなくなった」状態になるのだが、最後まで劇に引き込まれ、あっと言う間の3時間でした。ハムレット役が、かっこ良かった、キムタクみたいでした。でも待てよ、劇では、英国がデンマークに年貢を納めている設定になっているが、変だなー、確かクロンボー城は16世紀の建設の筈、当時デンマークがそんなに強かったわけはないのだが、とか考えたりした。

劇が終わると、下北沢の家庭的なレストランで、少し早い夕食を4人でスタート。少し遅れて早野さんも合流。レストランにはハムレットの劇に出ていた女性もいて、自分の息子と話していた。ああ、ここは劇関連の通が御用達の店なのだ、と思った。食事も美味しいし、下北沢の雰囲気を満喫できました。食事後、軽く2次会へ。帰りは、家が近い東とタクシーで一緒に帰ることに。そういえば東は前の晩、銀座で午前4時まで飲んでいた、とのことで、どう見ても寝不足。タクシーの中では爆睡でした。

天気も良く、お陰様で充実の土曜日でした。「熱演の早野さん」と「先生の阿曾さん」に多謝であります。

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