5月7日のコンサートのお知らせ
2017 APR 2 21:21:25 pm by 東 賢太郎
お知らせです。
来る5月7日(日)にライヴ・イマジン祝祭管弦楽団(指揮・田崎瑞博、ピアノ・吉田康子)の第3回演奏会がございます。会場は豊洲シビックセンターホール(ピアノ:ファツィオリ・コンサートグランド、モデルF278)。演目は以下の通りです。
ハイドン 交響曲第98番変ロ長調Hob.Ⅰ:98
モーツァルト ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503
モーツァルト 交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
当コンサートは一昨年の1~4月に投稿しました拙ブログをライヴ・イマジンの西村淳さんが読んでくださったことがきっかけとなりました。
一昨年の大晦日に仕事の関係でてんやわんやとなり、皆様にはやむなく「ブログ終了のお知らせ」をして3か月ほど休止したのですが、お知らせの直後のお正月に西村さんからこのような「コメント」が入っていたのを覚えておりました。
『プログラムノートの参考にといろいろと検索してここに行きついたわけですが、その途端に「おしまい!」とはなんと哀しいめぐりあわせでしょう』
このご縁で一度食事でもしましょうということでニューオータニで初めてお会いし、そこからメールのやり取りでこの「さよならモーツァルト君」をテーマとした演奏会の企画のお話を伺ったわけです。古典四重奏団の田崎瑞博先生の指揮でリハーサルが始動して約1か月。聴きごたえのある演奏会になると思います。
僕はモーツァルトの音楽だけでなくその人物に強い関心と親近感があり、その理由は自分でもわかりません。必然的に「書簡全集」(海老沢敏、高橋英郎編訳、白水社)を何度も読み返し、該当する楽曲を聴き調べ、特異な父子関係、経済状況、人間関係、当時の政治・経済状況などから彼のとった行動、言動、批判を通じて一個のモーツァルト像ができあがりました。
そこで初めて、他人のそれを知るべく、理解できる言語の範囲内でモーツァルト関連書籍はほぼ読破いたしましたがどれを読んでも氷解しないいくつかの疑問を持つに至ったのです。彼の死因はいまだ不明で数多の流説が存在するのも不可思議ですが、これほどの音楽を書いた男がなぜ人気凋落し、職も得られず、葬儀の日にちすら不明のまま墓地に投げ込まれこの世から消えてしまったのか?この謎を解く証拠は226年たった今も出ていないのだから推理するしかありません。
2005年12月になぜかレクイエムの自筆譜のファクシミリが急に欲しくなり、単身ウィーンに飛び数日間根を詰めて冬空の街を歩きました。雪がうっすら積もるなか、彼が世を去った12月の街の空気と気配を感じながらシュテファン大聖堂の、遺体を安置した十字架礼拝堂のうす暗い極寒のなかでしばしひとり合掌しました。心は静かでしたが、何度も何度も頭をよぎったのは「なぜ?」という言葉でありました。
5月7日のコンサートでは、開演に先立って15分ほどお時間をいただきレクチャーをさせていただき、プログラム3曲を題材にその話題にも触れてまいろうと思います。ハイドンが98番でモーツァルトにどう「さよなら」を言ったのか?実際にピアノでお聞きいただこうと思います。
連休の最終日ではございますが、ぜひお誘いあわせのうえ会場にお越しいただければ幸いです。当ホールは300席とのことです。
なお、当ブログをご覧になり来場をご希望のかたは優待券を差し上げますので、ご芳名、希望枚数をご記入の上、以下のアドレスからメールでお申し込みください(枚数は制限があるので先着順とさせていただきます)。
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Categories:クラシック音楽