還暦(+3)ボーダーの晴姿
2018 MAR 5 18:18:35 pm by 西 牟呂雄
喜寿庵の冬は厳しいが、南向きなので思いっきり日を入れてやると・・・寒い。
することもなくゲレンデへ。
最初はソロリソロリ。おっかなびっくり。腰は引けて重心は山側に残ってしまう。
昔はこの程度のギャップは飛び越えた、こんなコブは踏み潰した、もっと細かくスラロームできた・・・。
そう思いながら柔らかい斜面をよっこらしょ、と滑ってくる。
年とともに筋力と反射神経が確実に落ちているのが分かる。これらとテクニックによって制御できるスピードが決まってくるのだ。
これを『限界速度』と呼んでいる。チョットした斜面の滑走跡や突然のバランスの崩れに素早く対応してこそ安定してボード(スキー)を操るのだが、速度の二乗くらいの速さで対応しないと”転倒”したりしてケガにいたる(S=aV2 僕の仮説)と考えられる。これに斜度が関数になるのだが、今の僕の腕では傾斜50度でS=0.03秒くらいが限界だろう。
やれやれ、今年もまだ何とかできそうだ、とコースを見上げる。
このダウン・ヒルのリフトは高速四人掛け。放っておくとグループで乗り合わせのタイミングが悪く、平均の乗車数が3人位になってしまうので一人乗り枠がある。そちらに並ぶと空いた時にどんどん入れてくれるから待ちがほとんどない。
例によってそこに並んでヒョイと乗り込むと白人の親子連れ3人、オトーサンとお兄ちゃん妹の三人組みに乗り合わせた。オトーサンは自撮りで一家を写そうと苦労していたのでスマホで撮ってあげると、喜んでくれた。一家は横須賀から日帰りで来たという。要するにネーヴィー・オフィサーだ。
「セヴンス・フリート(第七艦隊)?」
と聞くと、そうだとの答えにハイ・タッチ。このご時勢、第七艦隊は日本海側での米韓合同演習をひかえる。僕は今の状況におけるその抑止力を高く評価している。
年を尋ねるとお嬢ちゃんは五歳、お兄ちゃんは『キューサイデス』と答えてくれた。リフトを降りたところで一家をもう一枚「グッドラック」。
その後はゲレンデで出会うことも無い、一期一会だった。
そしてその夜半、僕は足がつった。年だな。
ところで、この日は富士山が傘を被っているような雲がまつわりついていた。珍しいので写メで撮ったのだが腕が悪いのか臨場感が伝わらない。
検索してみると、単独峰である富士山にかかる独特の雲で地元では「富士が笠をかぶると雨が降る」と言われているとか。
マズい、この季節では雪になる。ノーマル・タイヤだから遭難する。
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