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いちげんさんのご縁

2018 MAR 4 11:11:23 am by 東 賢太郎

漢方の大家・神山先生と統合医療の先駆者・森嶌先生を拙宅でお引き合わせした。西洋、東洋の医学の違いはあるが、理論よりも実践、病気を治すことがすべてという理念はお二人とも共通である。議論は活況で意気投合していただいたし、4月に大阪の森嶌先生の診療所において2度目の会談も決定した。おふたりは日本、中国にそれぞれ医療関係の広い人脈をお持ちであり、それが合流すると新しい流れになるのではと期待している。お手伝いしようと思ったのは、母をなくしたことで医療に貢献したいと強く思うようになったからだ。

両先生とはたまたまのご縁で知り合いになったが、それを今度は僕が結び付けて新しいものが生まれる。思えば今の自分は若いころからの小さな奇縁を素材に成り立っているようなところがある。あらゆる新しいご縁は若者にとってはチャンスだ。誰にも平等にやってくるが、それを活用できるかどうかが人生の分岐点である。人は一人では事は成せないからだ。自分よりも経験や知恵のある人の力をお借りして大きな事をやるのも一つの知恵だ。小さかった自分がもっと大きくなれる。

しかし、重要なことがある。相手の人にも福が来ることだ。つまりウインウインにするというのが必須条件であり、そのためには何か差し上げるものを持っていないといけない。それが何かは十人十色だが、どうしても自分が一番得意なものということになるだろう。そこに、前に書いた「100メートルの穴」を掘る。そうして経験的に得たものの重みがあればあるほど、ご縁の相手も「この人から何かを得られるぞ、ご縁だぞ」とあなたから感じてくれると思う。年齢は関係ない。

僕のルーティーンであるお薦めの方法がある。格上の相手と出会ったら、とりあえず「このご縁から何か素晴らしいことが生まれる」と思い切りポジティブに考えるのだ。そこでああだこうだネガティブを考えてはいけない。そういう人は得てして何もしない人で、しないまま人生を終わる。しないならそのネガティブな事はのっけから発生する心配はないのだから考える意味などないだろう。意味ないことを心配する人生なんてつまらないと思わないだろうか。

まずは素晴らしいことが起きて自分が喜んでいる姿を思い描きなさい。何でもいい、自分が勝利の美酒に酔っている姿だ。大事なのはそこからだ。その姿がやってくるのが5年後としよう。次に、そこから逆算して、そうなるには3年後、2年後、1年後、そして今日、どうしていなくてはならないかを寝ても覚めても考えるのである。そこでいま打つ手は何か?それがあるのかないのか?その答えがクリアでなければその望みはあきらめたほうが賢明かもしれない。もし打つ手が確信できれば着手して粛々と進めてみるがいい。

そうお薦めするには理由がある。ポジティブ・シンカー(前向きな人)になると人が集まってきてくれることだ。そういう人にはポジティブな人たちが集まる。ネガティブな人、リスクばかり気にする人にはあまり寄ってこないから、同じことをやればポジティブな人が「チーム力の差」で勝ってしまうというあまりに簡単な「原理」だ。つまり、相手にプレゼントをあげようと前向きに生きていれば自然といいチームができて、自分ひとりの力以上のものができてしまうのだ。

例えば起業だ。誰しも何がしかの勝算があるからするのだが、「だめだろうか?」なんて思ったらできっこない。だめな理由なんか探せば百もあるのであって、それを頭からデリートできる人だけが勝つのである。株もそうだ。古来よりブル(強気)は馬鹿に見え、ベア(弱気)を言うと賢者で知的に見えるという鉄則がある。インテリに相場が当たらない最大の理由の一つはこれだ。勉強は誰でもできるのでもっともらしいことを述べる評論家になれる人は掃いて捨てるほどいる。僕はウォートンスクールで初めて理論を学んだが、どうせそんなものは当たらないと思ってたし知的に見える必要もないのでその愚にはまらずに済んだ。

この性格になったのは母のおかげで、あれをしたいこれをしたいと言ってNOと言われたのは釣ってきたアメリカザリガニを食いたいと言った時だけだ。どんな突飛なことも「そう、いいんじゃないの」とさらりと受け入れてくれたので、初めからだめかもしれないと思うことがなかった。これできないかな?と問われれば、無理かなと思ってもやってみようと答える。もちろんその結果失敗したことは無数にあるが、一度失敗すると人間は何か学ぶ。成功するまでしつこくやめなければ遂に成功してしまい、当初は信じられないすごいことができてしまうなんて経験も味わう。

いま僕の周囲には、同じ学校や会社や組織にいたという何らかの「必然」を契機とするご縁ではなく、一度だけ何かの機会でひょっこりお会いしたという「いちげんさんのご縁」の方がとても多い。いちげんさんとは否定的な意味ではなく、相手からすれば僕もそれなのだ。ポジティブ主義でやっていると自然に周囲に仲間ができてきてそうなってしまうわけだが、やろう、やるぞと心が開いたその瞬間に身近におられた方々がそれだったということになるだろう。それは偶然だろうと言えばその通りだが、まさにそういうものがご縁の定義なのである。

このたび初めて秘書の採用をしたが、ひとつだけ「ブログを読んできて下さい」と注文を付けた。そんなことしたら誰も来てくれないよといわれたがそうでもなかった。全員にお会いした。当社に来ることが本当にキャリアアップになるのだろうかと思ってしまう一流会社でご活躍中のポジティブな方ばかりだった。つまり本稿に書いたことができる資質の方ばかりだったのであり、そのお気持ちに書いたようなお応えができなかったこちらがもどかしい。いま現在の事情でたまたま必要なポストがどうかということと資質は関係がない。申し上げたいのは、いちげんさんのご縁は意外に根強いですよということだ。

 

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Categories:若者に教えたいこと

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