緊急対談 プーチンVSオバマ 大統領ホットライン
2014 MAR 5 15:15:07 pm by 西 牟呂雄
3月5日時点
オバマ「ハロー、ハロー。」
プーチン「ズドラーストヴィーチェ。」
オバマ「オイオイ、戦争やるのかよ。」
プーチン「冗談じゃない。やるわけないだろ。パラリンピックやってんだぞ。オレは平和な力の信奉者だ。」
オバマ「穏やかじゃないぞ。いきなり万単位の部隊を動かすなんて。」
プーチン「そう熱くなるなよ。あんたはビジネス・ライクな人間のはずだ。シリアの貸しをもう忘れてるのか。」
オバマ「忘れてないさ。オレだってやる気はないけどEUがカリカリしてどうにもならない。」
プーチン「考えても見てくれ。例えば沖縄が独立宣言して、あんたのところの基地を返還しろ、というのと同じだろ。黒海艦隊が出て行く訳に行かないんだ。」
オバマ「普段からウクライナなんかを苛めるからこんなことになったんだ。東南アジアや中東じゃあるまいし。引っ込みがつかなくなったって地上軍を首都に進行させることなんか、いくらなんだってできないだろう。NATOを動かすことになったらもう取り返しがつかないぞ。」
プーチン「そもそもオレがやったわけじゃない。変にヨーロッパ被れした連中が調子に乗って後先考えずに暴徒化しただけじゃないか。ひょっとしてCIAが煽ったんじゃないのか。黒海艦隊をウクライナごときが維持できっこないだろ。下手にあんた達の大好きな選挙で結果が出てからじゃ遅い。」
オバマ「いいから何とかしてくれ。煩くてしょうがないんだ。」
プーチン「EUはおとなしくなるって。あんたメルケルの盗聴やって気まずいんだろ。おれのところで飼ってるスノーデンにもっと喋らせちゃうぞ。大体メルケルは昔で言えば東独の出でロシア語ペラペラなんだから。オレだって東独にもいたからドイツ語できるぜ。あんたは何語ならいけるんだ。」
オバマ「うるさい、語学なんか関係ない。開き直る気か。本当に経済制裁するぞ。そっちも景気は悪いんだろう。」
プーチン「アッそんな事言うなら北方領土を返して安部を取り込んでやる。」
オバマ「お互いオトナだろ。クリミア半島にかまってると歴史的に碌なことにならんことぐらいわかるだろ。1853年だ。無傷ではすまんぞ。」
プーチン「その年はあんたのところがペリー艦隊で日本に砲艦外交やった年でもある。余計なことしてオレに安部カードを切らせるな。」
オバマ「それならヨーロッパにシェール・ガスを輸出をしてあんたの天然ガスの稼ぎをメチャクチャにしてやる。」
プーチン「上等だ。シリアでもう一度手のひら返しだ。それにエネルギーが値崩れして喜ぶのはまたしても日本だけだからな。あんたの景気も悪くなる。」
オバマ「俺達は底堅い。それにユーロもまだ高い。クリミア半島くらい何とかしろ。チェルノブイリの問題もあるんだからウクライナを安定させろ。飴と鞭でやれ。」
プーチン「無理いうな。鞭しか使ったことがないんだぞ、俺達は。」
オバマ「パラリンピックには世界中から人道主義者が集まってんだ。その間にもう少しいい知恵を出せ。こっちも考えるから。今時余計な金を使いたくないのはお互い様だろ。」
プーチン「だから戦争なんか全然やる気ないって。場所柄オレだって困ってんだ。少し考えるから手を引いてくれ。あんたもテロには気をつけろよ。」
オバマ「脅す気か。ポロニュウムという訳にはいかないぞ。そっちだってパラリンピック中のテロは心配でもあるだろ。」
プーチン「まあそうだ。とにかく互いに変なことにならんようにはしよう。ダスヴィダーニャ。」
オバマ「抜け駆けやめろよ。グッ・バイ。」
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Categories:架空対談
中村 順一
3/5/2014 | Permalink
そもそもクリミア半島の帰属がロシアなのかウクライナなのかは微妙。もともとはオスマン帝国領なのだが、露土戦争でオスマン帝国が負け続けた為、ロシア領になってしまった。でも住んでいたのはタタール人である。スターリンの強制移住でタタール人が減り、ロシア人が大多数になった。ウクライナ人は少数、ウクライナ語もあまり通じない。ソ連のフルシチョフが1955年に突然ウクライナ懐柔の目的でソ連邦内のウクライナ共和国に編入。クリミア戦争の舞台、ドイツ軍の名将マンシュタインが活躍した独ソ戦の舞台、日本の運命を決めた、けしからんヤルタ会談の舞台、歴史にはよく登場する。ウクライナ領というのは歴史的にはちょっと違和感がある。オバマ先生のスタンドプレー外交にもちょっと付き合えないが、しかし日本外交の力量が問われる。安倍先生がんばってよ。ちゃんと味方を確保しておいてね。