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斎藤佑樹投手の引退について

2021 OCT 2 15:15:00 pm by 東 賢太郎

いよいよきたか・・・。斎藤佑樹、2006年に全国を湧かせた「ハンカチ王子」の引退である。松坂大輔もとうとうそのトシになって、それはそれで感無量なのだが、視点はやっぱりどうしても彼らの高校時代に向いてしまう。それは僕自身が原体験から脱却できないことでもある。

松坂が目覚ましい活躍をしたことは知っているが、僕は神奈川県の野球に体感がない。あるのは東京の高校だけで、今は別物だろうがそこだけは実証的にも革新的にもなれない。そういう感じの頑固な集大成が「保守的」というものの正体なんだろう。畢竟、保守というものは手前味噌のことであり、革新というものはその味噌が口にあわないことをいう。

2006年の西東京大会は日大三高が第1シードで本命、早実は第3シードであった。ちなみにこの年のドラフトでソフトバンクの高校1位指名だった福田秀平(現ロッテ)がいた無名の多摩大付聖ケ丘高も西東京大会第3シードであり、日大三に準決勝で10対2で敗れていた。手前味噌だが僕が入部した年の都立九段は第6シードだったが東西分離前だから第3シードだ。こういうのが「体感」で、この年の早実は割と身近に感じてしまう。

斉藤を擁する2006年の早実の戦績だ。

初戦は都立とやって1点差の辛勝、準決勝、決勝も1点差だし、完封勝ちがひとつもない。よく甲子園に行けたなというイメージである。決勝の日大三高戦は2,3点差で負けるかなと思っており、サヨナラ勝ちは意外だった。いまビデオを見返すと、斎藤は細身だが勝ち気で冷静で、素晴らしいボールを投げている。ただ、この段階でも全国制覇すると思った人は多くなかったろう。

この先は皆さんよくご存じで書く必要もない、あの甲子園でのマー君との激闘がやってくる。壮絶な引き分け再試合は忘れられないが、あの年に直接、間接に斎藤が戦った同期の選手でプロ入りしたのはこんな面々だ。

田中将大、吉川光夫、福田秀平、堂上直倫、福田永将、坂本勇人、前田健太、會澤翼、梶谷隆幸、澤村拓一、大嶺祐太、大野雄大、柳田悠岐、大石達也、福井優也、秋山翔吾、伊志嶺翔大

メジャーリーガーが4人も出たこのメンツを押しのけて1位というのは気が遠くなる。斉藤は鯉のぼりか出世魚みたいなもので、甲子園での駒大苫小牧との試合は我が事のように全身全霊で応援していたのを思い出す。

大学でも全国制覇してプロに入って、残念ながら肩と肘を故障した。しかし、ものは考えようだ。それでもめげることなく、自身のプライドとの戦いに負けることもなく、ここまで投げぬいてきたのはあっぱれ。これからはむしろそれが活きると思う。

甲子園の決勝戦。ついにむかえた「あとひとり」。マー君を空振り三振に仕留めて優勝を決めた最後の一球、疲労で肩も上がらなかっただろうあの高め147キロは歴史に残る素晴らしいストレートだった。

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Categories:野球

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