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死闘 ゴルフ・デスマッチ

2016 JUN 17 0:00:43 am by 西牟呂 憲

まあ、軽く聞き流して欲しいのだが。何しろ昨今賭博行為に対する社会的アレルギーが凄いんで、ほんの遊びレベルと思って頂きたい。
あるゴルフ敵(かたき)がいて、長年戦い続けて決着がついていない。
それが直近二日に渡ってスクラッチ勝負を繰り広げたのだ。
結果の報告の前に多少解説しておく。
1ホールごとに勝負するのは同じだがその際にベットは次のホールに自動加算される。代わるがわる勝ち負けが続くと持ち点は1・-2・4・-8・16・と続き、全部勝つと1・2・4・8・16・32・64・と言う具合に培数列になって2万5千六百オット、じゃなくて256ポイントの勝ち。これが基本なのだが途中で様々なルールが提案されて変化する。「このパットを外す方に〇〇」とかであることを覚えておいて欲しい。

さあ、行くぞ

さあ、行くぞ。だが敵の姿は遥か先に

1日目
梅雨の合間の青空で出だし。闘志を漲らせてオナーを取った僕は力いっぱいスライスした。林の中だ!奴はと言うと喜ばしいことに左にチョロしているではないか。よしっリカバリー等と邪な思いで振り回したのが木に当たって戻ってしまった・・。グリーン周りに来た時点でこのホールは捨てた。
次から本日の球筋を修正して持ち直し、イーブンが3ホール続く。ショートで敵が待望のOBを叩いてベットを戻した。
ここからが勝負だ。何しろトータルスコア等互いに問題にしない。カードには〇と×しか書いて無い。
因みにどちらも飛距離は大したことないのでパー・オンはまずしない。3打目でグリーンまであと70ヤードの所で並んだようになって奴が先に打つ、オーバーだ。いやが上にも慎重に打つと、振りがゆっくりすぎてこっちはショートだ。寄せをどうするか。僕は寄せの時に近めならばPWでパターを打つように転がし遠めはSWでフンワリ上げるが、微妙な距離で僕からはピンが遠目だ。ところが敵が先に打ったのがPWでトップした、ザマーミロ。ボールはカラーまで転がった。それを見た僕は余裕綽々でSWを打った。シャンクだ!結局はドローになってしまった。
午前は負け昼食となる。無論ビールどころではない。
因みにホーム・コースだから2サムで回らせてもらっているので、どんな下品なののしり合いも遠慮なくできる。
ここで僕は自作の心得のゴルフ経を秘かに唱えて心を静めた。『我に艱難辛苦を与え給え。敵に慢心を与え給え。』
午後の滑り出しはロングで比較的スムースにグリーンまで辿り着いた。ゴルフ経が効いたとニンマリしたら途端にもっと効いてしまってパットが乱れ艱難辛苦に陥る。
そんな具合で3ホールやって4ダウンした。残り6ホール、僕の心はチヂに乱れかけたが、とにかく終わりに連敗しなければこのルールは戻せる。落ち着け落ち着け。
13番ホールで会心のパットが入って取り戻し、14番もナイス・オン。8アップだ。
17番までドローが続き18番ロングを迎えた。
そしてラストで敵のOBが出た。大変不謹慎だが笑いを噛み殺しながらコンパクトにナイス・ショット。16アップで初日を終えた。金額にして・・・やめておく。
本日は喜寿庵で泊まりだからガンガン飲ませてしまおう。

ところでこのホーム・コースは所謂山岳コースで、クローズこそしないが冬場は凍ってしまってやる気がしない。また山も近いので雷がなると即プレー中止。一度皆が引き上げた後も平気でプレーしていて(僕の組と後の組にキャディさんが付いていなかったので何も言われなかった)近くの山に落ちたことがあった。全体が南に向いて打ち下ろし、山際を回って帰ってくるコースになっている。
バブルの頃は某銀行がオーナーで石を配したり木を植え替えたりしていたが、今は外資に面倒をみてもらっている。

さて決戦二日目、作戦通り敵はボーッとしているが、不覚にも僕もしっかり二日酔いになってしまった。朝メシ抜き。
敵は一番のロングで林の中に打ち込む。するとこちらはナイス・ショットが続いた。
二番も三番も奴は寄せを失敗したりバンカーに入れたりして悶えている。これで合計32アップだ。
すると今度はショートで互いに乗らなかったが、あいつのまぐれ当たりの寄せが入りかけてパーを取られ、今までの苦労が水の泡の64ダウンになった。

足取りも重い

足取りも重い

そこから交互に大叩きをしてしまい、このあたりから特別ルールが各種導入され結果はドローに近いことなる。あいにく曇り空からポツッポツッと雨が降り出していた。
そして地獄の午後ハーフに突入。ここからは倍付上等の青天井ルールになる。どうも現行ルールでは技量が同じ位下手なもので最終ホールだけで勝負になる。
ところが、である。折からの強風に加えて一天俄に真っ暗になってザーッと本降りになった。寒い。
「おまえ雨具持ってきた?」
「いや、ないよ。」
「そうか。寒いな。」
要するにちょうどいいからこれで切り上げたいのだが、どちらも意地があって自分から言い出しにくいのだ。
「元々オレは雨に強いんだよな。」
「オレだって雨の方がパットが決まりやすいんだ。」
「しかし冷えたな。お風呂はもう入れるし。」
「調子が上がってきたんだから勝てるところなんだが、惜しいな。」
互いの真意が透けて見えた結果、切り上げる事にして冷えた体をゆっくりと広い浴槽に浸けた。負けだ。
「それにしてもオマエの寄せはひどいな。何を使ったらああなるんだ。」
「フンッ、最近始めた7番の転がしだ。オマエにゃ10年早いがな。」
「どうせピッチングでトップするのに飽きたからだろう。」
憎まれ口を利きながら上がってみると、何と雨は上がっているではないか!

じゃあな、と言って別れ車で帰るフリをしながら僕は秘かに7番アイアインを持ってアプローチ練習場に行った。ヤツが最近始めたという転がしを練習しようとしたのだ。するとそこには一足早くピッチングを持った奴が来ていた。嗚呼・・・。

ツワモノ共の夢のあと

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Categories:死闘十番勝負

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