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J.S.バッハ ブランデンブルグ協奏曲全曲

2015 JAN 16 1:01:22 am by 東 賢太郎

僕にとってベートーベンにひたっている時期に一時のクーリング・オフになるのがヨハン・セバスチャン・バッハのブランデンブルグ協奏曲全6曲である。人類の至宝だと書いて反対する人は誰もいないだろう。なん百回聴いたかわからないが一向に飽きるということなし。噛めば噛むほどスルメのように滋味が増す。僕の場合、脳を瞬時に活性化させる効果がある気がして学生時代によくきいた。

クラシック入門の方、この6曲は必修科目ですので何度も聴いて全部覚えてしまってください。

J.S.バッハはヘンデルと同じ1685年生まれで1750年と9年早く死亡。ヘンデルはハレ、バッハはアイゼナハと同じドイツに生まれたが会うことはなかった。ふたりとも英国人ジョン・テイラーというやぶ眼医者に手術(白内障か?)を受けて失明している。失敗して歴史に名を残しているのはこの人ぐらいではないか。

「ブランデンブルグ協奏曲」と呼ばれている合奏協奏曲集は6,3,1,2,4,5番の順番で作曲され、ブランデンブルグ・シュヴェート辺境伯クリスティアン・ルートヴィヒに「いくつもの楽器による協奏曲集」とフランス語で記して献呈されたことでこの名前になっているが、作曲の本当の経緯などの詳しい素性はわかっていない。6番だけは以前にマリナー盤について書いたのでお読みいただきたい(「カテゴリー」の「J.S.バッハ」にあります)。

難しいことはともあれ、2番のトランペット、オーボエ、リコーダー、4番の2本のリコーダー、5番のチェンバロなどソロ楽器とオーケストラのかけあいはまさに「耳の御馳走」であり、初期の作品で弦だけによる溌剌とした3番、ヴィオラ・ダ・ガンバによる奥ゆかしいくすんだ響きの6番もありと、ありとあらゆる上質な音楽的悦楽の宝庫である。

有名な演奏としてカール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団、トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンソートなど枚挙にいとまなし。バッハの音楽というのはあまりに完璧にできていて、技術に問題なければ聴けてしまう。だからCD屋に堂々と並んでいるのはどれを買っても大丈夫だ。演奏の好み云々以前に、まず曲を覚えることが大事である。

このアバドの演奏も楽しい。

 

cover170x170僕が最近よく聴いているのはヴラディミール・クロスト/バルカン祝祭管弦楽団というものだ。これはi-tuneで「 Vladimir Crost  Balkan Festibal Orchestra」と入れると出てきて、2枚で6曲がそろう。というよりもCDでは買えないオンライン・オンリーの演奏。

この指揮者も団体もまったくきいたことがなく、何者かどこの馬の骨か知らない。なんとwikipediaなど何を検索しても出てこない。よほど無名なのでありゴースト演奏団体かもしれないし、2番などあまりにうますぎるのでシンセの合成音かとも疑ったが、どうもそうは聞こえない。何であれ結果が全て。こういう得体の知れないものを第一に薦める人もいないだろうしショップもこんなのが売れては困るのだろうが。

わざわざ書くのは、演奏と録音があまりに素晴らしいからである。わずかにリズムが単調になる部分はあるものの、並み居る大御所連の名盤と何の遜色もないどころかむしろ音程の良さと音色の美しさで優っている。このピッチの良さは脳の栄養になるほどだ。はっきりいって万人ご推奨の天下の名盤リヒターより僕はこっちの方がずっと好きである。ソリストもオケも非常にうまくアンサンブルも一級品。いったいこの人たちは何者なんだろう?

 

(こちらへどうぞ)

J.S.バッハ「ブランデンブルグ協奏曲」BWV1046-1051

 

 

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Categories:______J.S.バッハ, クラシック音楽

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