堪えられない 市川海老蔵
2016 NOV 10 21:21:48 pm by 西 牟呂雄
テレビはファイターズとCSの映画、動物ドキュメンタリーばかり見ています。後は大河ドラマですね。
反町隆史のファンですが『相棒』が面白くなくてドラマはトンとご無沙汰でしたが、先般ネットで気になる番組を見つけたので録画したところこれが。
チープな脚本に下手な殺陣、不必要な見得と大袈裟なワキ。もとより歌舞伎は画面で見るもんじゃありませんし、ましてや歌舞伎役者が演ずる時代劇はどれもこれも『遠山の金さん』とか『水戸黄門』に毛が生えた程度と高を括っていたところ・・。
ハマったんですな、市川海老蔵の『石川五右衛門』。金曜八時テレビ東京の番組です。いや成田屋が上手いのは知ってますが、下手に現代の芝居をしないで歌舞伎のノリが出てるのがいい、今はCGも自由自在に使えます。
加えて豊臣秀吉=善玉、石川五右衛門=悪玉、という構図を一味変えて秀吉=独裁者、側近の石田三成=悪玉、五右衛門=善玉という設定です。
伊賀の忍びだった設定が効いていて配下に怪しげな奇術師紛いのケッタイな人物を従え、痛快無比の大活躍に一発でのめり込みましたね。
元々この人の家系は声が若干低めで舞台では少し不満が残るのですが、テレビではドンピシャのツボにはいってます。
『金銀財宝盗んでも、悪党外道は許さねぇ。天下御免の大泥棒、石川の五右衛門一家の見参でぇ』イヨッ成田屋!(いくらなんでもこんな江戸言葉を京・大阪で喋っている訳はないが)
この10月からの半年クールで放送は撮り終えているそうですが、第二回からは魅力的な敵役が出演しています。石田三成の配下として五右衛門をつけ突け狙う榊基次。塚原卜伝の『新當流』一の太刀を操る凄腕浪人。
一度絡んだシーンで諸肌脱いだ時にその肉体の充実ぶりに目を見張りました。あまりのムキムキにこんな役者いたのかいな、もしや・・・。と番組終わりのテロップを見たら、なんとプロレスの棚橋弘至の名が。
そう、新日本出身IWGPヘビー級チャンピォンの棚橋だったのです。
両手を広げて『愛してまーす』と叫ぶナルシスト・キャラ、必殺のハイ・フライ・フローやドラゴン・スクリューの使い手タ・ナ・ハ・シが、試合の合間を縫って出演していました。
この人は立命館大学法学部に一般入試で合格し卒業もしてます。学生プロレスをやる傍ら新日本の入門テストを受け続け、三度目に合格したツワモノ。ですが現場監督の長州力が学生プロレス嫌いだったのでズッと隠していたそうです。
その昔女性に背中を刺され1リットル以上出血して意識不明に陥ったことも。
アメリカのWWEは完全ショーマン・スタイルで、試合前のマイク・パフォーマンスなんかで客を沸かせるのがスターの条件の一つですから『テメー、コノヤロー、ブッコロシテヤル』だけではダメ。高い演技性が求められるため映画で主演を張る人もいます。ザ・ロックやジョン・シナ、最近ではスティーヴ・オースチンといったアクション・スターです。
棚橋も人気が出てそういうオファーが増えたら面白い。
そうそう、友情出演でしょうか片岡愛之助がチョイ役で出てイイアジ出してました。すると他にも獅童とか七之助とか出ては来ないでしょうか。
とにもかくにも一度、御覧そうらえ~
(これで視聴率が3.7%ってのはどうなんでしょう?)
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Categories:古典
西室 建
12/2/2016 | Permalink
終わっちゃった!
おそらく出演者のギャラが高すぎてそんなに続けられなかったんだろう。テレビ東京だし。
残念ながら棚橋弘至のムキムキ・ボディは出てこなかった。
スピン・アウト・ドラマを作ってくれないか。”相棒”よりずっと面白い・・・・かな。視聴率もイマイチだったし。