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暑い暑い8月

2020 SEP 2 21:21:53 pm by 西村 淳

暑い夏がようやく終わる。
8月17日、1台しかない家のエアコンが突然壊れた・・。いくらリモコンのスイッチを操作しても10秒後にはピタッと止まる。この猛暑の中、一番信じたくないことが現実になってしまった。購入から10年、それまでの猛暑にほとんどフル稼働で堪えていたが経験のない酷使は突然死を招いてしまったようだ。でもよりによって今この時期に!あちこち電話して最短で取り付けできる日にちを訊いてもほとんどが9月2日ですと答える。まだ二週間以上先のことだ。迷っている暇はないと判断、急がば回れ、設置できる日がいつであれ決めなければと錦糸町のヨドバシカメラに走る。よし、これだと決めたが電話した時から2時間しかたっていないのに最短は9月3日に。たった一日でもがっかりしたがほかに選択肢はない。この日に決めた。
そこからの東京の気温を振り返ると、
17日 36.5℃ 18日 34.3℃ 19日 34.2℃ ・・・これが延々と続き、23日だけが29.4℃ということで唯一30℃を下回った。暑い夏だった。本当に。
9月6日(日)にライヴ・イマジン46の第1回目の練習が始まる。曲目はフランクのピアノ五重奏曲と初めてやるワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、の弦楽四重奏編曲だ。エアコンが死んだ時、この暑い中、チェロの練習ができるだろうか?最初に頭をよぎったのは仕事のことより何よりこれだった。特にトリスタン、ワーグナーの譜面は簡単なわけがない。どうしよう・・でもやるっきゃないわい、ということでベランダも玄関ドアも明け放し、空気の通り道を作ってチャレンジした。言い訳はしたくない、成せばなる成さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり。
そしていよいよ明日エアコンが到着する。これほど待ち望んだものはなかったけれど、思った以上に普通に生活を送ることができた、というのが印象。
猛烈残暑の中のエアコンレス生活。しかも2週間以上だ。そりゃあお隣のセブン・イレブンで涼んだこともあったし、出社した日ももちろんあった。枕はアイスノンをバスタオルでくるんだこともあったけれど、一応トリスタンの譜読みも出来た。これからもエアコンなしで生活しようと思えば何とかなるとさえ、思うようになってきたから人間の適応力はすごいものがある。そういえば34℃くらいの時にインド人と話をしていたらこんなの別に普通だよ、どういうこともない、と言っていたっけ。
そして「トリスタン」。カラヤンの演奏を久しぶりに聴いてみた。なんとゴージャスな響きだろう。弦楽四重奏はしょぼくないか?とんでもない、トリスタン和音も半音階進行もちゃんとある。メリハリ?これはないかもしれないが、トリスタンはそんな音楽ではない。なんてことくらいは暑くても理解できた。

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