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広島カープは来年も勝つ

2018 DEC 3 23:23:03 pm by 東 賢太郎

広島カープにとってFAは受難の歴史だ。大好きだった江藤、川口が、それも巨人に盗られるとなってどれだけ憤慨したか。だから今回の丸騒動で彼のグッズがユニホームからサインボールまで「売り気配」になったのもよくわかる。

あれから年月を経て、いまの気持ちをというと、野球人としての丸の思い切りを見守ってあげたいのが半分、カープの奮起を楽しみにしたいが半分だ。

前々回のブログを書いていて、なぜ僕が幼くしてカープファンになり、54年もそれであり続けたかわかった。「10倍になる株」探しが生来のライフワークだからだ。タナキクマル、誠也、松山、中崎、会澤、西川、屋台骨のセンターライン・クローザー・クリーンアップにドラ1はひとりもいない。みな「10倍になった株」なのだ。これぞ僕にとって魅力の源泉だったし、これからも変わってほしくない。FAで「すっ高値の株」をつかんで大損するなど、僕の美学からは最も恥ずかしいことである。

丸が出て行ってもこの「目利き力」が健在ならまったく問題ない。若い芽を見つけ育てて大輪の花を咲かす。こんな夢のある球団はない。芽は良いのにほとんど枯らしている巨人は常勝というノルマで集客を運命づけられた球団だからそれができない。だから今回はヒールになってでも丸が欲しかった。広島はたたけば全国でスタンディングオベーションしてくれる大物悪役が現れて、むしろラッキーと思ったらいい。

丸は悪役にしてほしくない。というのは巨人の提示内容は彼が一度しかない人生でのリスクテークを促すに足るものだったと思うからだ。プロである以上、残留したとしても、毎年やることはいっしょである。ぎりぎりの努力を重ねた選手だからどこでやろうと同じという割り切りがあったと思う。ならば野球に集中できる環境が大事であり、そこを巨人は担保したということではないかと愚考する。

田中は原監督、菅野の東海大相模だし、菊池、誠也、岡田、中村祐太は東京出身、会澤も茨城だ。丸の選択の影響がないとはいえないだろうし、黒田、新井が盛り上げてくれたカープ愛だがそれだけでは難しいというのが今回の教訓でもある。私事で恐縮だが僕も入社すぐ大阪に配属になって、今も第2の故郷、仕事の原点と感謝の思いが非常に強いが、終生そこに住むかどうかは別だ。

カープの「10倍になる株」探しは続くと信じるし、ドミニカ共和国に作った日本球界史上初のアカデミーなど、その育成システムは真の意味で堂々たるグローバル戦略だ。おためごかしの海外進出ではなく、少ない資金で最大の結果を得ようという血のにじむような努力、まさに僕らが野村證券で営々とやってきた「地に足の着いた、真にリターンのある海外戦略」である。徹底的に応援したい。

 

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