Sonar Members Club No.1

日: 2017年3月11日

アラウ/セガルのブラームス・ピアノ協奏曲第2番

2017 MAR 11 23:23:37 pm by 東 賢太郎

40年も前、大学時代に下宿でカセットテープに何気なく録音したものがまだ残っている。それをADコンバーターでディスク化してyoutubeにアップすれば世界中のファンと共有できる。

ネット時代に生まれ育った世代には当たり前のことでしょうが、法律の勉強の合間に毎晩聴いて、傍らで飲み食いしていた22才の生活感までリアルによみがえる録音が「そこ」に移住したというのはそれだけでも不思議な気分です。

アルバート・アインシュタインは「過去、現在、未来の区別は、どんなに言い張っても、単なる幻想である」と言っています。そうか、となると40年前の過去なんて実は俺の夢か幻想だったんじゃないか?


 

そこにこういうものが、まるでタイムカプセルにあったみたいに、戸棚の奥から埃にまみれてぽろっと出てくる。

 

 

 

僕は22才の僕と並んでいっしょにこれを聴いて、ふたりとも同じように感動する。そして22才は明日もやるぞと元気になり、それを見た62才のほうは、ああこれは幻想じゃなかったんだとほっとするのです。

アインシュタインはこうも言っています。「野望やただの義務感からは本当に価値のあるものは生まれません。それは、人や対象となるものへの愛と献身から芽生えます」。

愛と献身!ひとつだけ確実にわかったのは、22才から持っていたそれを僕は今も変わらず持っているということです。この素晴らしい協奏曲への無限の愛を。

そして、それが同じぐらいあることを感じさせるアラウとセガルのこの見事な演奏!40年の闇に眠らせなくてよかった。

(こちらへどうぞ)

ブラームス ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 作品83

 

 
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テンシュテットのブラームス交響曲第4番

2017 MAR 11 1:01:11 am by 東 賢太郎

youtubeにアカウントを作りました。

まず第一回として、クラウス・テンシュテットが正規録音を残していないブラームスの4番からいきましょう。フィラデルフィア時代に当地のFMを録音したカセットで、放送自体の音質がこういうものでしたし音はあまりよろしくありませんが、貴重な音源と思いますのでファンの皆様と共有できれば幸いです。

最近LPとともにカセットというフォーマットも見直されていると聞きました。デジタルというのは単なる信号だから消えたらおしまいでありCDなどのディスクはモノとしての保存性に問題があります。34年前のカセットですが意外に録ったままの音が残ってるなという印象です。

これはこのブログに書いた演奏です。

僕が聴いた名演奏家たち(クラウス・テンシュテット)

「この本番は聴けず地元FMがステレオ放送してくれたのでそれをカセットに録音したが」と書いてありますが僕が聴いたのはリハーサルで、このビデオの録音はその本番でした。アカデミー・オブ・ミュージックできくフィラデルフィア管弦楽団はこういう音がしていたのです。

いま聴いてもたっぷりしたテンポで悠揚迫らざる大人の演奏でした。この人は巷で言われる爆演型の指揮者などではありません。

当日のプログラム(このページにテンシュテットのクレジットはないが

このページにシュロモ・ミンツと一緒にある

クラシック徒然草-僕が聴いた名演奏家たち-

 

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