インドの多様性
2016 MAR 13 0:00:22 am by 西 牟呂雄
フラリとインドに行った。とりあえず瞑想に行ったことにしておく(嘘です)。
行くたびに思うがこの核や空母機動部隊を配備し中国並みの人口を持つ大国は、矛盾の塊だ。数百の言語と宗教、ヒンドゥーのカーストと複雑怪奇な社会にも関わらず一応選挙もやる。もっとも1票125CCバイク一台で買収しまくっているという話はあるが。
今回はマイスールという古い街に滞在したが、この光景はそれなりの近代都市に見えるだろう。
ところがこの光景の後ろ側にはトタン屋根に石ころを乗せたようなゴミ溜めのようなスラムがダーッとひろがっているのだ。そこの住民はほとんどが裸足。家屋にトイレがないために、いちいち数えてられないくらいの性犯罪が毎日起こる場所。さすがに近くに行く根性はなかった。
そしてこの街には現役のマハラジャがいる。正確には政治制度としてのマハラジャではないが、地位として27代目の”マハラジャ”はボストン大学卒業の24~25歳という人物だそうだ。右がマイソール・パレスの門で左が宮殿、しかも実際に住んでいる。にもかかわらず公開されて中には入場料を払って入れるらしいが行かななかった。目的が違ったからだ。ここだけの話だが、先代マハラジャは存命。日本にしょっちゅう来て、居酒屋で飲んで喜んでいるような人。僕は紹介されて会ったことがある。
それはともかく、実はマイソールから少し離れた所に聖地がある。「ダライ・ラマ高等教育大学」と命名された高等教育機関で、周辺のチベット人居住区やブータン人の留学生などが学ぶ。創立は2009年。チベット亡命政府は北部ダラムサラだが、遥か南のこの地にラマ教の巡礼者・修行者がいるのだ。中には日本人もいるのだとか。
体操の有名選手を輩出し進学校でもある大阪の清風中学・高校は高野山真言宗系の学校である。元校長平岡英信氏は盛んにチベット密教を研究しダライ・ラマとも昵懇の仲だが、多額の寄付と共に関係者とこの地を何回も訪れている。その縁で日本人留学生が来ている。
ダライ・ラマはも年に一か月はこの地にやって来て、上記教育機関のいわば卒業式に出席するそうだ。その卒業がまた大変で50人に一人くらいしか合格しない難関だと言う。何しろ忙しい方で、ここに一ヶ月、亡命政府のあるダラムサラに一ヶ月、後は世界中を飛び回っておられる。
そして街中でラマ教のお坊さんを見つけた、ごく日常の光景ではあるが。僕が珍しがって追いかけ写真を撮らせてもらうと、満面の笑みで応えてくれた。
となりのバンガロールにはかのサイババの信者もまだいる。
真黒いチャドルで目だけを出しているムスリムの女性もいる。このムスリムはシーア派なのかスンニ派なのか。
一度だけ真っ黒なチャドルをマレー風に頭だけ覆い、顔を出している女性を見た。顔立ちも化粧も八代亜紀さんにそっくりだった。あれは教えに反していてイジメられないか余計な事が心配になった。
車窓から十字架を掲げた協会も見えた。
そして圧倒的なヒンド゙ゥー教徒。
ふぅ。瞑想も何もいるだけで疲れてしまった。心和む花の写真を。
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Categories:インド
中島 龍之
3/15/2016 | Permalink
マハラジャの宮殿は立派ですね。観光客も多いことでしょう。最後の花は心和むかどうかはわからない色の花ですね。南国らしいですが。
西室 建
3/15/2016 | Permalink
アハハ、この色は心騒ぎそうですが、何しろ38度ですからこれくらいでないと。
インドは相続税がないらしく、マハラジャの遺産は健全に引き継がれます。
ただ牛飼いのおばあちゃん何かは『格差』という言葉も知らないでしょうね。
カースト上位のバラモン(インドで一千万人でしょうか)にも貧しい人は多いそうで、ここまで来ていると何が何だか・・・。
ただ、ストライキはしょっちゅうあって、旧ソ連の国旗のような旗は良く見ました。