Sonar Members Club No.7

日: 2013年7月7日

ナパ・バレー ケンゾー・エステート訪問

2013 JUL 7 5:05:06 am by 安岡 佳一

今月のお題目とは全く関係の無い話題で申し訳ありません。

久しぶりにナパで素晴らしい体験をしてきました。

過去に何回か日本からのお客様をお連れしてナパに行った事がありますが、今回は自分の仕事半分、楽しみ半分です。NYの何人かの友達からケンゾーエステートのワインは一級品だとの話を聞いておりましたが、実物のワインをNYのレストランで見る事はあまりなく、幻のワインとも言われており、一度は現地へ行ってみたいと思っておりました。ワイン通の何人かのコメントでは、あのオーパスワンを超えるとまで言われており、あまりワインを飲まない私でさえも一度賞味してみたいと言う欲望に掻き立てられます。

SFに住んでいる友人が何回かケンゾーエステートに行った事があるとの事で、案内をお願いし向かう事にしました。SFから北に走る事約1時間、段々ブドウ畑が見えてくると胸が高鳴ってきます。谷から山沿いを駆け上がって行った所に、ケンゾーエステートの門があり閉まっていました。 友人が「今日は開いてないのかも知れない」と言いながら門前に車を置いてゲートに近づくと、ゲートが突然静かに開き始めました。どこからかカメラで見られてる!! 多分、典型的な日本人の格好の私をカメラで見て安心して開けてくださったのでしょう。 ゲートを抜けて走る事数分、ゲストハウスらしき瀟洒な建物が見えてきました。

ゲストハウスの入り口には、「紫 藍」と記された書画が飾られており、中はシンプルながら非常に上品にデザインされたワインバーがあります。少し中に入り左手を見るとテラスがありそこからは見渡す限りのブドウ畑が広がっている光景は、まるで一枚の絵画の様であり思わず「ワー」と言って息をのみます。

コンショルジェの方から歓迎のお言葉を頂き、ケンゾーエステートについてご説明をして頂きました。当地は、日本の某企業オーナーが20数年前に会社の保養所として購入した事、しかし、ナパでの土地利用には様々な規制があり保養地としてのアイデアは断念し、真剣にワイン作りに挑み現在に至っているとの事です。因みに、当ワイナリーの敷地面積はナパでも最大手らしく、4000エーカー程あり丁度中野区と同じぐらいの広さだと言う事と、未だ利用している土地は数%のみでマダマダこれから発展して行くと仰っていました。又、ナパの雄であるオーパスワンとモンダミのワイナリーは当地の近くだそうです。

説明の後、ブドウ畑とワインの醸造所、そして樽を寝かせているケイブ(洞窟)の方に案内して頂きました。現在は、年間8万本製造されており固定客が多い事から一般のレストランに出回る本数が少ないのではないかと仰っていました。NYでもケンゾーエステートのワインを出しているところは少なく、数える程しか無い為、幻のワインと言われる由縁の様です。

ツアーの後は、先程のバーでティスティングを楽しみました。 紫鈴(りんどう)、紫(むらさき)、藍(あい)の3銘柄を頂きました。何れも非常に円やかでフルーティーなワインでした。この時ばかりは、是非ワイン通の方に表現して頂きたいと思いましたね。紫は暫くブリージングしておくとほのかなチョコレートの様な香りがしてきたのが不思議に思えました。

コンシェルジェの方から、「ボトルショック」と言う映画をご覧になった事がありますかと聞かれました。1976年にナパのワインが初めてフランスのワインにブラインドテストで勝った実話を基にした映画です。その主人公であるジム・バレット氏は、現在ケンゾーエステートでワイン製造責任者されているハイジ・バレット女史のお父様だそうです。成る程、血筋か。

2時間ぐらいの訪問でしたが、非常に内容の濃い、印象深い訪問でした。あのワインの美味しさと当地の美しさを友人に伝えたいと思った次第です。

当地の山を下りて来て、麓の町のイタリアンレストランに立ち寄りましたが、何と美味しかった事か。豊かな気持ちと、美味しい空気と水、イタリアンフードにワインがあれば極楽です。

以上ですが、現地へ行ったのが2週間前、又、今週の週末に掛けて訪問する事になりました。又、NYの友人何人かと世界に所在する友人何人かが是非訪問してみたいととの事で、今年は少なくとも何回か行く事になりそうです。何でもベストシーズンは収穫期の9月頃だそうです。

 

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