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情報遮断がつくる「密室」と「二重思考」

2021 JAN 7 19:19:57 pm by 東 賢太郎

昨夜はyoutubeでトランプのスピーチを聞こうと思ったらなかなか出てこないので焼酎とウイスキーを飲みすぎました。おまけに4時になって寝不足に陥り、今日のアメリカとの早口英語のZOOMは所々落っこちまして部下に迷惑をかけました。ちなみに昨夜の暇つぶしのお供はこんな塩梅でございました。匠の華は屋久島でうまいと思って以来です。すっきり系の芋好きならおすすめです。竹鶴はいうまでもなしですね、ヘタなスコッチよりずっと上です。駄菓子に目がないので娘がX’masにたくさん買ってくれたのが梅ジャムせんべいで、さくさく感が妙に合うのです。

さて、注目の1月6日でしたが、ペンスが裏切ったということになってますね。強烈に恫喝されたんでしょう。相手方下院議長ペロシのガレージには豚の首が投げ込まれたし、今ごろペンスは国外逃亡でしょうか。裏を知っているので両側から狙われるんじゃないでしょうかね、無事を祈ります。ジョージア州上院議員選挙はなんとまたまたあのドミニオン集計機が大活躍したようだし、暴徒が議会に乱入したって、警官がアンティファを誘導して中に入れてる動画が流れてます。

ここまでネタバレでもあざ笑うようにやってしまうのには恐怖を覚えます。メディア、ビッグテックがグルだと情報が外に出ないので、世界の大衆は事実を知らないまま終わります。頼りはyoutuberですがビデオを作るそばからどんどん消されているようです。アメリカ合衆国の現職大統領のツィートでさえも問答無用でフリーズされています。つまりワシントンDCが「密室」になってます。1989年の**門事件を思い出しますねえ。あれ、ロンドンでTV見てました。戦車が出てきて、学生運動なのにすごい威嚇ぶりだなあと、その程度に思ってました。あの国は外向けの絵しか出ないのであんな殺戮だったとはしばらく知りませんでしたが、この国も遂にそうなってしまったのですね、くわばらくわばら。

1982年にウォートン・スクールを受験しましたが、入試選考のエッセイの題材がジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』でした。卒業は84年だよね、MBA目指すんならそのぐらい考えてるよねという圧を感じましたが、実のところ何も考えておらず思考力も甚だ稚拙であって、風変わりなSF小説と思ってました。読まれた方も多いでしょうが、今になってみて、ここで予見されたおぞましい世界の実現が近づきつつある気がしてぞっとしています。描かれた国「オセアニア」は表向きは美しい国ですが、嘘と欺瞞で真実を隠すことで成り立っている虚偽のユートピアです。国民はテレスクリーンで政府に監視され、思考まで直接管理されてしまう手法を「二重思考」と呼んでますが、皆さんが昨日、トランプ大統領が集会をして議会で騒ぎに至ったワシントンDCが、メディアのなりふり構わぬ情報遮断によって「密室」になったことに気づいておられないならば、すでに二重思考の罠に嵌りつつあります。4年前にヒラリーを破ってトランプが政権を取った時に大変なことになると騒いだ人達がいて同書がやたらと売れたそうですが、その純朴な方々を騙した連中が今や世界を情報遮断で見事に密室にする仕掛けを完成したのです。

『1984年』では、第3次世界大戦がおきて地球が3つの大国だけになり、世界支配を目的として戦争に明け暮れますが、実は裏では支配者たちがツルんで権力の維持を図ります。大筋をシンプルに書くと、世界は上中下の3階級に分けられ、「上」が支配者(ビッグ・ブラザー)、「中」がパシリ(実務部隊)、総人口の大多数を占める「下」は大衆(奴隷)です。このオーウェルの筋立てを借りていま起きていることをズバリ指摘すると、アメリカ合衆国の共産化計画であります。米ソ対立の座標軸しか頭にない方はそんな馬鹿なと思ってしまいますが、国家<階級という優先順位で3大国の内の2つが結託して富と権力を保全する計略と見れば理解できます。「1兆円クラブ」の会員である支配者にとって、自己の階級と富を “永遠に固定” するには資本主義を終焉させて共産主義国にした方が都合がよろしいのです。いきなりコミュニズムでは刺激的ですから、まず口当たりの良いソーシャリズム(社会主義)を提唱し、物事を深く考えないパシリと奴隷から騙しにかかっています。

そもそも米国は市民革命の余波で出来た国です。市民革命とは中が上(王、貴族、宗教権力)を倒したものであって、いくら憲法に従うとはいえ、どこの馬の骨かわからん下に支配されるなど想定してない、論外だと考える種類の人がいます。その種は階級を固定化できる左と結託しやすく、両者がビッグ・ブラザーになって同じ理念で共存すればよく、左に親和性ある者の多いメディアをカネと権力で釣ってパシリに使えばすべての隠蔽すべき施策は密室で行えます。この理屈によるならば、米国の左傾化をビッグテックとシリコンバレーとウォールストリートが支持し、そこに一見水と油に見えるチャイナが先輩の共産主義者としていとも自然に侵入、浸食して膨大なマネーが立て板に水の如く注入され、両者が王や貴族や宗教権力に代わる新たな世界支配者として合体する構造が整合的に説明できるのです。

メイフラワー号もティーパーティーも関係のない彼らはトランプ大統領がピープル、フォークスと呼ぶ下の支配(民主主義)など鼻で笑い、そんな連中でも時と次第では対抗勢力となり自分が貯め込んだ富と権力を奪う第二の市民革命を恐れます。その芽を早く摘み、形だけの民主主義を標榜して確実に中と下を騙して共産主義支配するためにはドミニオンのイカサマ投票集計機のような装置は打ち出の小槌と考えたでしょう。これを駆使すれば共産支配は隠蔽でき、2大国がマッチポンプの戦争を演じる無駄も不要になるのでやがて1大国になってしまい、70億人が一人の大統領を選ぶようになります。ビッグ・ブラザーが「次はアフリカ」「次は漢民族」等と決めて恣意的に当選させた操り人形の大統領が、極東の島にある「日本州」の州民の幸福や未来を考えてくれる姿を皆さんは想像できるでしょうか?しかし、怖ろしいことに、そんな国であっても「民主主義国」なのです。

この4年間で用意周到に作られた「トランプは理性なきアホ」「無謀」「危険」というレッテルを信じるのは結構ですが、トランプが『1984年』のビッグ・ブラザーだと思い込むのは少々稚気が過ぎましょう。彼が戦っているのはやがて日本州を支配して食い尽す勢力かもしれず、少なくともトランプはその方向には行かないと考える人達が日本から支援していると思います。自国の未来を憂える者として正しいスタンスと思います。1月6日に彼はジョージア選挙で負け、ペンスに裏切られて支持者が暴徒と化す仮装を演出され、あわよくば何らかのアホ、無謀、危険の轍を踏んでくれるだろう、それで一気に貶められるだろうという罠を仕掛けられました。しかし、一切応じなかった。アホでは出来ないし、胆力も必要という急場だったと思います。際物の証拠を握っている故の余裕の対処だったとも思われますが。

以上は『1984年』のコンセプトを借りた僕の空想、戯れ言にすぎません。こういう考えを陰謀論と片付けることも可能ですが、1982年にSF小説だと思った世界がそうでもなくなってきた今の世を眺めますと、それが偶然であれ陰謀論であれ、そうなって追い込まれてから騒いでも遅いことに違いはありません。もしかして我が国はすでに「密室」と「二重思考」で支配される民主主義国の殻をかぶった共産国であり、1兆円クラブがトランプを倒してビッグ・ブラザーになる計略に成功すれば「日本州」としての組入れをお願いすればいいだろう程度の頭しかないパシリと奴隷が支配する国家になり下がってしまっているのではないでしょうか?ビッグ・ブラザーに立ち向かえる資質、器量のリーダーがいないならば、礎となる憲法や天皇制をどうするかについて、とりあえず民主主義国家であるうちに我々国民が厳しい裁定を下していくしかないでしょう。

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Categories:政治に思うこと, 若者に教えたいこと, 読書録

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