一瞬の逡巡
2018 JUL 19 22:22:29 pm by 西 牟呂雄
あまりにひどい天災に奪われたすべての魂に捧げる
毎日毎日ひとが死ぬ
来る日も来る日も供養する
一人一人は物語でも
一人ぼっちで死んでゆく
残った者も
一人ぼっちで生きてゆく
毎年毎年供養する
水で死ぬ火で死ぬ事故で死ぬ病気で死ぬ戦いで死ぬ
死んでゆく者は何を言ったか思ったか
残されたものは何をどう語るのか
悲しみと驚きが入り混じって
あまりに大量に押し寄せて来る時
人は慣れてしまうから
躊躇するな
恐れるな
迷うな
振り返るな
残った者が背負うのだから
置いて行かれたのは私であり君だ
もういないあなたも置いて行かれた
なんと簡単なことなのだろうか
なんと悪辣なことなのだろうか
なんと善意なことなのだろうか
なんと純粋なことなのだろうか
すべてが早すぎたし遅すぎもした
呪われて後、祝福された
皆が蔑んだ後に、誰もが哀れんだ
重く暗く息苦しい湿気の中で
躊躇するな
恐れるな
迷うな
振り返るな
すべてが分かるのだから
事実は目の前にしかないのだから
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Categories:遠い光景
トム市原
7/23/2018 | Permalink
同感です。
小生は周囲の方々が逝去されると、その方の残りのローソクを頂いたつもりでいます。
当地で元獣医と称する只のアル中が亡くなって4年になります。
大使館から依頼され、手を尽くして娘に連絡を付けましたが「父とは20年来交流がないので縁を切っています、遺産放棄もしてありますから、これ以上関わりたくありません」
なんて親子だったんでしょう。
最近になって埋めた地主から「家を建てるのでどかして欲しい」と言われ、掘り起こして娘の処へ送ろうかと考えています。
ああ、諸行無常の鐘がなる。
西室 建
7/24/2018 | Permalink
ギクッ!
『只のアル中』は子供に縁を切られるのですか?
つかぬことを伺いますが、ポナペでは土葬なのでしょうか。
そのまま眠らせてあげたいですね。地主の気持ちもわかりますが・・・。
日本では連日の暑さで今日も犠牲者が出ています。
トム 市原
7/26/2018 | Permalink
ここでは全て土葬です。
家庭の庭に埋めるのですが、亡くなる方がいるとその辺を掘ると数代前の骨なんか出てきてもそのままポイしてそこへ新しい仏さんを埋めていました。
戦前は火葬場も有って、今でもYAKIPA(焼き場)と通り名が残っています。
ジャイカの若い子が観光地図を作って持って来ましたが、日本語で「役場」なので「ちがうよ焼き場だよ」と言うと、怪訝な顔をして「焼き場ってなんですか?魚でも焼くところですか?」
こちらはしばし絶句!!!