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アメリカの大学入試事情

2014 MAR 9 13:13:20 pm by 安岡 佳一

日本では3月は卒業の季節ですが、アメリカでは大学入試の合否が大体出揃う季節です。私事ながら、我が家の二番目の娘も大学が決まりホットしております。上の娘は今年の5月に大学卒業で現在就職戦線中です。二人の娘の大学受験は、なかなか大変で(妻に殆ど任せていたので大きな事は言えませんが)、このブログを読んで頂いている皆様に少しでも情報提供させて頂ければと思っております。

先ずは、アメリカの大学入試は非常に複雑です。 未だにハッキリルールが分かりません。 専門家に聞いても分からない事が非常に多いです。 ゲームのルールが分からなくて試合をするのは非常にキツイです。 わざと分からない様にしているのではないかとも疑いたくなります。

アメリカにはSATと言う共通テストがあり、このテストのスコアが判断材料になる場合が多いですが、最近ではこのSATのスコアを重視しないと言う学校が急増しており、SATの主催社側は慌てて中身を変えて行くと発表していました。因みにハーバード等の超一流校を受ける受験者は殆ど満点なので、これだけでは合否が決定出来ないそうです。受験生は、このSATを何回でも受ける事が出来、最高点だけを志望校に送る事が出来ます。

「レガシー」は非常に強力なポイントになります。 レガシーとは、その学校に受験者が何らかの形で関わっている事で、例えば親、親戚等が当校の卒業生であったり、関係者が寄付をしていたり、学校関係者であったりと言う、日本で言えば「コネ」でしょうか。このレガシーの度合いで、SATの点数がどうであれ合格する受験生はかなりいます。 日本では、この様なコネや寄付金を出して入学させるなど不正入学だとか裏口入学だと言われがちですが、アメリカではこちらの方が表玄関と言うか堂々の正面入学です。伝統校であれば有るほど当然ながらその様なレガシーにより入学する受験生の数が多いです。 我が家の様な新参者の外国人はその様なレガシーがありませんので、従ってお金に物を言わせると言う手段を使う方々も多くいらっしゃいます。 アメリカの有名校には世界の富裕層のご子弟等が受験しますので、彼らからすれば金と金を使ったコネを使うしかないのです。蛇足ですが、英語ではこの様な場合「Money Talks」と言う表現を使います。

学業以外の貢献度、例えばスポーツや特技は非常に重要です。有名校であればあるほどスポーツに長けた生徒を積極的に入学させます。アメリカンフットボール、バスケットボールは大学のビジネスの中で非常に大きな割合を占めており、その重要スポーツを担う選手・生徒はVIP扱いで入学出来ます。最近では割とマイナーなスポーツであっても生徒を発掘する為に、大学側もスカウトを雇って熾烈な戦いを行っています。私が知っているだけでも、クロスカントリー、スカッシュ、フェンシング等の選手でも、地元で新聞にでも紹介されようものならスカウトから勧誘の電話がひっきり無しに掛かって来て、学費は勿論の事、生活費等も支給される程の厚遇です。因みに、アイビーリーグや世に知られている私立大学の年間授業料は約5万ドル近辺、他に寮費等で約1万5千ドル程掛かります。スポーツだけでなく、他に何か特技があればそれは非常に大きな得点になると思われます。

上記の様な受験生は、早ければ1年前から入学の内定を得ています。

我が家の様に、レガシーも無い、スポーツも普通、寄附する程のお金も無い、所謂一般の皆様はどうされるのか?

先ずは高校のGPA(Grade Point Average)を上げる。 詰まり成績を上げる。主要科目は勿論の事、選択科目も評価する大学も多いので万遍なく成績を地道に上げておく。品行方正にして、先生の印象を良くしておく。 高校の先生二人から推薦状を希望校に出す為に、その為の準備です。又、学期末に各先生方にお礼のギフト券等を渡すの必須です。公立校の学校の先生でも教え子に対して放課後家庭教師として教える先生方も多く、これも先生の点数稼ぎの一環としている親御さんもいます。因みに時給は安くて1時間$50から富裕層が多い所では$150の所もあります。勿論支払いは現金のみです。

一般の入試と言っても志望校に行って試験を受けるのではありません。上記の高校の成績、二人の先生からの推薦状、何かアピールしたい物の提出、必要ならSATの成績、そしてエッセイを提出する事です。 このエッセイは自分は誰なのか、自己紹介、何かアピールしたい点を書くもので、大体1200字相当です。短いエッセイの中にどれだけ構成良く、表現力豊かに、明確にメッセージを伝えられかと言う点を見るようです。 沢山の入学許可の方々の話によると、このエッセイで受験者の人物像を想像し、委員会で討議をし合否の決定要因になる場合があると強調しています。(当然ながら、その様なエッセイを請け負うプロは沢山いますが、直ぐにバレるそうです。)

毎年11月1日頃から一般の方々の入試が始まります。 この入試プロセスも結構複雑です。先ずは、「Early Decision」これは希望校1校だけに申し込みをし、合格した場合は必ずその学校に行かなければならないと言う約束の入試です。でも、この枠は合格数の10%程ですから小数限定です。このアーリーデシジョンで決めたい場合には、当然ながら様々な準備が必要です。 先ずは、少なくとも1年以上前から志望大学の入学許可をする部署を訪問し担当者と面談をし名前を覚えて貰う、如何に自分が当大学に興味があるかアピールする、キャンパスを案内して貰い在校生からの話を聞くと言う様な事をします。訪問後にはキチッとした礼状を直ぐに出す。当校が主催する夏や冬の特別キャンプと言われる講習等に参加する(2週間の参加費で約5000ドル)地元に当校の入学許可担当者が訪れた場合、必ず説明会等に参加し、担当者と親しい間柄になる様に人脈作りをする。 その後も、少なくとも数回は当校を訪問し、熱心さをアピールするのは非常に大事。これらの事柄を全て行って、アーリーディシジョンの結果をドキドキしながら待ちます。

ちょっと長くなり過ぎましたので、続きは別の投稿で。

 

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