ブラームス交響曲第2番に挑戦
2015 MAR 30 11:11:56 am by 東 賢太郎

現在ブログのためにブラームス交響曲第2番の聴き比べをしていますが、記憶に頼って書いているわけではなく、書こうと思ったものは全曲いちいち聴きかえしています。いまやっと31種類の演奏についてコメントを書き終えたところなので、全曲を31回聴いたということです。
どんな音楽でも短期間に立て続けに31回聴けば飽きると思うのですが、やってみて驚くのはそういうことが全然ありません。それは僕が2番が大好きだということがあるのでしょうが、やっぱり曲が良くできているということに尽きるのではないでしょうか。
所有している2番は86 種類あり、LP、カセット、CD、SACDと異なるフォーマットで重複して持っている19枚を入れると105枚あります。実演はこれまで7回聴いており、重要な指揮者の解釈はほとんど耳にしたように思います。
この週末はピアノリダクションの楽譜で第1、2楽章を初めて通して弾いてみました。左手は和音だけにしたり難しい所は右手だけにする等いい加減ではありますが、耳だけではわかっていなかったことを発見でき勉強になりました。この曲は構造的にも和声的にも対位法的にも、本当に名曲なんですね。
趣向を変えてラヴェルのト長調ピアノ協奏曲の第2楽章も。一人ピアノだと中間の所は音が抜けますが最初と最後は一人でも充分で、これを弾くのは無上の喜びです。中間の複調的な所はバイオリン・ソナタにそっくりだなと、これも弾いてみて初めて気がついたことです。
あとひとつ、ベートーベンの悲愴ソナタの第2楽章。弾いているとベートーベンのバスや目立たない中声部の音の選び方のセンスの良さに気づきます。巨匠とか楽聖とかではなく、耳がいい、センスがいい人というイメージができます。
ブラームスの譜面は難しくていままで敬遠気味でしたが、2番を機にすこしチャレンジしてみようかなと思います。
指揮者は演奏する曲のスコアをまずピアノで弾かなくてはいけません。次に、それを科学的な眼で研究するのです。それを人生の中で時間をかけてすることで、解釈はおのずと、地面から泉がわくようにしみ出てくるのです。
リッカルド・ムーティ
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