Sonar Members Club No.36

日: 2017年4月15日

漢字は楽し 『谷』の読み方

2017 APR 15 12:12:52 pm by 西 牟呂雄

 東京下町で暮らしていたので『谷』は『ヤ』と読むものだと刷り込まれていて、訓読みが『タニ』で音読みが『ヤ』だと思っていた。四谷も市谷も下谷もみんな『ヤ』と読んでオトナも当たり前のような顔をしてたし。
 鎌倉に遠足に行けば『扇ヶ谷』は『おうぎがヤツ』と読ませた。
 谷野さんだって『ヤノさん』。
 しかし音読みは『コク』だけで、『ヤ』はマイナーな訓読みとは何事か、最近まで知らなかった。恥ずかしい。
 検索してみると低地・谷間を指す蝦夷言葉『ヤトゥ』が語源のアズマ言葉、それも武蔵野国や相模国あたりの方言だとある。標準語じゃないのか。まあ、関東が中心になったのは江戸時代以後だからそれまでは田舎方言だったに違いない。
 残念ながらアイヌ語で『ヤトゥ』又は『ヤ』が本当に谷及び低湿地をさすのかというと色々調べてもわからない。谷のことは『コッ』沢のことは『ナイ』らしい。

 友人に熊谷と言うのがいて「くまがい」と読む(常識だが)。熊谷次郎直実のくまがい、である。ところがその次郎直実の出身地、あの日本一暑くなる所は「くまがや」と呼び習わされているのは何故か。
 結論はわからなかった。名字も関西では「くまたに」さんとか。
 どうも「くまがや」の方が正しく「くまがい」はそこからナマッたようなフシがあるが、どっちでもいいか。

 僕はこの次郎直実という人が好きで去年こんな「なりすましブログ」を書いている。実は今月も歌舞伎座で幸四郎・染五郎親子の『熊谷陣屋』を見に行く。

熊谷直実顛末

熊谷直実顛末 Ⅱ

熊谷直実顛末 Ⅲ

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漢字は楽し 色彩編

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