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中国はどこへ行くか (日本からの目 )

2013 DEC 19 17:17:33 pm by 西牟呂 憲

些か重いテーマであるが、東 大兄のブログに刺激されてのものである。ここでは目下の『航空識別圏』『尖閣列島』といった問題とは別の視点から考えてみたい。無論国家主権を引っ込めるつもりは全く無いが、それでは話が終わってしまう。実際少し前のブログ『オリンピックへの道』の中で、2020年に中国分裂と書いたところが、ブログの冗談にせよ中国サーバーからのヒットが激減した。それはそれで構わないが、だからどうだとなるとSMCの趣旨に鑑みテーマには上げられなくなってしまう。

中国という言い方そのものが実は非常に新しく、国民党が中華民国を名乗る前は清であり支那だった。一方中華という呼称は北宗時代からの歴史だが、思想としての『中華』はそれこそ四千年前からと考えられる。即ちチャイナは存在そのものが宇宙であり文明でありという訳で、我等倭人は”にんべん”が付いているからまだいいが、”にんげん”だと思っていたかどうか。漢字に代表されるチャイナ・カルチャーは半島経由で輸入されたというが、私は海路入ったルートも見逃せないとい考えている。呉音読みが入ったルートのことである。国語学者の大野晋の説は、日本語の起源は従来のウラルーアルタイ語系統ではなく南インドのタミル語だと主張している。それはともかく、海のシルク・ロードがあるとすれば、上海と九州なんかは誤差の範囲であろうから、両者の交流は古代と雖も十分考えられる。

一方自身宇宙である、と思っているチャイナと我国は上記半島ルート・海路ルートを通じ交流が当然あった訳だが、その時々の政治情勢によって様々に形を変えてきた歴史がある。魏志倭人伝でやっと登場し、その後半島経由でこちらから行ったのが数回(但し長城の内側には一度も及ばず)、向こうから来たのが元寇。他は専ら海路で交流した。その動きはさながらグローバル化と鎖国が交互に現れるように距離を取ってきた様に思える。一端切れるのが遣唐使の終了。それから二度に渡る元寇をはさんで暫くは交流は細り、我国は独自の文化を育む。足利義満が高らかに「日本国王」と称して明国と大っぴらに貿易し、終いには豊臣秀吉が明国に攻め入るという妄想を抱くまでに至る。この間、こちらの方の中央の統制が緩かったことも含め、盛んに倭寇が出没した時期と重なっていて、特に後期倭寇ともなるとチャイナ南岸が活動の場となっていく。大陸の方で清が代わって出てくると物凄い人口移動が起きて、一般に東南アジアに行ったチャイニーズは華僑として現地に溶け込まず独自文化を保っているが日本にも大勢来た。九州は言うに及ばず関西圏にまで流入は及んでおり、土地を持たない人口の流入は当時のGDPを考えると食い扶持が危ない状況にまでなり、それやこれやで徳川の鎖国になり200年程続く。キリシタン禁教などは鎖国の理屈の一つにしか過ぎないと考える。明治以降はこちらから出張っていって結果はご承知の通り。この繰り返しを考えると、あと何年かで又つきあわなくなるかもしれないが、グローバル時代の鎖国とはさすがにイメージが湧かない。ひょっとして現在の安倍政権のスタンスからして、半島・大陸とは既に鎖国モードに入っているとは言えないか。個人的には相互不干渉の原則で首脳会談など暫くなくても困るのは出番を失って出世しない外務官僚くらいかも知れないと思っているが。

我国からはそうした距離感があるのだが、一方中国自体はというと、これが未来永劫チャイナでは有り続けるだろう。異民族が来ようが官僚が腐敗しようがお構いなしで存在し続けるだろう。異民族でもマルクス・レーニン主義でも底なし沼のように飲み込んで、中央集権・汚職・腐敗を繰り返す。チャイナという概念の普遍性はここにあるのでは。遠く離れたシンガポールでも、人民行動党のほぼ一党独裁は変らない。もっとも小豆島くらいの大きさだから政治的効率と言う面では理想に近いのか。因みにシンガポール島の土地は2/3が私有地で、オーナーはタイガー・バームで有名なタン一族である(陳を広東読みにしてタン)。もう一つ加えるならば、考え方として個人主義・拝金主義が抜きがたくあり、その部分は日本とは極端に違っていてむしろアメリカに近い。アメリカにはかなり力を持ったチャイナ・ロビィもあり両者は意外とウマが合う。もっとも戦前の両者の付き合いは日本を挟んでとは言え、国民党への大幅な持ち出しだったと言えなくもないが(我国ほどではないにせよ)。

大体選挙システムは全くチャイナには似合わず、仮にやったとすれば買収の温床が生み出されて機能しないと思われる。だがあれだけ大々的に選挙をやったアメリカの大統領と、熾烈な権力闘争を勝ち抜いたチャイナの主席は結果として同程度の人材と考えても差し支えないのではないか。洗練された選挙のはずが我国のしばしばバカみたいな当選者の顔をみれば大したことはない。アメリカだって民主党の下院議員クラスになれば相当なタマもいる。ネット時代に、いくら統制の効く一党独裁情報と言えどもどうしても民意の圧力は感じざるを得ないので結果は同じだ。筆者は12億人の国家が一つに納まることは相当のコストになり結果として分裂する、という仮説を立てたが、それもチャイナ風のアッと驚くような形態が出現するのではないだろうか。一国二制度という離れ業をやったくらいだ。そしてその鍵は人民解放軍の動きだろうと思っている。この辺の考察は次回に続ける。

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