Sonar Members Club No.22

日: 2015年8月13日

オリックス劇的敗北、惨め、しかし翌日復活

2015 AUG 13 16:16:29 pm by 中村 順一

正に劇的過ぎた。東、中島両氏のブログにあるように、3人で観戦した11日の試合はソフトバンクが9回の裏に5点を奪ってサヨナラ勝ち。中村のヒットで2点差になり、ヤフオクドームは異様な雰囲気に包まれてきた。いやな予感がした。マウンドの佐藤達はコントロールが定まらず、すでに本多と明石に四球を出していた。しかも球数も多く柳田が出てきたときは30球を超えていた。佐藤達は本来は8回を任されるセットアッパーだ。去年はいつも8回に出てきて完璧に役割をこなしていた。ところが、クローザーの平野佳が度重なる故障で戦列を離れているため、現在は臨時でクローザーを任されている。過去に抑えの経験があるとはいえ、慣れてはいない。自分の投球次第でチームの勝敗が決する緊張感は独特だ。佐藤達ではきついのだ。惜しいボールで四球が続きボディーブローのように緊張感が増していっていたことは想像に難くない。しかも相手は12球団トップの打線だ。

柳田が出てきたとき、ランナーは1塁2塁、ホームランなら逆転サヨナラだ。野球ではよくホームランが出れば同点だとか、逆転だとか、コメントするがそれが実現することはまずない。でも、これは本当にやばいぞ、と思った。佐藤達は投げる球は直球しかないのは見え見え、しかも余裕がまったくなく、きわどいコースには投げられないだろう。ど真ん中に直球を投げてしまうのではないか、四球でもいいじゃないか、でもそんな精神的余裕はないだろう。案の定、カウント1-1からど真ん中の直球がいってしまった。

柳田は機動力もある、最高の選手。今シーズンは3割、30ホームラン、30盗塁も達成できるのではないか。打った途端にホームランだ!とわかった。ドームの熱狂は最高潮に達した、野球漫画のストーリーのような幕切れ、ドームの9割9分の人間が熱狂していたが、小職はもちろん違った。こんな惨めな気持ちにはなかなかなれない。でも不思議なことに惨めな気持ちになったのは1時間くらいだけで、あとはむしろあきらめの開き直りの気持ちにすらなった。今シーズン、オリックスは柳田と松田にいつもやられている。それが究極の形で出ただけだ。もう優勝はソフトバンクに決まっているし、オリックスが3位に上がれる可能性もほとんどない。まあ、しょうがないよ。

帰路につきながら、東氏など、「この負け方は尾を引くぞ、佐藤達などはトラウマになってしばらく投げられないのではないか」とコメントしていた。それほどオリックスの負け方が劇的だったのだ。

ところが12日の試合はオリックスが3対2で逃げ切った。東明が7回を2点に抑えたのも昨日の金子と同じ、そのあとの抑えも8回岸田、9回佐藤達もまったく同じだった。驚くことに岸田と佐藤達はこの1点を抑えきった。9回は2死2塁で本多、昨日の佐藤達なら全く信頼できないケースだったが、本多を空振り三振でゲームセット。昨日の大きな借りを返した形になった。東の予想は外れ、佐藤達は自分の仕事を全うした。昨日と同じ救援陣をあえて使ったオリックス首脳陣を評価したい。劇的敗戦を忘れられる。3位は無理でもせめて4位ぐらいは何とかしろ、オリックス。頑張れ。

 

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