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原監督の〝投手・増田大〟を支持する

2020 AUG 9 14:14:52 pm by 東 賢太郎

巨人、原監督が阪神戦で野手の増田大を登板させた。11-0で最終回あとふたりの場面であり、前の若手投手はストライクが入らずめろめろであったらしい(試合は見てなかった)。

ビデオがある。なんとアナウンサーも解説者も、近本の打席で3,4球投げてるのにピッチャーが何者か気がついてない。それほど想定外の事だったのだろう。増田は近本を二ゴロ、江越は四球、大山を右飛で終えた。マウンドさばきは落ち着いており、コントロールは良くスライダーも交え、江越の2球目、3球目は外角、内角ぎりぎりに136、138kmが散っており、これは素人では打てない。近本は強振し微妙に差し込まれたか芯を外れ、4番大山の初球外角低め138kmは見事であり結局いい当たりだが引っ張れていない。

調べたら小松島高校(徳島)で3年時の夏の県大会で準決勝まで全試合完投した投手だった。なるほど。

これに対して巨人OBなどが批判の声をあげている。試合を投げるとは何事か、巨人の伝統に反する、相手に失礼、投手に失礼、ファンに失礼、などだ。

プロからすればそうだろうが、巨人の伝統なんか広島ファンには関係ない。マウンドは投手の聖域だみたいな人もいるが、ならば打席は打者の聖域でないのか、そこに投手が入るのはいいのか。相手に失礼ってのは、ホームラン打ってから言ってほしい。投手に失礼って、前にボカスカ打たれて7失点もしたのは本業の投手だろう、こいつのがよっぽど失礼だ。

この投手交代は、打てない打者がピッチャーを代打に送られたに匹敵する屈辱で、その意図もあったかもしれない。しかし、11-0で出されたならその投手にとっても屈辱なのだ。残っていた中川、大竹ら4投手を使いたくなかったのは、疲労させたくないのはもちろんだが、11-0で出されると4人の内で最低順位だよという意志表示になるからではないか。ピッチャーはプライドで生きている。そうだとしたら原は大監督になったと思う。

僕は野球ファンとして増田の少年のような笑顔にとっても癒された。なんたって甲子園のマウンドだ、うれしくないはずがないではないか。きっと緊張しているが喜びが顔に出てしまう。野球が好きなんだ!それでも勝負は勝負である。打たれてへらへらとは違う。阪神の手強い中軸を見事に討ち取った。あっぱれとしか言いようがない。

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Categories:______プロ野球

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