げにプロ野球は恐ろしき
2019 MAY 25 12:12:47 pm by 東 賢太郎
「苦手意識がある。不気味さ、構えとかオーラを感じるし、存在感を感じるものもある。気にしないというのは難しいので、意識した中で抑えていきたい」
これは阪神の大山三塁手に対する横浜DeNAの今永投手の昨日の敗戦コメントだ。今永は大山に試合前まで通算打率・500、2本塁打と相性が悪い。
「新人の大山は僕がキャンプで感じた通りだ、構えが不敵で見逃がし方も思い切りもいい。投手目線ですごく怖い」
これはうちのスタイルに合わないに2年前に書いた僕のコメントだ。つい最近にも書いた。
サードが4番打者の大山というのもまたいい。大山は打席の構えがいいよ、なんともいえず、天性のもんだろうな、ピッチャー目線でね、打たれそうな雰囲気感じるよ(僕が好きな若武者たち)
僕は大山に絶対打たれる気がする。相手がプロだからというわけじゃない。この「気」というのはわかる人しかわかんない。サムライ同士だったら?僕はすぐ逃げるね。
今永くんに苦言。君のファンだから言うが、それを言わないほうがいいぞ。このライン嫌だなあと言ったらそのパット絶対にはずすよ。独りごとでも。まして人前でいうなど言語道断。その気真面目さが大好きだけどね。
昨日見たのはその試合じゃない、東京ドームで広島・巨人だ。カープ先発の床田。前回の巨人戦でこういうことがあり、かわいそうだった。野球だけはどうしても感情移入して見てしまう。やっぱりこのブログだ(僕が好きな若武者たち)。
完全ゲッツーのセカンドゴロを菊池がエラーでダブルセーフ。おまけにサード真正面のゴロを安部が鮮やかなトンネルで3失点。そこで踏ん張れなかった自分が・・」と言った床田くん、君は大物だ。
カープ野手陣がそれを忘れるはずない。絶対に床田を勝たせるという執念だったろう。初回、簡単に三者凡退。巨人先発ヤングマンの球威はまずまずである。その裏。床田が坂本に一発食らった。にわかに暗雲たちこめる。
その直後の二回表だった。先頭の鈴木誠也が初球を軽々と右中間にホームラン。これだ、これ。これぞ4番である。他の打者は相手投手の具合をそれで見ているんだ。4番が三振食うとやばいなと感じる。打つと俺もとなる。
東京ドームのムードががらりと変わった。もうひとつ。3番手の一岡が代打・中島の頭にあてた。故意には見えなかったが中島が怒ってマウンドに向かった。両軍が出てきて場内騒然となる。
見てほしい。真ん中の97番。なんと真っ先にブルペンからすっ飛んできたフランスアである。この野郎、一岡に手出ししてみろ、である。いい奴だなあ、オトコだなあ。
昨今のクソつまんない世の中、こんなものがどこにある?ああこわ、おれ関係ねーし巻き込まれてケガしちゃあね、クニのお母ちゃん悲しむし、ちょっとちょっと、暴力はいけませんよ、それって傷害罪になりますよ、民事訴訟ということもありえますからね。ああくだらねー
一岡が危険球退場となって、おそらくフランスアの肩を作るべくであったろう、急遽マウンドに立った九里をほめたい。投球練習のストレートの気迫が半端なく、難なく田中を討ち取った。オトコだな。そしてマウンドに立った怒れるフランスア。床田から2本塁打した坂本をストレートで押し込んで中飛、2安打で凄く振れている亀井を空振り三振に取った高めストレート156キロ。ほとんどストレート。これを打てる者は誰もいないという鬼神のごとき投球であった。
そして、なんといっても、原・巨人を粉砕したのは3番バティスタの2発であった。かつて人生で目撃した最も壮絶なホームランは2年前のヤクルト戦、七夕の大逆転でのバティスタの左中間弾丸ライナーであった。何度も申しわけないが、バティスタのそれもここに書いたんだ(僕が好きな若武者たち)。
それは更新された。一発目、神宮とほぼ同じ場所、同じ弾道。二発目、これは全英オープンで見た全盛期のタイガーウッズのドライバーショットとしか形容のしようがない。ライナーで左翼天井近くのビールの広告看板を直撃。あれに当てた打者はいるが、打球は放物線だった。”ライナー” なんである。ああいうのを打たれるとピッチャーはどうなるんだろう。心配になる。アダメス、がんばれよ。
二人のドミニカンと4番鈴木誠也。ブルドーザーのような超ど級のパワーで原・巨人は粉砕された。看板直撃の賞金100万円は「お母さんにあげます」のバティスタ。うれしいね。4タコだった3番・丸は話題にもならなかったが、丸が出て行ったおかげで3番バティスタが育った、ありがとうという声はきこえる。
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中島龍之
5/27/2019 | 11:10 PM Permalink
東さん、広島はどうなったのでしょうか。最下位に落ちる惨状から僅かの期間で今や首位、3連覇の実力というところでしょうか。面白くなりましたね。まだ5月なので他チームもわかりませんが。
東 賢太郎
5/28/2019 | 11:49 AM Permalink
中島さん、ドームで巨人戦3つ見てきました。
「熊本の巨人戦で丸に2ラン打たれたのを石原が打ってひっくり返したのが大きかったですね。あれで丸の呪縛が解けました。やはりピッチャーですね、大瀬良は盤石ですが床田が大きいです。昨日のヤクルトを2-0で完封したゲームは意味がありますね。」
とブログ「広島カープの1イニング12失点に思う」のコメント欄にちょうど1か月前の4月28日に書きましたが、そういうことです。
丸の呪縛が解けて何が起こったかというとバティスタが成長してあっというまに3番が固定しました。3連戦通して丸は内野安打とポテンヒットだけ、バティスタは相手のトラウマになる凄まじいホームラン3発です。もう丸は意識から消えました。後ろの席のカープ女子たちから「原、ざまあみろ!」「来年は丸を返すからバティスタほしいと言ってくるね」と冗談が飛んでました。
中島龍之
5/29/2019 | 1:53 PM Permalink
広島は、床田の成長が大きいですね。課題の3番にバティスタが定着すれば優勝候補筆頭ですね。私は3番丸の穴は埋まらないと見ていたのですが、驚異の広島復活でした。巨人の策士、原監督が何をしてくるか楽しみです。我がホークスは主力選手の故障がカバーできず、ついに楽天に首位を渡してしまいました。柳田の戻りが待たれます。
東 賢太郎
5/30/2019 | 5:49 PM Permalink
柳田がいないのは大きいですがそれでも牧原、釜本が出てくるホークスの選手層の厚さはやっぱり脅威です。交流戦はまたパの圧勝でしょう。
東 賢太郎
5/30/2019 | 11:05 PM Permalink
カープがヤクルトに3連勝して月間過去最多の19勝。4月に1イニング12失点したヤクルトに今日は初先発の20才、山本が7回まで無安打投球、13-0で2安打完封勝ちでした。3番バティスタがまた2発。野球は恐ろしいものです。
中島龍之
6/4/2019 | 12:13 AM Permalink
広島の4月と5月は別チームですね。ヤクルトも6月には挽回してほしいものです。
東 賢太郎
6/4/2019 | 11:47 AM Permalink
広島の4月と5月。あらゆる世界において、同じ人間集団のパフォーマンスがこれほど劇的に変わった前例はあまりないかもしれません。将棋でいえば駒は同じですが棋士の戦術が変わったとは思えませんから駒が1か月で同時に一気に「変化」したとしか考えられません。しかしどの駒がどうということではなく「総合的に」変化したのであって、こういう物事はジャイアント・インパクト説でないと解析できないように直観的ですが感じます。