花盛りの喜寿庵 梅雨明け
2017 JUL 18 21:21:00 pm by 西 牟呂雄

九州は大雨で大変な事になってしまった。被害に遭った場所のいくつかは小倉時代に訪ねた所で、映像を見ると本当に気の毒だ。
日田なぞは昨年他界した中村順一とオッサン二人で行き、古い街並みを歩いてみた。
彼の元上司(故人)がそこの名家の出身だったので行ってみると、儒学者を多く輩出した家系でその事跡が展示されている。僕は一通り見ては受付のおじさんと世間話に興じていたところ、彼は熱心に系図を見て、突然『オイ、これだ!ここに出てる!』と例によっての大騒ぎをやりだし、受付のおじさんに事のあらましを説明する。おじさんはその一族ではないが『ほォ。そうですか』と驚き、扱いが格段にあがって彼にお茶など勧めるのだ(何故か僕はほったらかされた)。懐かしい話だ。
喜寿庵は梅雨明け前の猛烈な蒸し暑さで、むしろ降ってくれればと思う程。ちなみにここにはエアコンは無い。
花の季節はまだ続き、庭の隅っこに自生する百合が咲き出した。
これ、マダラ模様とオシベがエグい。
そしてこの花粉が肌や白いシャツに付くとやっかいなのだ。赤いと言うかカーマイン色に染まってしまって落ちない。
たくさん咲いているから切って御先祖様に供えたが、こうなるといかがなものか。
先日、野村万斎が主演した池坊の映画「花戦さ」を面白く見たが、華道の観点から見たらこのウジャウジャ感は邪道なのだろうと僕でも分かる。
なんだか毒々しささえ感じる。
ご先祖様怒ったかな。
ところでこの日は喜寿庵の前の「撮り鉄スポット」になにやら人が集ってただならぬ気配である。
三脚を立て、高そうなカメラを準備していた。聞いてみると、年に1往復あるかないかの「リゾート特急やまどり」というのが来るのだそうだ。
そこからの説明が長いのには閉口したが、その「やまどり」とここのレトロ車両が並ぶ写真は
マニアにとっては涙がチョチョ切れるほどいいらしい。
そうまで言われては黙って見ていられない。一緒に混じってスマホを構える。
待っていたら時間通り来ましたね。プロ達は一斉にカシャカシャとシャッターを切りまくっていてまるで芸能人の記者会見のようだ。ぼくはスマホでパチリ。
ずいぶんとゆっくり進むのは恐らく通常の運行車両よりも長いのでポイント切り替えの手間が違っているのだろう。
おかげで車両の中も垣間見る事ができたがゆったりとしたスペースで乗り心地も良さそうである。
検索すると、JR高崎が運行している「特急やまどり富士山号」という。本日ははるばる高崎を朝の7時頃出て河口湖に11時過ぎに着くロング・トレイン・ランニング。
僕は過ぎた後をもう一枚撮って大満足。
すると「撮り鉄軍団」は急いで機材を片付けて車に積み込んでいるではないか。
『次は〇〇駅で停車しているのに間に合うんです』
と言い残して去っていった。
凄いエネルギーと情熱だ。一体どこから撮りに来たのだろう。
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