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神様・仏様・大谷様 (復活実況版)

2016 SEP 7 22:22:20 pm by 西 牟呂雄

 西鉄ライオンズの名投手、稲尾がガンガン三振を取り自ら2ランを打った後ベンチに帰るなりこう言い放ったそうだ。
「鉄腕稲尾、投げては完封打っては2ラン。あしたの新聞の見出しはこれで決まりっタイ。」
 するとチーム・メイトの中西太が
「野球は一人でやるもんじゃなか。なートヨ」
 それに対して先日亡くなったスラッガー豊田泰光も
「そうよ」
 と応じる。そして次の回の守備でいきなり中西・豊田とトンネルする。
 僕はこのエピソードを稲尾氏とビートたけしの対談で知った。たけしのフリに稲尾氏は
「おっそろしい時代よ。相手とやる前に同じチーム内で戦わにゃならんなんて。もっともあの二人『絶対にわざとじゃない』と今でも言ってますが」
 いや感心した。卓抜した技能の達人達のプロ根性を好ましく思ったのだ。稲尾投手は日本シリーズで連投連勝し提題の『神様・仏様・稲尾様』と称される。
 一方その頃(もう少し後だったか)我がファイターズは乱闘ばかりしていたが、これをプロ根性とは言わない。

 ここで話は一気に現在に戻る。オオッ。わがファイターズのスーパースター大谷がロッテ相手についに投げた。実に一ヶ月以上間をおいてなので、まるで開幕投手のようだ。しかしその間3番までこなしてファイターズ連勝の原動力となった。
 パリーグはDH制なので今日稲尾投手のようなことが言えるのは大谷ただ一人。
 チームは有原もメンドゥーサも調子が悪く、抑えのジャイアント・マーチンは抹消。投手陣はもう大谷に頼るしかないのが現状だ。昨日の雨ははたしてプラスかマイナスか、待ってましたとばかりに試合を観戦する。残念ながら打席には立たなかったが。
 速い!いきなり156・159.159km。
 ところがそれを打つんですな。スキを見付けると言うのかさすがプロと言うのか。大谷自身はこう言っている。『速球は打ってもファールになる保険のつもりで投げてます』保険はまあいい。自己タイ記録の163kmも投げる。それなのに初回1点献上。
 裏に近藤・中田が取り返してくれて助かった。
 結局、調整+明日からを考えてたったの2回・38球で本来今日のローテーションであるニコニコ・メンドゥーサに代える。栗山監督が(テレパシーによる)僕の意見を尊重してくれた。
 ところが8回、宮西を投入したらえらいことになった。慌てて谷元にスイッチしたが・・・。2点献上。谷元よもっとフォークを投げろ、コラ!
 反撃に当たっては3番大谷がいないのは実に迫力を欠く。中田センターフライ。トホホ。何だあの南とかいうピッチャーは。
 だがファイターズもがんばる。2アウトから満塁まで持って行って代打矢野の打球がフンワリとレフト前に、逆転した。
 ジャイアント・マーチンの代わりは一軍に上がったばかりの吉川。途端に四球を出した。ここで驚くべきことに中田がマウンドまで行って声をかけた。ついにチーム・リーダーの自覚でも出たのかね。
 さて9回は清田ごときに打たれて1-3塁。代打で井口だと。ここだぁ!フォースの送りどころは。久しぶりに思い切り吉川に照射すると井口は討ち取ったものの角中にはフェンス直撃。もうどうにもならなくなってバースを送る栗山監督(ここではもはやテレパシーは送っていない)。
 同点のまま裏の攻撃は・・・・。西川が三塁でついに中田に回った。ダメ、延長へ。まだまだ。 

 10時を回ってまだ延長11回。こっちはまだバース、これをしのげば向こうはピッチャーはもういない。
 そして12回。ラストのバッターは谷口裕也。相手も松永を持ってきた。
 
 負けてない!

 どこまで続くぬかるみぞ、面白くなる一方だ。

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Categories:日本ハム ファイターズ

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