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「伊賀の影丸」型組織論

2018 JAN 6 2:02:41 am by 東 賢太郎

子供時代の愛読書(漫画ですが)に横山光輝の「伊賀の影丸」(右)があって、幕府転覆をはかる計略をもった敵方の甲賀や飛騨の忍者軍団を倒す命を将軍から受けた公儀隠密の服部半蔵が配下の伊賀忍者の中から10数名の妖しい忍術を操る者たちを選んでチームアップします。相手もほぼ同数のそういう妖術使いたちで、特殊技能者同士の1対1の手に汗握る決死の戦いがくり広げられ、最後は影丸だけ残って伊賀が勝つ話なのです。連載していた少年サンデーが70円ぐらいでしたか、本屋さんで買うと自転車ですっ飛んで帰り、没頭、没入して読んでおりました。

大羽進投手(背番号29)

男の1対1の勝負への関心はこの作品によって絶対のものとなり、自分も影丸のように強くなりたいとなる。結局それは武道ではなく野球の投手・打者の一騎打ちという関心に行きつきましたが、東京人の僕が小学校2年で広島ファンになったのは、高校時代からライバルだった王貞治(早実⇒巨人)と大羽進(日大一⇒広島、巨人戦通算19勝)の因縁対決にいれあげ、弱い方の大羽が無敵の王を三振に取るシーンに熱狂したからです。だからどうしても自分で一騎打ちがやりたく、どうしても投手をやるぞとなった。でも実はそれは影丸の影響だったのです。

影丸を呼びチームアップにかかる服部半蔵

そして時が経って、いま会社経営という場面で何が自分の理想形かとつらつら考えるに、あの服部半蔵の忍者軍団のチームアップこそしっくりくるなと感じ始めているのだから、まさに三つ子の魂百までです。チームに呼ばれる忍者たちはめっぽう強い。普通の忍者が集団でかかっても「ちょこざいな」と殲滅されてしまう。僕にはこれが焼き付いていて、強い組織には強い者しかいらない、普通の人が何千人いても勝てないと思っています。人海戦術の通用しない僕らの業務においては特殊技能者だけの少数の軍団こそ強いし、経営効率は素晴らしく高いのです。

半蔵の選ぶ忍者たちに上下関係はありません。半蔵自身も現役の忍者であり、この軍団は半蔵を中心に共通の目的で集まったパートナーシップです。僕はソナーを同様に特殊技能者のパートナーシップのイメージで経営したいと考えています。僕も技能者の一人としてです。全員がパートナーですが、僕だけが無限責任社員として経営責任を負う役目をこなす技能者(CEO)ということです。つまりCEOも秘書も特殊技能者として同じレイヤー(階層)にあり、お互いの技能をリスペクトする関係になります。だから秘書はお茶くみなどではなく、パートナーとして戦線で戦力となり得る特殊技能者です。こういう経営風土の会社はあまりないでしょう。

この組織の利点はアメーバのように可変性があり、案件ごとに適材だけでチームアップをして、不足なら社外人材を、契約で無理なく補完できることです。組織に階層がないので無用な上下関係の負荷がありませんし、専門領域のオーバーラップがありません。チームに呼ばれた人は能力が高いと評価されたわけだからプライドをもって自由に活躍してもらえます。報酬は少人数のプロフィット・シェアリングだから高めで、フリー・ライダー(ただ乗りする余計な人)がいないことは、できる人にはインセンティブになるのです。

最も衝撃を受けた名勝負、左近丸vs五十鈴大作。盲目の伊賀忍者左近丸はコマの術で手ごわい如月文兵衛を倒したが、大作の幻術にかかり谷底に落ちて死ぬ。しかし最期に放ったコマが大作の乗った綱を切って結局相討ちとなる(由比正雪の巻)。

儀隠密に敵対するのが「由比正雪」か「土蜘蛛五人衆」か「闇一族」か、相手の属性によって半蔵は選択すべき人材を変えています。ソナーも取り組む案件ごとにインセンティブの高い適材を僕の人脈からチームアップできるから、少人数の選ばれた社員をコアにして高い執行力を発揮できる。当社のマネジメントとは、ある案件の執行に必要不可欠なスキルセットが何で、どうチームアップすれば穴もなく無駄もないお客様にとって頼りがいある軍団を提供できるかということになります。これまでもソナーはこのパートナーシップ型アメーバ経営をしてきましたが、案件規模が大きくなった今、そのひな型を原型に明確な組織論をもって拡大する時期に来ております。

しかし、自分は若々しい影丸のつもりでいたのに、いつの間にか白髪のジジイである服部半蔵の役になってるぞ。嫌だなあ、誰かに代わってもらって影丸やりたいなあ。

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