Sonar Members Club No.22

日: 2014年2月10日

スポーツを科学の目で見る(ソチ五輪開幕、日本選手イマイチ)

2014 FEB 10 14:14:55 pm by 中村 順一

ソチ五輪が開幕しました。

まず最初のびっくりは、開会式で、日本選手の入場が最後から2番目で、開催国のロシアの前だったことでした。ロシア語のアルファベット順での入場で、「日本」はロシア語ではそんなに最後の方なのか、と再認識。1964年の東京オリンピックでは、USAの米国とUSSRのソ連が開催国の日本の前で入場していた。それ以来何となく、大選手団の国は後ろの方で入場というイメージがある。まあ開催国の前で入場するのも目立っていいかも。しかし、日本選手の入場は日本時間午前2時を超えてしまい、ちょっと寝不足になってしまった。

早くも期待の日本選手登場だが、現時点ではちょっとイマイチの結果です。

まずは、スノーボードの男子スロープスタイルの角野友基(17)、スノーボードの採点基準など筆者には全くわからないが、日本時間土曜日の午後の競技で、外は凄い雪で自宅に閉じ込められたこともあり、じっくりとテレビ観戦して応援した。W杯の優勝経験もあり、ちょっと期待したが、予選は失敗。実質敗者復活戦の準決勝でギリギリの4位で決勝進出。決勝では、バックサイド・トリプルコークとかいう技を決めたとのことだったが、8位入賞がやっとだった。でも今後のこの競技の国内での盛り上がりを考えると、ビリで決勝進出でも大いに意義はあったと思う。

次はおなじみモーグルの上村愛子(34)。決勝は3回の勝ち抜き戦。2回目をギリギリの6位で突破、最終3回目はばっちり決まったガッツポーズの滑りだったが、残念ながらバンクーバーに続き4位。タイムは早かったのに、エッジを使いつつ雪を切り裂いていく上村のターンは現在主流ではないそうで、高評価は受けられなかった。これも筆者には全く採点基準がわからず、納得感は無かった。上村はとうとう五輪でメダルが取れなかった。応援していたけど。残念です。

フィギュア団体は、男子の羽生結弦(19)は本当に素晴らしかったが、浅田真央(23)は予想外に全然ダメ。ソチに入って絶好調と伝えられていたが、突如緊張に襲われ、トリプルアクセルが全く決まらなかった。結局団体5位。おいおい真央ちゃん、個人戦大丈夫?

ジャンプの葛西紀明(41)もノーマルヒルは期待外れの8位。今後のラージヒルと団体に期待だが、自身のブログによると着地時に腰を痛めたとのこと、過度の期待は禁物か。せめてメダルは取ってくれ。

ところで競技を見ていて気付いたことがある。冬季五輪の種目はスノーボード、モーグル、ジャンプ、フィギュア、すべてに言えることなのだが、こちらとしては日本選手を応援しているので、ついついライバルの失敗を期待してしまう。「頼む失敗してくれ」と祈る感じだ。味方の成功より、敵の大失敗の方が望ましいのだ。これはあまりフェアではない感じがします。夏の五輪では相手の失敗を祈るケースはあまり多くはないのでは?体操競技なんかは同じかも知れないが。

またモーグルとかジャンプとか、すぐルールが改正される。ヒガミ根性かも知れないが、どうも日本選手にはいつも不利になる感じがする。ジャンプ陣が長野五輪の後、絶不調から立ち直れないのも明らかにルール改正のせいなのだ。やはり冬季五輪は、一部のヨーロッパ諸国と北米の為の競技なのだろうか。

いやいやまだ五輪は始まったばかり。これからに期待しましょう。

 

 

 

 

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