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youtubeのブラームスにいただいたコメント

2019 JUL 13 9:09:17 am by 東 賢太郎

去年3月にyoutubeにアップしたブラームスVn協にこのようなコメントが入っていて、なぜかコメント欄に載っていなかった。

Hisao Toriyama
古今東西のクラッシック音楽の中で最もこの音楽を愛するものとして、数々ある歴史的演奏の中でもカラヤン・ムターを超える演奏を探していましたが、今日ここにそれに匹敵する演奏が見つかった気がしました。アップありがとうございます。これはオーセンティックではありながらもその域を超えたものと感じます。

この演奏、僕が最も好きなもののひとつで、フランクフルトに住んでいたころ日常のようにいろんな街で普段着で楽しめた演奏会を彷彿とさせる。このCDについてはこのブログに書いた。

バーデンバーデンのブラームスという悦楽

バーデン=バーデン・フィルハーモニーなんて、僕のような者は名前を聞いただけでそそられてしまう。

しかも音響の素晴らしいクアハウス(上)の録音だ。このヴァインブレナーザール(Weinbrennersaal)で聴かれた方もおられようが、この写真をご覧になって、皆さまの心にはどんなオーケストラの音が響いてくるだろうか。

ここの無指向的な音響の広がり。ベートーベンやブラームスはそういう倍音と残響の混合を念頭にオーケストラスコアを書いていたのではないかと、これはあくまで僕のイメージではあるが、どうしてもそう思えてしまう。それはウィーンで国立図書館のプルンクザールを歩いた時に、天空まで拡散するかのような自分の靴音で感じたことだ。モーツァルトもベートーベンもブラームスもここを何度も歩いている。スヴィーテン主催の演奏会も聴いたろう。

Prunksaal(Österreichische Nationalbibliothek)

ここに滔々と満ちる、隅っこで針を落としても彼方まで音が明敏な輪郭をもって伝わりそうな大気に包まれて、たとえばブラームスを演奏する。奏者はどんな気持ちになろう?おそらくは、力んで気骨を示したり、大音声で激したり、無暗に感極まったり陶酔したりなどという浅はかな芸や手管を弄して大衆を唸らせようとはならないのではないだろうかと思う。

このCDが録音されたヴァインブレナーザール(Weinbrennersaal)も似たものだ。そこで、Toriyama様が「オーセンティックではありながらも」と書かれた、いとも自然だがブラームスの音楽に真摯に寄り添いその求めるもののみを紡ぎ出すことに最上の技術で奉仕することによって、そんじょそこらのルーティーンな演奏とは一線を画すものができあがったのではないか。

「今日ここにそれに匹敵する演奏が見つかった気がしました」というお言葉を頂戴して、人生の楽しみを見つけることにお役に立てたなら心から嬉しく、実はいま、ほとんどないことだがクラシックを通じてどなたかと繋がることができたという充実感で満ちている。長らく見落としていて申しわけございません、コメントを有難うございます。

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Categories:______ブラームス

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