大坂なおみは米国に住んだ方がいい
2018 SEP 11 22:22:02 pm by 東 賢太郎
テニスはよく知りませんが、だいぶ前にどこかで見かけた大坂なおみのフォロースルーの写真がきれいで欲しかったのです。えもいえずアスリートであって、ああいう姿は誰でもできるわけでないですね、ポスターで部屋に飾りたかったがネットで探してもありません。あれは誰のものだったんだろう。
ニューヨークでセンセーションを巻き起こし、全世界何億人の見守る中で「初めて」、「アウェイ」、「アイドル」の3つの壁を破った二十歳。心から祝福し、尊敬します。セレーナ・ウイリアムズはけしからんという声が米国のプレスでもあがっているし、あれは米国人が望んだ結果ではなかったという声もある。しかし、そんなことがどうあれ、女王をあそこまで追い込んだ大坂なおみの力が勝ったということ、それ以外に何があるんでしょう?
1989年にウィンブルドンのセンターコートでグラフ対ナブラチロワのファイナルを前の方で観戦しましたが(グラフの勝ち)、激戦でしたしスタンドは熱気をはらんで大いに沸きましたが、両プレーヤーが自国人でないことを割り引いても英国人はいたって紳士的なものでした。米国人はあんなもんかと世界が思ってしまっただろう。あのごうごうとしたブーイングを一身に浴びたら誰でもびびるのは当然で、まして自分のアイドルだった相手が怒りまくってラケットをぶち割ってる。そこで冷静にプレーできた大坂の技量が女王を脅かすほど高く、メンタルタフネスでも女王を追い詰めたことこそ話題にされるべきと思います。
彼女はハイチ系米国人とのハーフで、日の丸背負って負けそうになると悲壮感が漂うタイプの人ではないでしょう。これまではマスコミは彼女が勝っても何でもなかったのに、ここに至ってにわかに日本人だ日本人だと騒ぎ出しました。そんなことしないでも彼女のしたことは何国人であろうが快挙で、国籍で評価したりしなかったりというのは幼稚だ。ストラヴィンスキーが春の祭典の初演でシャンゼリゼ劇場の客から大ブーイングを浴びたのと同じですね。見る方も大人の評価をしてあげたいものです。
私見では大坂なおみは米国を本拠でやった方がいいかもしれません。日本でマスコミにスポイルされ、ちやほやされるうちに勘違いして只の人で消えていったアスリートが何人いることか。彼女の言動を見ていると恐らくそういう軽い輩ではないと思いますが。米国は少々お品には欠けるが徹底した競争社会で、強いと認められてしまえば相応の報酬と名誉を惜しみなく与えてくれます。そこで磨かれたら10年は大坂の女王時代が来るかもしれない。是非見てみたいですね。
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Categories:______世相に思う
東 賢太郎
9/12/2018 | 1:53 PM Permalink
このゲームをスタンドで見ていた弊社役員がニューヨークから帰国しました。あのブーイングですが、観客はセレーナと主審との間で何をもめているかわからず「何やっとんねん?」「はよせんかい!」というもので特に大坂なおみに向けたものではなかったそうです。それを現地のTVレポーターが憶測でコメントし、間違った報道が拡散したもののようです。大坂なおみはスピードでセレーナに全くそん色なくフットワークはさらに軽く、周囲の米国人はみな実力をほめてくれていたそうです。