Sonar Members Club No.36

月別: 2016年6月

痩せ我慢なのか 英国EU離脱

2016 JUN 28 6:06:01 am by 西 牟呂雄

 僅差ではあるが英国民はEU離脱の決断をした。おかげで円は上がり株が下がった。ポンドもユーロもガタ下がり。短期的には混乱が生じるのはあたりまえだが、ここまでパニクるとは。
 その道のプロにはリスクを織り込んで(事前の調査でも僅差だった)カラ売りをかけてガッサリ儲けた機関もあったかもしれない。まさか僅かに残留という情報工作したとは言わないが、投機筋以外は時間的にも静観せざるを得なかったものと思われる。
 今後、過度のポンド安・ユーロ安を防衛するために各国の協調介入も在り得る。また、足元のドルの調達コストが上がる。

 ところで、経済活動にマイナスも多かろう選択をしたイギリス国民はどう考えたのだろう。
 高齢者は離脱を、若年層は残留を選択しがちだったと報道されている。又、独立の投票までしたスコットランドや反英感情の強い北アイルランドでは残留が多かったものと見られる(人口はケタ違いに少ないが)。これなぞ、離脱するなら独立してEUに加盟してやる、といういやがらせが始まってしまうような気もする。
 イングランド・高齢者・移民拒否・・・・。
 何やらトランプの主張と重ならないか。そういえば離脱派のジョンソン前ロンドン市長とトランプ氏は見た目が良く似ている。以前のブログで『世界は一斉に内向きになっているのか』と書いたが、将にその流れが止められなくなった感がある。そしてトランプ氏はタイミング良くスコットランドに姿を現した。

 数学者の藤原正彦さんは米英両国で研究生活をした経験から、英国人のエリートというものはやや控えめで、凝ったユーモアを好む冷静な人達で、アメリカのアングロサクソンとは違っている、と指摘している。それが、勝利が決まった時の離脱派のはしゃぎ方はまるでアメリカ人のようだった。
 EUの取り決めが不快に感じられる英国人が、ドイツ一人勝ちの現状に我慢ができなくなった部分はあるだろう。
 EU法は言ってみれば大陸法の系譜を引く体系で、成文憲法を持たない英国とは成り立ちが違う。日本も元々島国らしく英国型の統治スタイルだったが、法体系作成の段階でプロシャ型を選択したため、やたらと守りもしないことまで細々と法律で決めてある。
 この辺り、いちいちEUに指図されるのが気に入らない、伝統を重んじる高齢者の離脱マインドの本音かもしれない。
 であれば、多少の経済的困難を顧みずに離脱へ突き進む天晴れなジョンブル魂ではないか。ドイツの風下に立ってられるか、なんてね(私はドイツ人とも親しいが)。見事な痩せ我慢とでも言うのか。

 もっとも英国はしたたかだから離脱交渉でゴネにゴネて時間を引き延ばし、2~3年で内政を立て直して損得勘定の結果ヌケルノヤーメタ、もあるかもしれない。離婚にはエネルギーもコストもかかるのだ。
 今回の国民投票も当初はガス抜きくらいの感じでやったフシがある。
 タックス・ヘブンの荒稼ぎも怪しくなってきたからシティの凄腕たちは次の手を考えているに違いない。
 EUの方も衝撃は大きい。
 筆者が高く評価している仏人の歴史人口学者エマニュエル・トッドはこうなる前から瓦解を予想していたが、これが引き金になるとすると・・。

 ただし氏は分裂を予想はしたが、極右の台頭は時代の逆行、一種のヒステリーだと警鐘を鳴らしていることは強調しておきたい。

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『リーマン・ショック直前並み』雑感

栗山監督怒りの采配 行くぞファイターズ

2016 JUN 27 22:22:20 pm by 西 牟呂雄

 西武相手に7回裏、4点差。岸を攻めて迎えたチャンスで、ついに不振の続く4番中田に堪忍袋の尾を切って代打を送った。栗山監督がやっと僕の言うことを聞いた瞬間だった。苦渋の決断だったろう。
 それも当然で、このところに不振は目に余る。あれだけのキャリアがなければとっくに二軍落ちのはずだ。コーチは何をやってるんだ。
 代打の矢野は四球を選ぶ。 そしてこれが西武の田辺監督のチョンボをも呼び込んだ。エース岸と雖も同点にされる前に代えるのは鉄則のはずだが、140球も投げ続けさせた。田中に同点タイムリー、レアードに逆転される、ワハハ。
 この試合、ここまでの苦労を考えれば泣けてくる。ご贔屓のニコニコ・メンドゥーサは初回にメヒアの3ランを食って4点も献上。その後何とか試合を作ったが6回でつかまった。加藤も打たれて3点喰らった。

 更にここからが我がファイターズの泣き所。セット・アッパーと抑えにはいつも泣かされる。
 8回、まず宮西を投入。この投手は変則左のピッチャーだが球は遅い。スライダーがいいが、真っ直ぐのコントロールが悪いのだ。ツー・アウトの後に四球とパス・ボールと来たが、何とか秋山で止めた。ふぅー。
 その裏、谷口が塁に出るとすかさずバント。これがまた一発で決まったのにありゃりゃ、その後は武隈に抑えられた。

 それ、クローザーはジャイアント・マーティン。シーズン初めはメッタ打ちに合っていたが最近は違う。相手は金子。低めに投げろ!ファースト・ゴロだった。お次は途中出場の渡辺、セカンド・ゴロ。あと一人!あと一人!
 三人目はホームラン・ダービー・トップを走るメヒア。いやなバッターだなぁ。外側にカット・ボールを投げりゃいいんだ。でもってショート・ゴロ。
 これでチームは5連勝だ。まだまだオールスター前なんだ。マリーンズもホークスも逃がす訳にはいかない。

 問題は中田。キミもプライドが傷ついたかもしれないが、こんなことで不貞腐れるのは10年早い、プロは結果だ。特打でも素振りでもやって這い上がって来い。今週末は宿敵ホークスとの決戦が待っている。そのためにも必ず君が必要だ。

 疲れる日々続く。野村監督の名言が身に染みる。『一つ勝つのがどんだけ大変か。』

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初物

2016 JUN 26 22:22:59 pm by 西 牟呂雄

収穫

収穫

笑ってはいけない。昨年は全滅したキュウリがひん曲がりながらも小さく成った。他にピーマン一個、ジャガイモと採れたのである。
黒っぽいのは種芋で、本当はこうでなきゃいけないはずだったがご覧の通りのチビイモになってしまった。もっと小さいのもたくさんあったが、とても料理できないので泣く泣く捨てた。もう少し置いておきたかったのに葉が枯れて来たので掘り出さざるを得ない。あれは虫にやられたのか、病気なのか。
キュウリは今時真っ直ぐでないと売り物にならないから、ネットを張ってぶら下がるようにさせて育てる。僕はそれが面倒なので藁を敷き詰めて這うようにした。結果はこの通りのカーブ・キュウリになってしまった。
冷やしてお味噌をつけて齧ってみる。フム、只のキュウリだ。
ジャガイモ・ピーマンもそれなりではある。特にジャガイモの取れたて感は甘い感じがしてさすがにおいしい、大満足。

気をつけ!

 起立!

そしてキュウリと同じように昨年出来損ないしかできなかった大根。ご覧の葉が茂りちょこっと頭を出してきた。どうも大根は上の方にセリ出してくるらしいので、土を寄せてやる。この調子で育っていくとピラミッドみたいになりそうでコワイな。
去年のゴボウまがいの情けなさに比べ、ちゃんとした大根が期待できそうで楽しみだ。
不思議なもので面倒になってバラバラに撒いた種が今頃芽を出したのが5株ほど。せっかくなので水を。肥料も何もやらずにほったらかしなのに健気なもんだ。

こいつらは掘り出さないでいつまで青いか試してみよう。

パープル・クリスタル

それだけではない、どうですこの色。
名付けてパープル・クリスタル。
これは私の指の長さ程度のチビで、もっと大きくなったかもしれませんが食べたくて収穫。焼いてみよう。

日が射せば真夏の暑さだが、梅雨明けはまだ。ちゃんと紫陽花も咲いている。珍しいガクアジサイです。

ガクアジサイ

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風任せ相模湾

2016 JUN 23 7:07:06 am by 西 牟呂雄

 梅雨の合間に船を出す。正確に言うと前線が上がって本州にかからないうちに、だ。
 朝の9時半に出港してみると、この時期に珍しく視界がいいので驚いた。南の微風が吹いているのでメイン・セールを上げ、汽帆走で270度を狙った。行き先は去年も行った真鶴港。

わーい

わーい

 大島はウッスラと左手に、江ノ島は右手にはっきり見えた。
 出港2時間、お腹が空いてきたのでおにぎりを食べる。すると風が少し変わり、いい感じにセールが孕んできたのでジブも上げる。ヨーシ、セーリングできるぞとエンジンを切った。
 ヨット談義に華が咲く。
 話の勢いで今年の夏は神津島に行く事が決まる。
 去年行った八丈島はさすがに遠くて朝出て22時間くらいかかったが、神津島だと夜中に出港すれば翌朝には着ける。ビーチは綺麗だし温泉はあるし。それにここだけの話(皆知ってるが)神津島は調布の飛行場まで定期便が出ていて45分だ。飽きたらホイと帰ってこれる。
 個人的にはこれで伊豆七島の行った事のない島は御蔵島だけになる。

あれは・・・

あれは・・・

 そうこうしているうちに真鶴岬が見えた。風も良くなって帆走で5~6ノット。のんびり舵を取らせてもらった。
 ところが1時間程やっていたらチャート・チェックをしていた艇長から声がかかった。
「おーい、こりゃ方向違うよ。もっと南、250度くらい!」
 そうか、あれは真鶴半島ではなくて小田原の早川だったのだ。
 実は早川の辺りは東側から見ると少しせり出したように見えて間違える。風が変わったのではなくて北方向300度くらいを目指していた訳だ。
 ゴメンナサイと慌てて舵を戻してエンジンをかける。

 同じように真鶴半島を熱海沖の初島と間違えたこともあった。もっとひどいのは大島の帰りに三浦半島と房総半島を間違えた人も知っている(私ではない)。チャートはしっかりと見ましょう。

 今回は油壷水軍の合同クルージングとしてポートから8杯の大艦隊が真鶴港に向かっている。
 入港してみると艦隊は既に着岸していた、僕が航路を間違えて1時間近くロスったのだった。レースじゃなくて良かった。
 直付けで着岸したのでロープに余裕を持たせて舫う。潮の干満が大きいと船が首吊りみたいになって切れてしまうからだ。干潮は午後四時半頃なので見当をつける。
 うーん、港町というか漁港というか、堤防で釣りをしている人がたくさん。
 魚は旨い、酒も進む、酔いも回る、カラオケまで始まった。総勢50人近い宴会になった。そうなりゃこっちのもんだから、いつものように大暴れ。

 翌日は僚船のキャビンで目覚め、おっぽりだされてしまうところだった。おまけにあんなに日焼け止めをしたのに紫外線が強く、帰りは使い物にならなかった。冗談じゃなく命がけだ、トホホ。

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今はもう秋 港で思ったこと


 

犬山城見聞記

2016 JUN 20 5:05:51 am by 西 牟呂雄

 先日、チャンスがあったので国宝犬山城を見物に行ってきました。
 木曽川沿いにそびえる威容は別名白帝城と呼ばれ、これは荻生徂徠の命名です。由来は、三国志の劉備が呉に敗れて、逃れて没した白帝城から名付けたようです。現在の姿になったのは尾張藩の家老が入城してからです。そして城主成瀬氏が居城とし、驚いた事に明治期をやり過ごして2004年までその成瀬家の個人所有の城でした。さすがに今では維持・管理のため財団法人の所有となっています。

犬山城天守閣

犬山城天守閣

 この城は元々織田家の支流の砦だったのですが、小牧長久手の戦いの時に歴史の表舞台に立ちます。本能寺の変の後、城主が変わります。そして豊臣・徳川の対立が鮮明になった頃、かつての犬山城主・池田恒興が突如奇襲をかけ当時の織田信雄方から奪い返すのです。すなわち豊臣側に付く。それに対して家康は小牧山に陣を張り、双方にらみ合いになってしまいます。
 その後、豊臣秀次の軍が家康の地元三河に攻撃をかけようとして南尾張の長久手のあたりで激戦が起きますが、戦闘では家康の勝ち。家康は電光石火の読みで長久手の戦場に現れ池田・森の両将を討ち取ってしまう。
 しかしながらも双方決め手を欠いている内に半年あまり。二手に分かれた戦乱は関東・加賀・伊勢・四国とあちこちで始まりながらもとうとう大会戦で決着をつけるには至りませんでした。
 すなわち、扱いは小さいが後の関が原・大阪の陣に至る萌芽とも言うべきものが小牧長久手の戦いと言えないでしょうか。
 そう思って天守閣に登ると、案内板がついていて遥かというよりもすぐ手の届くような感じで小牧山が丘のように見えます。無論当時にこういった城郭はないのですが、恐らくこれくらいの目線で対峙した秀吉は家康の陣を見て何を思ったでしょう。

こんもりしているのが小牧山

こんもりしているのが小牧山

『ワシは犬のように御屋形様に御仕えしてここまでになった。それどころか猿だの禿鼠とまで言われて。それに比べてあやつは御屋形様と固い絆で結ばれた同志のように振舞っておった。ここまで来て今更上前を撥ねられて堪るものか。』
 と闘志を燃やしたのかもしれません。
 二人の名将が対峙した訳ですが、濃尾平野はペタンとしていて一鞭を奮って突撃すればさぞ大会戦になったのでは。なにしろ秀吉は十万人を大阪から率いて来ていたのですから。
 しかし両者は小競り合いをするばかりで激突には至りません。夜襲も行われなかったようです。どうにも解せないのですが、家康はもっと長期的見地に立っていたのかも知れません。小牧城の防御もガッチリかためています。
 この時点では豊臣・徳川の色分けは鮮明ではなく、他地方の状況も不安定。そして関東もまだ小田原に北条が健在でした。急ごしらえの秀吉包囲網ではいかにも心もとない、ここは一つ貸をつくる意味でも講和に持ち込むのが得策、と思案したのでしょう。
 今激突するには時期尚早。秀吉の力は今が盛りで月は満ちればいずれは欠ける、こう判断したならば大局観としては正しく、唸らざるを得ません。

 一旦は和睦はしたものの、その後二年ほどは本格的な講和には至らなかったのです。

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死闘 ゴルフ・デスマッチ

2016 JUN 17 0:00:43 am by 西 牟呂雄

まあ、軽く聞き流して欲しいのだが。何しろ昨今賭博行為に対する社会的アレルギーが凄いんで、ほんの遊びレベルと思って頂きたい。
あるゴルフ敵(かたき)がいて、長年戦い続けて決着がついていない。
それが直近二日に渡ってスクラッチ勝負を繰り広げたのだ。
結果の報告の前に多少解説しておく。
1ホールごとに勝負するのは同じだがその際にベットは次のホールに自動加算される。代わるがわる勝ち負けが続くと持ち点は1・-2・4・-8・16・と続き、全部勝つと1・2・4・8・16・32・64・と言う具合に培数列になって2万5千六百オット、じゃなくて256ポイントの勝ち。これが基本なのだが途中で様々なルールが提案されて変化する。「このパットを外す方に〇〇」とかであることを覚えておいて欲しい。

さあ、行くぞ

さあ、行くぞ。だが敵の姿は遥か先に

1日目
梅雨の合間の青空で出だし。闘志を漲らせてオナーを取った僕は力いっぱいスライスした。林の中だ!奴はと言うと喜ばしいことに左にチョロしているではないか。よしっリカバリー等と邪な思いで振り回したのが木に当たって戻ってしまった・・。グリーン周りに来た時点でこのホールは捨てた。
次から本日の球筋を修正して持ち直し、イーブンが3ホール続く。ショートで敵が待望のOBを叩いてベットを戻した。
ここからが勝負だ。何しろトータルスコア等互いに問題にしない。カードには〇と×しか書いて無い。
因みにどちらも飛距離は大したことないのでパー・オンはまずしない。3打目でグリーンまであと70ヤードの所で並んだようになって奴が先に打つ、オーバーだ。いやが上にも慎重に打つと、振りがゆっくりすぎてこっちはショートだ。寄せをどうするか。僕は寄せの時に近めならばPWでパターを打つように転がし遠めはSWでフンワリ上げるが、微妙な距離で僕からはピンが遠目だ。ところが敵が先に打ったのがPWでトップした、ザマーミロ。ボールはカラーまで転がった。それを見た僕は余裕綽々でSWを打った。シャンクだ!結局はドローになってしまった。
午前は負け昼食となる。無論ビールどころではない。
因みにホーム・コースだから2サムで回らせてもらっているので、どんな下品なののしり合いも遠慮なくできる。
ここで僕は自作の心得のゴルフ経を秘かに唱えて心を静めた。『我に艱難辛苦を与え給え。敵に慢心を与え給え。』
午後の滑り出しはロングで比較的スムースにグリーンまで辿り着いた。ゴルフ経が効いたとニンマリしたら途端にもっと効いてしまってパットが乱れ艱難辛苦に陥る。
そんな具合で3ホールやって4ダウンした。残り6ホール、僕の心はチヂに乱れかけたが、とにかく終わりに連敗しなければこのルールは戻せる。落ち着け落ち着け。
13番ホールで会心のパットが入って取り戻し、14番もナイス・オン。8アップだ。
17番までドローが続き18番ロングを迎えた。
そしてラストで敵のOBが出た。大変不謹慎だが笑いを噛み殺しながらコンパクトにナイス・ショット。16アップで初日を終えた。金額にして・・・やめておく。
本日は喜寿庵で泊まりだからガンガン飲ませてしまおう。

ところでこのホーム・コースは所謂山岳コースで、クローズこそしないが冬場は凍ってしまってやる気がしない。また山も近いので雷がなると即プレー中止。一度皆が引き上げた後も平気でプレーしていて(僕の組と後の組にキャディさんが付いていなかったので何も言われなかった)近くの山に落ちたことがあった。全体が南に向いて打ち下ろし、山際を回って帰ってくるコースになっている。
バブルの頃は某銀行がオーナーで石を配したり木を植え替えたりしていたが、今は外資に面倒をみてもらっている。

さて決戦二日目、作戦通り敵はボーッとしているが、不覚にも僕もしっかり二日酔いになってしまった。朝メシ抜き。
敵は一番のロングで林の中に打ち込む。するとこちらはナイス・ショットが続いた。
二番も三番も奴は寄せを失敗したりバンカーに入れたりして悶えている。これで合計32アップだ。
すると今度はショートで互いに乗らなかったが、あいつのまぐれ当たりの寄せが入りかけてパーを取られ、今までの苦労が水の泡の64ダウンになった。

足取りも重い

足取りも重い

そこから交互に大叩きをしてしまい、このあたりから特別ルールが各種導入され結果はドローに近いことなる。あいにく曇り空からポツッポツッと雨が降り出していた。
そして地獄の午後ハーフに突入。ここからは倍付上等の青天井ルールになる。どうも現行ルールでは技量が同じ位下手なもので最終ホールだけで勝負になる。
ところが、である。折からの強風に加えて一天俄に真っ暗になってザーッと本降りになった。寒い。
「おまえ雨具持ってきた?」
「いや、ないよ。」
「そうか。寒いな。」
要するにちょうどいいからこれで切り上げたいのだが、どちらも意地があって自分から言い出しにくいのだ。
「元々オレは雨に強いんだよな。」
「オレだって雨の方がパットが決まりやすいんだ。」
「しかし冷えたな。お風呂はもう入れるし。」
「調子が上がってきたんだから勝てるところなんだが、惜しいな。」
互いの真意が透けて見えた結果、切り上げる事にして冷えた体をゆっくりと広い浴槽に浸けた。負けだ。
「それにしてもオマエの寄せはひどいな。何を使ったらああなるんだ。」
「フンッ、最近始めた7番の転がしだ。オマエにゃ10年早いがな。」
「どうせピッチングでトップするのに飽きたからだろう。」
憎まれ口を利きながら上がってみると、何と雨は上がっているではないか!

じゃあな、と言って別れ車で帰るフリをしながら僕は秘かに7番アイアインを持ってアプローチ練習場に行った。ヤツが最近始めたという転がしを練習しようとしたのだ。するとそこには一足早くピッチングを持った奴が来ていた。嗚呼・・・。

ツワモノ共の夢のあと

ツワモノ共の夢のあと

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胡散臭いもの マ・ス・ゾ・エ

2016 JUN 14 2:02:30 am by 西 牟呂雄

 世の中に満ち溢れているアヤシ気な人・物・金を眺めていると、どうしてこんなのに騙されてしまうのかとため息が出る。オレオレ詐欺や迷惑勧誘、ヘイトスピーチやインチキ宗教、有象無象が日常のニュースに流れない日はない。
 昨今ではソノ手の話題を独占している感があるのはマ・ス・ゾ・エ!
 しかしついこの前までこの人を『総理になって欲しい人NO1』に祭り上げていたのも世論であります。東大時代に主席を争った鳩山弟が自民党を離党する時に「日本一頭のいい政治家〝与謝野馨″と日本一人気のある政治家〝舛添要一″をくっつける接着剤になります(どちらも自民党を出ていた)」と言った。因みに鳩山弟も受験業界では伝説的秀才で高校生の時に全国模擬試験でも枡添とトップを争ったことは有名な話。ツウの間ではそのころもう一人同じようにできた高校生がいて、その人はさる官庁にいるのだとか。

 世論なんか当てにならない、秀才なんて信用できない、の見本のようになってしまって不信感を煽ること夥しいですな。それを言ったら国民はハト・カンを選挙で勝たせたいわば前科もあるので、投票する方もエラソーなことは言えない訳だ。

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 お前はどうなのかと言われましても。そりゃマ・ス・ゾ・エはそっちのプロなんだろうから違法性はないだろうし、税金を使ってどうこうしたこうしたの道義性についても合計で440万円じゃねぇ。龍宮城スパホテル三日月や回転寿司が会議費って、セコ過ぎて。それをいいことに第三者ヤメ検の報告で乗り切ろうとするのは、実に表題の〝胡散臭さ”丸出しの感あり。
 13日の集中審議はニュースでみたところマ・ス・ゾ・エ!は余裕綽々。質問が週刊誌ネタ以上のものがなく『こりゃ逃げ切れる』と踏んだのが良く見えた。まずあやまってしまえ、今後は気を付けます、給与は全額カットします。全然辞める気なんかないですね。なかなか頭が切れる。
 マッ、アウトなんでしょうな。
 元のカミさんまでが露出して悪口言いふらしてるのも頂けないけど。
 印象を言うなら、この人が評論家として出てきた時「目を剥くとゲゲゲの鬼太郎にでてくるネズミ男に似ている」と思ったくらいですかね。yjimage[10]

 しかしネタ元はタレ込みだろうからよっぽど都職員に嫌われたのでしょう。都知事は2000年頃から青島⇒石原⇒猪瀬⇒舛添という流れだから、今までだって相当溜まっている都官僚のストレスが何故この時点で爆発しているのか。大阪の橋下徹・横山ノックも含めて都や府のお役人からの嫌われランキングはどんな物か。当然現時点のダントツ1位はねすみ男だとして。
 2位は猪瀬だろう。この人は典型的な全共闘世代と言うべきカテゴリーで、団塊の代表でもあります。この手のタイプは有能なんだけどトップになっちゃダメですね。グチャグチャ掻き回してまとまる話もまとまんない。政治的にシロートっぽかったのがいいといえばそうなんだが、妙な金を受け取ってオジャンに。でも使ってなかったことも後に判明して罰金のみでした。
 震災時や道路公団民営化とかオリンピックの東京招致はよかったですよ。でも上司にしたくない。
 意外や意外3位グループは石原・橋下の維新組。二人とも官僚嫌いは徹底していたから幹部たちはケチョンケチョンにやられていたが、その下の比較的若い職員には人気があったのだ。組織に属したことがないので匙加減がわからない、即ち側近政治になりやすい。欠点はついてくる人間に変なのが多いから国政レヴェルでは子分ができなくて大きな勢力にはなりにくい。田中康夫元長野県知事もこのタイプだった。
 最も嫌われなかったのは青島・ノック組でしょう。二人はタレント候補の走りとして参議院に全国区があった時に同時に当選した。知事になったのも同年、更に没したのも1年違い。
 青島幸男は多才な人で、議員をやりつつ小説で直木賞、絵画で二科展入選を果たしているが、議会で『ハロー・ワークとは何ですか』と聞かれて答えられなかった。ノックの方は終いにセクハラ事件を起こしたくらいしか覚えていない。どちらも知事としての実績もない。これ、何をするもクソも初めから何も無い。何も無いから都や府の官僚達は返ってやりたい放題できて、やる気のある人も怠け役人も居心地が良かっただろう。

 辞められて選挙になったら特に公明党が大変なのと、後釜候補が存在していないので与党の腰が引けてます。
 普通スキャンダルは後になるほど『実は』ということになって金額で言えば大きくなるのだが、このケースはどんどんセコくなる。マスコミは当分このネタで売れるから「新たに発覚」する〝きょうのマ・ス・ゾ・エ!“ネタも終いには2千円とか8百円になってしまわないか心配です。いくらでもあるでしょうからね。

 官邸筋もとうに見放していそうだし、選挙にかかりきりで誰も助けるどころじゃないで放置。あの程度の言い訳では到底通じないからこのまま次から次の暴露・タレコミ・告訴まみれになって秋口には選挙じゃないですか。

 ただ、ファースト・クラスやスィート・ルームはいいんじゃないの。都知事の格ってもんもある。まァ海外出張八回で二億はケタが違うけど。湯河原の往復も危機管理の観点から公人として公用車はセーフじゃないかな。毎週で年49回が節操なさ過ぎなんだよ。

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『リーマン・ショック直前並み』雑感

2016 JUN 11 15:15:48 pm by 西 牟呂雄

 G7の席上で安部総理が様々な指標を示し『これはリーマン・ショック直前に酷似している』と言ったとか言わないとか。
 筆者は現役時代にリーマン・ショックを経験しているが、その発生の前年から現在どころではない米国でのバブル崩壊が起こっていたことを鮮明に記憶している。具体的には2007年夏のサブ・プライム・ローンの破綻だ。それから一年の間にベア・スターンだファニーメイだと次々に吹っ飛んで行き秋のリーマンを迎える。なぜか全部奇数月だったことを覚えている。
 さあ大変だとなったのはご案内の通り。

 そこに中国が4兆元の景気刺激策を打ち出したのだった。ガタガタになった世界を尻目にインフラ投資や家電販売支援を進めた。今や鬼城(ゴースト・タウン)となってしまったような公共投資をガンガンやり、その為の生産能力を飛躍的に増大させた。即ちこれもバブルの一種だったのは明白。それも資源にまで飛び火し原料は四半期ごとに値上がりを繰り返していた。中国が買い漁っていたのだ。
 おかげでシェールガスが開発され各国中央銀行は利下げに走り、南欧の破綻問題等はあったものの2014年夏まではそれなりの姿になっていた(格差問題等は別)。
 ところが中国経済の減速により資源バブルは崩壊に、中国のベラボーな生産能力を残したままにである。

 G7と言っても事情はそれぞれ違う。
 英国はEU離脱の国民投票に向かい(多分残留するだろうが)そのEUは押し寄せる難民に手をいている。そして英国もEUの盟主の感のあるドイツも中国にスリ寄らんばかり。
 米国ではトランプ旋風が吹き荒れる。世界はこぞって〝内向き”の様相を呈している。
 筆者はこの傾向にリーマン・ショックどころかもっと深刻なものを感じる。先進国がそれぞれ自国の都合のみを追及し、その挙句大戦争となった歴史を噛み締める。
 安部総理はそこを踏み止まらせようと一石を投じたとも言える。近隣の国との問題はあるが(イチャモンを付けて来る方もガタガタだから)地球規模の経済リスク拡散に警鐘を鳴らせるのは日本だけではないか。

 確かに昨年10月以降の活動水準の落ち込み方は、こりゃヤバいのレヴェルではあった。しかしそれから3四半期経ってみると良く持ち応えている。消費税増税の2年半延期は大英断と評価する。マスコミは恐らく海外の批判的反応を引いて『アベノミクス失敗』と騒ぐだろうが。
 直近米雇用統計の空振りで円高になったのは仕方がないが、昨年度上期末に過去最高利益を出した企業がゴマンとあるのだから、この程度の調整局面は想定の範囲だろう。名門大企業がいくつも足を救われたりコンプライアンス問題を起こしたりもしていることだし。
 野党は選挙対策でガンガン言うだろうがアベノミクス以前とは全然違うからもはや誰も相手にしない。言うところの国債暴落なんか絶対にない。

筆者の立ち位置としては(以前は心情的に反対だったが)TPPを速やかに締結し東北・熊本支援を中心に速やかな財政出動をすべきと考えている。そして安定した日本が内向き欧米を叱咤激励するのだ。ナンチャッテ

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痩せ我慢なのか 英国EU離脱

この演説を聞け

喜寿庵 入梅前 (今月のテーマ 無為自然)

2016 JUN 8 23:23:55 pm by 西 牟呂雄

スター・ダスト・フラワー

スター・ダスト・フラワー

 今年も綺麗に咲きました。芝生を刈ってアグリカルチャーの季節です。喜寿庵の初夏は瑞々しい。

五月雨が 止んでふえたる せせらぎの

  川風あがり  干しもの乾かず

涼しげ

涼しげ

 

 

 菖蒲も涼しげでしょう。色合いがいいです。色覚異常の私はこういった色が一番健常者の色覚に近いんだそうです。
 昔は無かったのですがいつの間にか群生して目を楽しませてくれます。

 どうも喜寿庵にいると、無駄なことをしたくなります。
 ついにすることが無くなると、桂川に行って空き缶やゴミ拾いまでします。かつては『オレに哲学はない。能率とスピードにしか興味がない。』等とほざいていた私ですが、そのバチが当たったのかもしれません。

聯隊 整列!

 その無駄の最たるものは昨年から始めた野菜造りでしょう。歩留り・コスト・成果のどれを取ってもダメでした。こいつらにジョウロで水をたっぷりやるのに母屋から5往復、約1時間!
 ジャガイモ共に「気を付け!」と命令し、ピシッと整列が決まったところをパチリ。しかしこの他に、去年掘り出しそこなったのが芽を出して野生化しているのが5~6株育っています。ちゃんと耕運機で掘り返したのに生き残って野生化したのでしょうかね。これこそ〝無為自然″の極致とは・・・言えないか。

 水やりに 畑に通う 我を見て
   こちらも暑い と 揺れる草花

 ところでにとっておきの伝説を。太古の昔この辺りを仕切っていた大ガマがいましたとさ。ところがあんまり調子に乗ったので岩殿山にいた赤鬼が怒ってしまいガマの四本の足を切り落としてしまいました。大ガマは自分の事を棚に上げ赤鬼を恨んで怨念の塊となってうずくまったまま石になったとか。
 その石を桂川渓谷で発見した祖父が人を頼んでエッサエッサとみんなでヨイトマケで引き上げて庭石にしたのです。
 だから僕は滞在中は毎日〝水″をかけては拝んで〝無駄な行為″を楽しんでいます。そうしないとガマの精霊が夜中に「赤鬼め~、赤鬼め~」と呻いて祟るからです(全部嘘です)。

ガマ石

ガマ石

 
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日本最速記録! ファイターズ実況版巨人戦 

2016 JUN 5 17:17:47 pm by 西 牟呂雄

 どういうわけか巨人戦だと何となく親和性を感じるのはトレードが実にうまくいくからだろうか。今は市川や矢野が活躍しているし、かつては張本・小笠原が巨人に行った。まぁ巨人ファンには申し訳ないが、ホークス程の威圧感もないし、と思ったら。
 昨日・一昨日といいところまでいって(中田のホームランも出たのに)1点差の同じスコアで負けた。中田に関して言えば、この6試合で5本だから調子はいいはずだ。
 今日は栗山監督が僕の意見を採用し、5番ピッチャー大谷という高校野球のような起用で必勝の構え。

1回  
 大谷は立ち上がりが悪いから、と書いている内に何と太田に先頭打者HRを打たれた。悪夢のような展開にテレビを消そうとさえ思ったが、大人だから止めた。
2回
 取られたら自分で取り返せ、とばかりに大谷の打席を見ていたが、(僕の)気合が入り過ぎて三振してしまった。
3回
 高木が四球を二つ出した。それ、中田の前に点を取れ。田中のフェンス直撃だぁ!
 すると中田が順当にもう一つ四球を選び大谷の犠牲フライでこの回逆転。
4回
 いよいよ大谷のピッチが上がって来てニンマリしたら途端に大ピンチ。阿部にフォークを打たれて満塁となった。ところが次のクルーズ、ロッテ時代にカモにしていたのでギアを上げたのか、161km・159kmそしてついに出た日本新記録163km!本当にビックリした。それをファールになったとはいえバットに当てたプロって。
 しかし本塁ー三塁の珍しいダブルプレーでしのいだ。凄いぞ凄い。
8回
 出たぞ!中田HR、見直した(一昨日これが出てれば)。やったぞ陽岱鋼!祖国に届けHR(昨日これが出てれば)。喉から手が出るほど欲しかった追加点が入る。
9回
 さあ、大谷よ完投だ。一流の証明だ。
 あっ坂本に2塁打を打たれた。追い込んでいたのに。
 なんの長野を158kmで10個目の三振に取る。
 わっ阿部にストレートの四球。これ悪い癖なんだよな。
 クルーズを1塁ゴロで2塁を刺し1塁送球でダブルプレー、試合終了。のはずが何と1塁に誰もいないじゃないか。大谷カバーに行けよ。
 最後は村田をセンターフライ。あーヒヤッとした。

 しかし5番ピッチャーで完投とは恐れ入るが、この秘策はそうしょっちゅうできるもんじゃないだろう(CSまでは)。試合の途中でDHだけにするとか打席をパスするとかルール上できないのだろうか。

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