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私家版 日本カン違いセレクション

2019 JUL 23 0:00:10 am by 西室 建

 さんざん日本史上の人物をブログ・ネタにして思いつきを書き連ねているが、好き嫌いは別として、自分を大きくカン違いしている人がおり、そして本人が最後まで自覚できなかった人、というのが見られる。
 この機会に残しておきたくなったので、以下10人を挙げてみよう。

源義経
 この人は兄貴を怒らせて悲劇的な終わり方をした。そのため人気は高く『判官贔屓』なる言葉まで生み出した。とにかく戦闘には強かったようだ。
 しかし、一言でいって『田舎者』だったのだろう。
 相手が悪いと言えばそうなんだが、何しろ平家から木曽義仲から次々と手玉に取った大天狗、後白河法皇にコロッとやられて頼朝の反感を買う。
 法皇の曲者ぶりは論を待たないが、おそらく京女の洗練された手練手管に溶けまくったのに違いない。有名なのは静御前だが、それだけじゃないはずだ。京女というのは(実際の知り合いはいないが)相当な根性があるので、こんなクソ田舎モンが転ぶのも無理はない。カン違いだよなー。
 兄貴の不興を買った後、少人数で落ちのびていくのは人望そのものが無かったのではないか。転がり込まれた藤原秀衡・泰衡はさぞ困ったことだろう。

後醍醐天皇
 一種の誇大妄想だったと思われる。
 加えて初っ端に鎌倉が不甲斐なく負けたのが拍車をかけた。
 帝にとっては武士なぞ犬コロ程度に見えていた。
 大体あの冠からジャラジャラ下がっている飾りはナンだろう。筆者はあのような物を被っている天皇を他に知らない。
 隠岐の島から脱出しての復活はいかなる魔力を使ったのか知らないが、名和長年とか楠正成等は、会ったこともないのに天皇に操られているのは何とも不思議。
 しかし、帝の頭は平安時代のそのまた前まで飛んでいて手が付けられなかったものと推察する。みんな持て余したせいか、いい側近が見当たらない。楠正成や北畠親房らは実際の政権奪取戦略(個別戦術ではない)は描けていない。
 吉野に行ってまで『天皇』でありつづけるところはいい根性であるが、時流を見誤ったことはその後を見れば明らか。

上杉謙信
 結局ナニがしたかったのか不明。生涯ほぼ無敗だったにもかかわらず、領土を増やすでもない。
 毘沙門天の化身だと思い込むくらいだから、尋常な神経じゃない。
 謙信=女性説は、作家の矢切止夫が最初だと言われているが、あのエキセン振りはひょっとすればと思わせるものがある。
 一方で領国経営の方はどうだったのか。佐渡の西見川や鶴子で金・銀が取れたというが、江戸期の佐渡金山ほどではなかった。
 上杉憲正に泣きつかれては関東にしばしば出兵して暴れまわるが、農繁期には越後に帰ってしまう。当時の兵站の考え方でいくと雪深い時期は関東を食い荒らしていたのじゃなかろうか。その後の領土欲の無さは異常だ。特にわざわざ小田原まで行ったのは全く意味不明。武田信玄に塩を送ったのも作り話らしい。
 後世では″義”のためだったとされたが、カン違いだったとしか思えない。

明智光秀
 来年の大河ドラマではその一生をつづるのだが、あの本能寺をどう描くのか楽しみだ。諸説いまだに定まらないところが『史実を消された』感にあふれている、秀吉に。
 しかし、あの決断の時に『天下はワシの物』と思わなかったはずがないが、後処理のマズさはマヌケそのもの。秀吉やイエズス会黒幕説、朝廷糸引き説、更には光秀=天海僧正説等が取りざたされる所以である。
 白紙で考えてみると、細川あたりを巻き込んで磐石の構えを作ってからでないと成功は覚束ない。
 消極的ながらも一応様子見だった筒井順慶をどうして事前に引き込まなかったのか。
 松永久秀・荒木村重と信長に叛旗を翻した人物は多数存在したし、何よりも反信長の勢力は全国にいた。
 また、秀吉配下のそれなりの人物、或いは大勢いる信長の息子のうちの誰かを寝返らせておくべきだと考えるが、よほどのカン違いなのだろうか。

世良修三
 官軍の威光をバックに行く先々で狼藉を働いた維新史上最低最悪カン違い男。人格下劣な急進派が権力を握ると必ずこういうのが現れる。ジャコバン党でもここまでひどくはないだろう。
 醜悪なのは酒に女。このあたりが何とも情けない。異常かもしれない。おまけに当時は平気で人を殺す。
 幕末のドサクサで優秀なのが殺されてしまい、こんなカスばかりが残ったゆえにのさばった例は多い。コイツは仙台藩士に切られたからこれで済んだが、生き残った酷いのは枚挙に暇がない。

桐野利明
 最終階級は陸軍少将だった。実は維新当時の階級編成は陸軍大将の次は少将で、しかも陸軍大将は西郷隆盛ただ一人だけでスタートした。そこで自分はNO2であるという錯覚に落ちたフシがある。
 余計な事をしなければ胸のすくような薩摩隼人だったはずだが、政府高官になるだけの器量は持ち合わせていなかった。
 結局西郷が下野してしまうと何をやっていいか分からなくなって、鹿児島について行き、挙句の果てに先頭に立って西南戦争をおっぱじめる。することがなくなってもう一暴れ、のノリだ。ここまでいくとカン違いを通り越して戦争マニア。

帝国海軍
 名将綺羅星のごとくと言われる誉れ高いエリート達だが、オール海軍となると筆者の点は少し辛い。中にはヤバいのもいた。
 無論、三国同盟反対の見識は高いのだが、最後の最後で山本長官は『2年は暴れてみせます』と言ってしまった。諸藩の事情から無理もない、気の毒ではあるが、この名将にしてカン違いをしたのは何だろうか。ドイツの快進撃もあっただろう。
 真珠湾が際どかったのは第二次攻撃を発令しなかったため。ミッドウェーではモロさが露呈する。
 ゼロ戦の美しさは芸術的ですらあり、大和の圧倒的な迫力は冷静な判断力を奪う。
 いずれも高性能・高機能の最強戦闘機ならびに不沈艦なのだが、これが精一杯とも言える。
 アメリカを良く知る山本五十六でさえ、これらを見て『行ける』となってしまいあの発言になったのだろうか。

A日新聞
 GHQの御指導御鞭撻をモロに受けた後、薬が効きすぎてバカの一つ覚えみたいに今に至るまで日本を貶めることに夢中のカン違い継続中。
 ある時期まではそれなりのバランサーの役割を果たしたものの、時代が変わったのに気づかない振りをしているのか。
 先日もハンセン病被害の判決に政府が控訴する、の誤報を打ってしまった。どんな事件でも、文章の雛形ができていて『~が許しがたいのは当然である。だがしかし』と繋いで何でもかんでも安倍総理のせいにして批判する記事に仕上がるようになっているのだろう。
 そういいつつも、筆者は何年もA新聞の実物を読んでいない。ネットでまたやった、と気付くだけである。

小泉J一郎
 日本史にのこるほどの勘違いかどうか迷うところだが、この際入れざるを得ないのは、あの田中真紀子を外務大臣にしたからだ。
 そもそもYKKの時代から、Yももう一人のKも周りの見えないトンチンカンなことをやっていた。
 本来はこの人も消えたはずなのだが、対立候補の橋本龍太郎がイマイチであれよあれよと総理になった。それからは一発芸とブッシュとの関係で何とかなったのだ。オヤジがあんなに日本嫌いだったのに息子ブッシュはそうでもなかったのがポイントではないか。私自身は郵政民営化と靖国参拝は高く評価している。
 辞めてからの反原発舞い上がりなんかはカン違いの後遺症。 

旧民〇党
 これはカン違い業界のオール・スターの感がある。
 まず最初に総理になったハト。未だにみっともない言説をまきちらし、広い世界でわずかに受け入れてくれるところへ行っては土下座をくりかえす。
 ちなみにコイツの女癖も相当だが、この家系はオヤジも息子もその道はすごい。
 お次はあのカン。実際に政策立案能力はゼロだった上に、あの大危機で全く冷静さを欠いた。某JR駅前で喋っているのを聞いたことがあったが、90%が東電の悪口だった。まさにカン違い。
 これらの系譜を引く連中、期待する気にもなれない輩ばかり。また選挙で見るのもうるさい。
 そしてこいつ等を操ったつもりで墓穴を掘った〇沢。政治的には全く死に体になったが、かつての竹下派七奉行の他が全滅した現在となっては頑張った方に入る。
 筆者はこの人は本当に保守主義者なのか判断に苦しむ。
 「希望の党」で大騒ぎしたあとあっさり足抜けした小〇某知事はその点ヤバいとなった時のカンの働きはすごいが、それだけでもねぇ。

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