高倉健さんの遺作「あなたへ」
2014 NOV 24 1:01:39 am by 東 賢太郎
昨日は二子の好日山荘へ出向いて山歩き用品を一式購入しました。そういうものに縁のない身でしたから、ちょっとばかし新鮮な気持ちがわいています。
59歳もあと2か月ほどになって、いよいよ大台替わりですから、なにか最後にしておきたいなと思っているところでの気まぐれです。
仕事は忙しい中なのですが、いざ還暦というものを前にしてみると、いちど心をまっしろにして、真新しい自分になってみたいという気持ちが出てくるのは抑えられません。
さっき、先日亡くなった高倉健さんの遺作「あなたへ」を見ていて、任侠役の「死んでもらいます」しか観ていなかった不明を後悔しました。涙で拍手です。不器用で気配りで腰が低かったのは、本当の大物の証しだったんですね。
任侠役について彼は「そういう血が自分にあるからそういう役が来たのだろう」と語っていましたが、それは彼自身が掟を守り、二言のない、腹のすわった男ということであり、女は守る男ということでしょう。とても共鳴します。
演技ではあっても、ひとつひとつ言葉が重いですね。セリフを彼の人間力が飲みこんでしまっているように思います。約束は絶対破らないし、裏切り者は本気で「死んでもらいます」だったんだろうと思います。
彼の名言集も心にささります。
「拍手されるより、拍手する方がずっと心が豊かになる。」
これはある経験を思い出します。某有名大企業の社長の初対面のアポなのに、行き場所を間違えて20分お待たせしてしまいました。顔面蒼白の僕に「待つ方より待たせている方が大変なんですよ」とさらっとおっしゃり、心服したことです。この方も凄い男です。
「すべてが出会いから起きていますよね」
はい。まったくそのとおりと思います。馬齢を重ねた僕ですら、人生はあの出会いがなければこれはなかったねということの集大成でございます。
いままでの人生でお会いした多くの方々の「いいところ」「いい話」ばかりがどんどん記憶によみがえってくるので少々驚いています。高倉健効果でしょうか。
「いい風に吹かれたいですよ。 きつい風ばかりに吹かれていると、 人に優しくなれないんです。 待っていてもいい風は吹いてきません。 旅をしないと…。」
そうですね、旅をしようと思います。
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