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どうせウソでしょ(横浜市長選に思う)

2021 AUG 23 23:23:39 pm by 東 賢太郎

落選した政治家はただの人。よくいわれる。そんなリスクリターンが悪い仕事はしたくないからやってくれる人は有難いというのが僕の政治家に対する基本スタンスである。おかみで上級国民だなどという意識はかけらもなく、彼らを税金で雇っているという感覚である。日本のように市民革命を経ていない国で民主主義を根づかせるには国民の多くがそう考え、”雇用者の感覚” でしっかりと選挙に行くことが望ましい。そうすると、ダメな政治家は落選させるという視点が社会に芽生え、日本国は初めて真の民主主義国家になるだろう。税には社会的不公平はあるが認容されるべきだ。僕は多く払っているほうの部類に違いないが受ける公共サービスは人なみだ。しかし社会の公平とはそういうもの、そこに文句はない。その代わり、公共サービスの中身と質は人一倍厳しく見ることになる。

いちばん許せないのは税金タダ食いのタカリ屋だ。今回の五輪で明確にさらけ出されたように、賄賂、中抜き、裏金キックバックに群がる蠅の如き連中はもちろん、ポーズだけで仕事をしない議員は存在自体がタカリ屋であり、国家の寄生虫である。ちなみに僕は贔屓の広島カープの監督、選手は何度もブログにボロカスに書いているが、彼らを雇っているわけでないので実はそこに道理は立たない。勝ってほしい故の叱咤激励という一点でその不道徳はバランスしているのであって、従って、他球団の人にそれは一切しない。しかし政治家、官僚には金を出しているからそもそも道理がある。ボロカスはぜんぜんありで不道徳でも何でもない。もちろん僕だけではない日本国すべての有権者がそう考え行動することが当然に許されるし、そうしたメタ空間がネット上に形成されればその機能を全く果たしていないマスコミはいとも自然に淘汰される。民主主義、罪刑法定主義に基づくフェアで健全な社会は有為な若者にチャンスを与える。それこそが未来の日本の礎になると考えている。

まずそれをブログにするための自分の立ち位置と行動基準を明確にしておくことこそが実行者の資質としてフェアであると思うので書く。その一、僕は納税者という監視者である。その二、支持政党はなく、今後もない。その三、政治家に親類、友人、利害関係者はない。その四、依拠するものは民主主義、罪刑法定主義である。その五、情報源はマスコミ、ネットで公開されたものだけで特別なものは持たない(他人の頭で考えない)。従って、僕のブログは100%私見であり「以上の条件を満たした国民の目線」の一部を形成しているということにはなるだろう。「私見」という部分に愛国心、人間の好き嫌いのような僕固有のノイズが入るし除去は難しい。そこはフォロワーの皆様のご賢察に委ねるしかない。

以上から導かれる行動のスタンスは以下になる。その一、やるべきことをきちっとやってくれれば政治家は誰でもいい。その二、監視者であるのでその選別の基準は加点法ではない(票を入れてはいけないと考える者の定義の方が、入れたほうが良い者の定義より明確である)。その三、従って無為無能な者に対する落選運動は大いにありとする(税金をタダ食いする者は納税者の敵だからである)。霞が関の官僚はセコい省利省益に走る性癖がビルトインされているものの無能である確率は低い。よって、行政がダメな場合その原因は上に立つ政治家の無能にあると考えてほぼ差し支えなく、無能な者を国会に置いても適切な法律は作れないし行政を監視させる期待もできない。

ちなみに、菅総理は内閣人事局を使うまでもなく官僚操縦術は有能で組閣当初は期待した。指揮者が強力ならオーケストラは本来の力を出すからだ。まずは自助。これに賛否あるのは承知だが、正しいと考える。国民が公助依存では財政的にも資質的にも、確実に国が滅びるからである。ただし総理の権力掌握はその技が冴えているがゆえに両刃の剣だ。官僚を人事で脅す。まず省内で自分に逆らうエースをあえて飛ばし、出世と超無縁のカスを劇的に大昇進させる。ええっ?と満座が驚く意外性があるほどメッセージ効果は絶大である。人生終わったあんな奴でも偉くなれると、すでに終わってた連中が元気になる。そしてエース級はビビる。その結果、両者とも総理にゴロニャンする忖度合戦に走る。全体の能力偏差値は下がるから組織は腐って没落する。会社にもこういうのがいた。当然の結果として幹部はゴロニャンだらけのカスの集合体となり業績はボロボロになり事件まで起こして自分も幹部もクビが飛んだ。今の官邸、あれを思い浮かべる。

現実は両刃の剣の悪い方だけが出ている。いまや自民党の「コロナ対策サービス」は100点満点の数学のテストの答案に “7点” と書かれて返ってきたぐらいの衝撃的な赤点にしか見えない。100円税金を払って10円分の満足もないからだ(その「採点」の理由はこれまでのブログに詳細に書いている)。政策には一貫して知性の香りすらないのだから何が良い悪いではない、「国民の生命が危機」である事実をもたらした大失策に反論の余地は微塵もないということに尽きる。東京の感染者数は操作されているはずだ(意図があるか物理的限界かはともかく)。陽性者率だけあんなに上がる原因がウィルスの特性というデータは見たことがないから検査数が少ないとしか考えられない。報道の何倍もの感染者が街を歩いているなら他人事ではない、僕も我が身や家族、社員の生命が危機だと感じる。この事態は国家として如何なものかなどという綺麗ごとの話ではない、もっともっとハードボイルドにやばい。どんな暴君や独裁者だって自分の身が危険だからそこだけは気にするのが人間の理(ことわり)だ。現にテロリストのタリバンですら「市民は安全」と言ってるし、安全にできなかったから失権したガニ大統領はケツをまくって国外に逃げている。どうして日本の総理の身だけは大丈夫なんだろう。

菅総理はあれだけ「安全・安心」を言いまくった。科学的根拠があると思った人はたぶんいなかったが、曲がりなりにも言うだけのことは何かやるのだろうと思っていた。それが何もないばかりか、あり得ないほど見事に真逆の「危険・心配」になっているではないか。わかったことは、抜群なオーケストラの指揮技術(巧みな棒の振り方)はあるが、肝心かなめの音楽性に欠ける指揮者というものは、確定的に恒常的につまらない音楽を生み出すということである。これを「総理のぶれない姿勢」とヨイショしてる恥ずかしいバカな議員がいるが、政治は人命にかかわるのだ、つまらないでは済まされない。支持率25%も当たり前である。五輪開催は政治的に完全な失敗だったが、別の意味でも圧巻であった。あれだけ全身全霊の気合をこめてタイミングよく絶大なマグニチュードで予測を外す例は生まれてこのかた見たことがない。勝負に弱いばかりか運もなかったのだろう。しかし、古代の部族の長は雨乞いも仕事であり、雨が降らないと殺された。

横浜市長選は明暗が分かれた。小此木氏の「IR見直し」が「どうせウソでしょ」と見られたことが大きかった印象がある。争点がIRよりコロナ対策になったせいだという見方もあるが、それも「どうせウソでしょ」の範疇であることはかわらない。なぜなら、菅官邸は五輪強行を正当化しようとたくさんの見え見えのウソをつきまくる羽目になり、全閣僚が絵にかいたようなオオカミ少年になってしまい、息をすればウソをつくイメージが国民の脳裏に焼きついたからだ。さらに総理ご自身はIR推進派の頭領である。それが、身内の小此木が出るならとあっさり中止派になる。なんじゃそりゃ?手段を問わず勝てば何でもいい。自分が生き残ることだけのプロフェッショナルである。有権者を馬鹿にするなという怒りを買ったということであり、だから総理が肩入れすればするほど小此木氏の支持率は下がったのではないだろうか。

ここから総裁選と衆院選とどっちが先だ後だと始まる。そういうのを政局というらしいが、卑しい響きの言葉で僕はそういうものに何らの価値も見出さない。国民の幸せにまるで視点をおいてない自民党のお家騒動の陰でコロナで人が死ぬなどあり得ない。野党のカスぶりも救いがたいもので自公がオウンゴールで5失点ぐらいしてるのに立憲民主の8月の支持率は7月より低い。まぎれもない無為無能の評価といわれて反論できるのか。誰とどう組むのか組まないのかシャドーキャビネットも具体的に見えてこないのに小選挙区制で勝とうという党首の頭の構造が知れない。共産は一部の幹部の知能指数は高いが、本気で勝つ気があるならばりばりのマルクス主義でもないようだし党名を変えるぐらいのことをアドバイスする。ともあれ、どれも現状は自公のあげ足取りやら恥ずかしいヨイショやらで議員バッジを死守するだけの税金タダ食い族にしか見えない。

自公の閣僚が国民をおかみ目線で馬鹿にしている姿勢は極めて不快で許し難い。俺たちの方が賢い、だから国民の質問などには答えない、国会も開かない。ジョークはやめてくれ。阿呆が自主研究だの別の地平からのご発言だの偉そうなことを並べ、ウソとホラで世論操作できると信じこんでいるこの勘違いぶりこそ別の惑星の地平である。やるべきことをきちっとやってくれればまだしもこの連中が “7点” のコロナ対策答案を書いて国民に死の恐怖を与えているのだから何をかいわんやである。くりかえすが、こういうのが税金タカリ屋というものなのである。それでも選挙はなんとかなるというお気楽な発想は総理がコネで応援すれば当選だという魂胆、親の七光りで出来の悪い子を米国コネ留学させる魂胆などと同根で、世論に片っ端から否定されつつある。そういう情報はネットでばらまかれて糾弾され、即時に有権者に共有されてしまう時代が来ていることを最も理解してないのが政治家とマスコミだ。

政治家のすべての評価は、国民による通信簿に基づいた選挙という審判で行われるべきである。今回の横浜市民が下した鉄槌による重鎮の落選。自公のオウンゴールという色彩は否定できないが、さすが大阪を上回る日本最大の政令指定都市、近代の幕を開けた横浜だ、見事に古い自民党的なものを砕く端緒になったと感じる。

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Categories:政治に思うこと, 新型コロナ・ウィルス, 若者に教えたいこと

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