カープには甲子園優勝投手が3人もいる
2012 SEP 19 2:02:53 am by 東 賢太郎

カープには甲子園優勝投手が3人もいる。福井、今村、堂林だ。野村も準優勝、マエケンもベスト4。つまり、野球をしてほとんど負けた記憶がない連中だ。ノーヒットノーランまで食らわせた今年のDeNA戦などは彼らの高校時代そのままの試合だった。
しかし9月に入り、彼らは経験のない弱小チームの負け方を知ってしまった。それなら俺がと奮起して1点に抑えると見事に味方はゼロ。チームは14試合連続で得点が3点以下という53年ぶりの大記録にあと一歩とせまった。
CS最後の望みをかけたこの天王山で1勝5敗。この勝負弱さはただものではない。これだけ勝ちグセのある素材をそろえているのに。
7月14日、ハマスタで横浜に9対4で快勝。気分よく中華街でラーメンを食べてJR駅に行くと2メートルある外人がホームに。今日クローザーで抑えたミコライオ君と気づく。とにかくでかい。僕は彼の肩までもない。
半ズボンにリュックサック。女性と一緒だった。それはいい。しかし、つい1時間前にマウンドにいた殺気がぜんぜんない。僕は長年、外人と働いたからわかる。気の優しい、いいやつだ。一球必殺とビーンボールを投げられるタイプではない。
ああいう外人を放っておくとだめだなあと思った。カープにはヤクルトの宮本みたいに外人にものを言ってやる奴がいない(たぶん)。監督やコーチは顔ぶれからしてその気配もないだろう。別に英語の問題ではない。
ひょっとするとあの若手連中も同じなんじゃないか。勝ちグセ集団の彼らが元気よく勝手にやっていたときは強かったが、あまりの貧打線に気持ちがぶれてくると負ける。ちょっと野村にそういう気配がある。
マエケンはタクローさんをCSにと言ったが、ふつうはお世辞でも監督をじゃないか。一応人事権のある上司なんだし。若手の気持ちを燃やしてくれる上司がいないのでタクローの引退をネタに自ら鼓舞しているように見える。
DeNAの中畑監督はポーズ半分だろうが体を張っている。少なくとも「本当に横浜は弱い」と言った審判団に怒るときは本気だ。どうも野村監督は大人しい。あんな抗議じゃあ選手も奮い立たないという感じがある。
どうでもいいと思われるかもしれないが、カープの野手には野性味というか、ケンカの強そうな顔つきの奴がいない。右を殴られたら左もどうぞみたいに見える。ピッチャーは内角攻めして怖くないだろう。
清原は日ハムの八木投手について「いいピッチャーですね。顔も怖いし。」と言っていた。大事な評価ポイントだ。中田翔なんか打席で怖いだろう。投手がビビると、ときどき失投が来る。彼はそれを打てるようになっている。
カープで怖いのはマエケンと大竹だろう。顔も気迫も。8月30日神宮で大竹と畠山の決戦は凄かった。151kmで空振り。マン振りした畠山は腰か背中をいためた。あれがプロの戦いだ。その前々日、マエケンが畠山を三球三振にとった148kmの剛球も凄味があった。
ピッチャーがこういうケンカをしているのに打者はポンポン早打ちマックで凡打の山。投手はあれで切れないほうがおかしい。顔は優しくてもプロに入る連中はみんな天才。だから打者だって自信さえつけば打てるはず。
どうもこのチームはマネジメントに問題がある気がします。直観ですが。
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