「野村ロンドン会」直島旅行
2019 JUN 3 1:01:06 am by 東 賢太郎

人のつながりは不思議なもので、同じ教室や職場で長く時を共にしたというだけで自然に深まるわけではない。その共有した時が普段よりも格段に濃いものでなくてはならず、切っても切れない仲というのはそうおいそれと出来るものではない。僕の場合、人生で最も濃密な時間というとロンドンの営業課で過ごした6年間だが、完全な戦場だったからそこでの同僚は先輩も後輩もなく「戦友」以外の何物でもない。英語で仲間というとcompanyだが、こんなのは薄い。戦友はcomradeといい、命がけで同じ使命を達成する者たちである。血判状の同志に近い。
「野村ロンドン会」はcomradeだけがメンバーである。集まるとするとcompanyなら同窓会かゴルフ程度だろうが、血判状の濃さであるから旅行になる。毎年一度は必ずやる。ひとりは先日トランプ大統領とホワイトハウスのオーバル・ルームで会談した時の人だし、もうひとりは某大企業の話題の総会マターでマスコミが追う時の人だ。それなのに声がかかると瀬戸内海の直島に気やすく全員集合してしまう。これぞ血の濃さだ。お互い仕事で実力を知り尽くしているから深いリスペクトがあって気がおけない。世間的にはそうそう口のきける面々ではないのだから外部から信じられないだろうが、まったく気を使う必要のない何でも言える関係であって、この2日間、心底リフレッシュ、リラックスさせていただいた。
新幹線で岡山まで行き、JR宇野線で宇野港へ。もうここから外国人が多く、直島の観光客は半数以上が欧米人だったんじゃないか?船は約20分で直島に着く。ベネッセハウスに滞在させていただいたが数々のおもてなしを頂戴し心よりの感謝あるのみ。土日で直島、犬島、豊島をクルーズしてアートミュージアムをすべて堪能させていただいた至福の時であった。
個々のアートについて文字で説明することは困難だし、まだ素晴らしい余韻が残っている中でそうしたくもない。とにかく、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレル、李禹煥、安藤忠雄、内藤礼らの一級品の現代アート、建築物が島の地形、風土と見事に溶け合った総合造形芸術アイランドである。
たまたま、犬島では建築家の妹島和世さんに彼女の作品の中でお会いした。建築家のノーベル賞であるプリツカー賞の受賞者だ(cchttp://妹島和世 – Wikipedia)。気さくに話せる方で、デザインされた店でホッピーのビール割りで乾いたのどを潤した。
インパクトある作品が多かったが、これは時のたつのを忘れた。
ベネッセハウスは大変にクオリティが高い。まるで地中海のホテルにいるようでサービスも食事も部屋も景色も最高であって、このグレードでの値段となるとリーゾナブルとしか言いようがない。外国人で常に予約が一杯なのは当然。行かれたことのない方には激賞しておきたい。
(野村ロンドンについてはこちらを)
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