令和亜空間戦争
2019 JUL 28 1:01:04 am by 西 牟呂雄
御世変わりには必ず時空が歪み、不穏な怨霊が跋扈する。この目出度い令和の日本のパラレル・ワールドでは宿命の対決が始まろうとしていた。
怨霊とは不思議なもので、その地位を脅かすような次の挑戦者が亜空間に来なければおとなしいものなのだが、新規の参入があると時空の歪みによって亜空間から現世の人物に憑依して霊界戦争を引き起こしてしまう。そして久しぶりに強力な怨霊が出現したのだ。
俗名は内田裕也。言わずと知れたロック界のドンが成仏したのち、あの世で先に逝っていた妻、樹木希林と霊界戦争を起こして負けかけていた。その時に御世代わりが起こったため、亜空間から現世に怨霊として復活し、現副総理兼財務大臣の麻生太郎に憑依してしまった。
無論、お江戸の昔から日本一の怨霊である平将門は黙っていない。自ら時空の歪みを通り抜け、麻生太郎に内田裕也が憑依した事を知り、小沢一朗に姿を変えたののだった。
おりしも選挙が始まる。麻生裕也は吼えた。
「年金がどうしたってぇんだ。例えば家族が力を合わせてやりゃ~どうってことねえだろう。年金はそもそも兵隊さんが戦死した後に家族が苦労しないように設計されたのが最初だよ。それが戦争がなくなってみんな長生きするようになったから制度をかえたり福祉を厚くしたりしてるんであって、90も過ぎたお年寄りが年金以上の贅沢をするはずがねえだろ」
自民党幹部は慌てたがもう遅い。
麻生裕也はここまではやりたい放題で、将門が現世に復帰して小沢一朗に憑依していることに気付いていなかったのだ。
従って麻生裕也は、まずその破戒本能を身内に向けた。まず安倍総理の『今後10年程度は増税する必要がない』との発言に、「『私』という一人称で言っている」といやがらせを言い、選挙の足を引っ張りながら配下の財務官僚の機嫌をとった。ここで安倍政権に頭を抑えられ続けた財務省の反安倍感情を煽ったのだ。
ただ、この時点でヤバいと思った自民党執行部は麻生裕也の応援を封じ込める作戦に出た。
一方、国民民主党をたぶらかしていた小沢一朗は将門に憑依されてからはかつての『剛腕』と称された図々しさを蘇らせ、選挙に対する最終秘策をめぐらせた。
ただ、衆参同時選挙が見送られてしまい、争点があいまいになって自分のお膝元の岩手で自民党に負けかけたため、暫くは地元対策に追われた。そして地下に潜行しながら秘策を練っていた。
それは恐ろしいことに共産党との合流であった。
野党協力の名の元に一人区に統一候補を立てたが、秘かに志井委員長と手を握り共産党の候補者を擁立することに暗躍した。そしてあわよくば風前の灯の国民民主党と共産党を合流させ、新たな党名を『国民党』と変更し看板を掛けかえる奸計を巡らせる。
しかし、いかに霊力が強力でも全国の生身の人間の投票行動に影響は与えられない。小沢将門が姿を消して暗躍したものの、全体としては与党である自民・公明及び改憲勢力の維新が過半数を超える結果となった。
麻生裕也は次の内閣改造に備えてヒートアップし、暴言が飛び出す始末。
『消費税の増税なんか誰も気にしてなかったのが今度の選挙でよく分かっただろコノヨロウ。憲法改正だってやりたがってる野党のやつらを10人も引っこ抜きゃオチャノコサイサイだぁ。韓国にはまだ通過スワップ拒否という奥の手があんだぜ、ロケンロール、よろしくゥ』と喚く。
すると、小沢将門は選挙後に直ぐに動く。不遇を囲って爆発寸前だった石破茂や岸田に禁じ手を使った。『このままでは安倍が四選してしまってあなたの出番は無くなる。安倍は次に必ず小泉進次郎か野田聖子を選ぶ。総理のメは完全になくなるどころか、もう一生入閣すらできないだろう』と吹き込んだのだ。
怨霊同士は現世においては猛烈なマイナス・エネルギーの放射で強く反発する。即ち周りの邪気を吸い込んで肥大化し、互いに相手を打ち消そうとする。
この時点で麻生裕也も小沢将門の正体に気が付いて、これこそ本当の敵であると悪意をつのらせるのだった。
次の決戦のタイミングは両者で一致している。それは本年10月に世界各国の代表を招く「即位礼正殿の儀」と11月の神事である大嘗祭が終わった年末で、その際にまた大きく時空が歪むタイミングだ。
そこで互いの息の根(怨霊だから息はしていないが)を止めるべく、麻生裕也は安倍総理に解散を迫っており、それまでに小沢将門は新生国民党をまとめるべく策を練って、玉木雄一郎と大塚耕平に吹き込んでいる。年末衆議院解散が悪霊の総決算。知らぬは国民ばかりである。
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Categories:伝奇ショートショート
西室 建
8/23/2019 | Permalink
小沢将門は戦略を変えたようだ。
まず旧民主党を復活させる方向に動いたのだ。そして今頃は石破・岸田のどちらかに的を絞って工作を仕掛けているのだろう。
一方の麻生裕也は、内閣改造で菅官房長官の力を削ぐことに頭が一杯らしく、小沢対策にまで手が回らないものと思われる。
次の時空の歪みのタイミングで解散をすべく、安部総理をけしかけていることだろう。
西室 建
9/12/2019 | Permalink
麻生裕也が磐石の布石を打って副総理に残った。
一方の小沢将門は立民と国民をくっつけた後、しきりに”れいわ新選組”を懐柔しようとしている。
共に亜空間戦争の決着をつけるべく、即位の礼の直後に年内解散を狙っていることは確かだ。
西室 建
11/19/2019 | Permalink
始まったぞ、小沢将門の仕掛けが。
野党結集をネタに枝野を使って石破をたぶらかし始めた。
対する麻生裕也は直ぐに気が付くが、自分の権力安泰のためにこれを放置し、岸田と小泉進次朗を踏んづけている。
両者の火花が散る選挙が近い。そしてそれはオリンピック前だ!
西牟呂 憲
9/3/2020 | Permalink
突如安倍総理に異変が生じ、退任のハプニングとなった。
平将門に憑依された小沢は野党再編に邁進していたが、自民党の攪乱に乗じて分断を図る戦略に切り替えた。自民党一の嫌われ者、石破総理が誕生したスキを突く所存だった。
ところがそれを察知したのが故内田裕也に憑依された麻生である。すかさず必ずしもソリの合わない菅官房長官をその気にさせるや巧みに党員選挙を避け議員総会の舞台を整えてしまった。
してやられた小沢将門、今度はその菅総理誕生の後を見据え、コケにされた岸田・石破にちょっかいを出し、菅が苦手とする小池百合子にまで手を回す。ズバリ改革新党である。そうなると今の野党結集など眼中にない、玉木も枝野もじゃまだ。目下次の選挙が近いというキャンペーンを張りつつ与野党のスキャンダル探しをしているらしい。
魑魅魍魎の亜空間戦争が、迷惑なことに令和の政界で繰り広げられる。コロナに苦しむ国難に、平和を願う国民の明日はどっちだ!