モーツァルト、俳優座、忠臣蔵の芳醇な一日
2017 APR 23 3:03:21 am by 東 賢太郎
きのうは午前9時からライヴ・イマジン祝祭管弦楽団の本番会場での練習(豊洲シビックセンターホール)、皆さまと昼食、そして2時から劇団俳優座の観劇(両国、シアターX)でした。オケは息子、劇は長女を連れて行きましたが楽しんだようです。
ライヴ・イマジンは5月7日のここでのコンサートに向けて練習は順調とお見受けしました。とても楽しみです。このホールは音が良く、300ある座席の最後部まで確かめましたが良好でムラがありません。奏者の皆さんから「届いてないのでは」という声がありましたが、充分届いてます。
このピアノ(ファツィオーリ)は日本に数台しかなく、僕もチッコリーニのリサイタル以来実音を聴くのは2度目ですが素晴らしいものでした。吉田さんのピアノ協奏曲第25番(K.503)はオケにブレンドしてまろやかなホールトーンに包まれ、誠にモーツァルトにふさわしい。ご自作のカデンツァも趣味が良く聞きものです。ジュピターとハイドン98番も指揮の田崎先生のボウイングが徹底し整ってきました。本番当日は開演前に僕が15分ほどお話をさせていただくことになっております。ハイドンがジュピターのどこをどう引用したかファツィオーリをお借りしてお耳に入れようと思います。5月7日は多くの皆さまとお会いできれば幸いです。
午後は早野さんが出演する劇団俳優座公演を阿曾さんと娘で。3-11を題材とした重めで幻想的な話を楽しませていただきました。演劇は何もわかりませんが、人物がみな亡くなった人(おばけ?)でシックス・センスという映画を思い出しながら観てました。役者の技量が問われる設定ですが、さすが俳優座ですね。早野さんは軽めの浮気な女房というかつてない役どころでしたが大女優となると守備範囲広いですね。大変満足。千秋楽お疲れさまでした。
両国駅からの道すがらたまたま見つけて、これがここ(本所松坂町)にあったのかと立ち寄ったのが吉良上野介邸跡でした。元禄15年(1702年)「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士四十七士が討ち入りした現場で、この像のすぐ左に「御首級(みしるし)洗い井戸」があります。泉岳寺から戻った吉良の首はこの井戸で清められ、医師「栗崎道有」により胴と縫合、そのあと埋葬されたとのことです。享年62。同い年になってしまいましたね。八重桜が満開でした。合掌。
せっかくなので、昭和12年創業のちゃんこ鍋の老舗「川崎」へ。鶏ガラと醤油のシンプルな味はすばらしい。これまた飾らない味わいの樽酒とは相性抜群であり、江戸からの伝統料理はほんとうにうまい。東京の食の奥深さも捨てたもんじゃないと再確認しましたが、京の天皇、公家に対し江戸も将軍がおり世界最大にしてパリの倍の人口があった。100万都市の食文化が貧しいはずはないと思えば納得であります。
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西村 淳
4/23/2017 | 7:32 AM Permalink
芳醇な一日、人生わるくないぜ、でしょうか。(笑)
赤穂浪士の討ち入りはバッハが若い頃ですね。このあたりではマイナーなイベントですが、12月は悪い殿様じゃないぜと吉良祭。
川崎のちゃんこもベストでしょう。
ほれほれ、モーツァルト君、ちょっと出席率が悪くて申し訳ございませんでした。田崎先生、じきじきのボウイングは表現にぴったり寄り添っています。多くの人に助けられてラストスパートです。