全身全霊でやってます
2015 JUN 29 19:19:14 pm by 東 賢太郎
なかなかいえない言葉です。「全身全霊でつとめてまいります!」なんて歯の浮くような安っぽい選挙演説のしめくくりでしか耳に残っていないので、人の悪い僕などこれをきくとまっさきに「なるほど嘘なんですね」という条件反射回路が作動します。
カープの新井が昨日のお立ち台で訥々とこの言葉で心境を語りました。この言葉がこんなに清々しく響くのをきくなんて何年ぶりだろう。カープファンならずとも、今年の彼ほどこれが似合う男もいないということで納得なのではないでしょうか。
日曜も仕事だったので4-0で勝った中日戦をビデオで見ました。二塁走者の丸がヒットで本塁をねらって刺されましたが、あれはセーフっぽかった。抗議はなし。嫌なムードであり、いままでのカープならずるずると意気消沈になりかねない分岐点でした。
それを粉々に打ち砕いた新井のツーランホームラン。ただの2点じゃない、あれが勝負の流れでどれだけ大きかったか!ジョンソンの8イニング完封も引き出しました。丸の全打席出塁も。これぞ4番であり、ベンチの雰囲気も変えています。
あのスイング、新井は体重が右足に残っていて、前後にくずされないから抜かれたり落とされたりしてもぎりぎり上体がボールについていってます。それでいてあれだけ思い切り振られたらピッチャーは怖いでしょう。若手以上にキャンプで体をいじめぬいたそうですが、そういう精神力なくしてこの復活はありえないでしょう。
阪神が好調ですが、その一因とまことしやかにウワサされるのが新井の復活だそうで、選手が新井を見て戦々恐々なんだそうです。人生おわったと思っていた元同僚が不動の4番です。若いキミたちはなにやってんの?ということです。だからかどうか同じベテランの福留なんかものすごく元気です。他球団の選手まで変えている。こういうことのできる男、そんじょそこらにいるわけじゃありません。
新井を全身全霊にしたものがなにかは本人の気持ちの中だけですが、それが何かは一向に問題ではありません。そういうものを総合して外部から我々はモチベーションと呼ぶわけですから。
何度も繰り返します。人間なんであれ、成功するにはモチベーションこそが鍵なのです。本人だけでない、他の選手まで新井の電気に触発されているでしょう、会社や世の中はこうやって変わる。変える人が出ないと変わらないとき、会社や世の中はこういう人を探すべきなのです。
モチベーションの高い人は宝ものであります。
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