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今年こそ 日本ハムファイターズ

2020 JUN 19 21:21:07 pm by 西 牟呂雄

 かの大谷を擁して悲願のリーグ優勝、その勢いで広島を下した日本一は2016年だった。引退する武田選手が「オレのために優勝しろ」と激を飛ばし、チーム一丸となっての輝きは遠い昔の話となってしまった。
 それからというもの5位・3位・5位。僕の血と汗と涙をドブに捨てた3年間が過ぎた。5位とは言い方を変えると、最期まで最下位を争ったという不名誉のことである。
 球団はケチで、中田はチャンスに打てず、ピッチャーは他所に取られ、ドラ1はサッパリ、そして栗山監督は全く僕の言うことを聞かない。この五重苦にのたうち回った日々だった。
 今年はどうか。2月頃はC・Sのキャンプ中継を熱心にチェックしたが、その後のコロナ騒ぎで直近の様子は分からない。
 しかし勝負のポイントは以下の4点に絞られる。
 まず先発だが、去年怪我で欠いた上沢のローテーション入りは当然計算できるとして、問題は金子の使い方だ。もう36才と超のつくベテランはあの小憎らしいほどのストレートが復活するのか。僕の見立てでは今年が最期であろうから奮起して体を練ってくるだろう。しかし悪い癖の早い回で点を取られるのが直らなければ躊躇なく中継ぎ、即ちショート・スタータの加藤の後に回す。
 次にこちらもそろそろヤバい4番を勤める中田。チャンスが廻ってきて球場の盛り上がりが最高潮になる、中田も気合が乗ってきてあの悪い目付きが邪悪な光りを放ちながらバッター・ボックスへ、初球外角低めのクソ・ボールを渾身の空振り!もう飽きるほど見させられたシーンだ。大体この一球目で勝負あり。後はいいようにあしらわれて凡打するパターンである。ホークスにはこの手で散々やられたのに本人は気付かないところが致命傷。FAでもだれも声をかけなかった。練習試合でスタンドに放り込んだりしてみせたが、どうせ見せかけだろう。
 そして清宮と菊池のドラ1コンビのレギュラー入り。今年だめなら二人ともトレードだ。どちらもそろそろ体も出来てきただろうから、最初から先発・スタメンでゴリゴリ使い込む。つぶれたらその時はその時。キミ達を甘やかしているほど余裕はないのだよ。しかし清宮のだらしなさは問題だ。去年チームは五位なんだぞ五位!
 最期に、牟観客試合で始まりいつまで続くか分からないシーズンの采配だ。
 昔の東京ドーム時代を良く知っているが、ほとんど牟観客試合みたいなスカスカぶりだったからどうってことないのだが、札幌に行ってからダル・新庄・大谷といったスーパースターのお陰で大入りの中でばかりやっている。あの昔を知っている者なぞスタッフにもいない。だからこそ無観客を逆手に取る秘策はある。ズバリ、ヤジり倒すのだ。ヤジに仁義もクソもない。
 僕はフライヤーズ時代、ガラガラだった後楽園外野スタンドの凄まじいヤジを覚えている。目の前で守備についたかの張本に対するものだった。すると張本は張本でグルリと振り返ってまばらな客席でヤジったあたりをにらみつける、子供心にも怖いと感じさせる迫力だった。今はそんなヤジなどかき消されてしまう、そこだ。小声でやればノムさんの「ささやき戦術」だが、観客がいないのだからベンチからガンガンやればいい。そしてそれに最適なガラの悪さを身にまとっているのはナ・カ・ダただ1人!代打要員でもここで仕事をしてくれれば年棒を維持できるように査定してやる。

 以上の秘策を栗山監督に(テレパシーで)伝えて初戦に臨んだ。
CSで見る無観客のメットライフ・ドームは明るく輝いているようだった。
 我がファイターズはイケメン・エース有原.コントロールは正確無比。静かな立ち上がりだ。そして何故か中田は初打席で二塁打。これは・・・。
 しかし無観客というのも返ってミットのバーンという音やバットのカンッという音が聞こえて、鳴り物が無くても臨場感がある。むしろ好きな時に勝手にチャンス・マーチ(関東限定版)で盛り上がれるのがいいくらいだ。球場ではどうってことのない外野フライでもワーッと沸くもんだからピンチの時は疲れる。
 その後有原は4回に制球が乱れ、山川のボテゴロや死球で3点取られていやな展開に。その間中身までは分からないが西武ベンチからの声が良く聞こえた。
 チャンスは8回にでてきたギャレットという中継ぎ。スピードはあるがノーコンなので西川が四球を選んで盗塁もした。それが続かない。大田・近藤とも実に淡泊でこのチームの悪い癖がでてしまった。
 ここで珍しく栗山監督は僕のアドバイスを聞き、金子を出すと、見事に3人を仕留めた。
 で、この試合の収穫はこれだけ。あのねぇ、0点じゃ絶対に勝てません、これは先が思いやられる。今年も長く苦しいシーズンが始まった訳だ。頭に来た僕はチャンネルをGAORAに変え、同じく無観客の全日本プロレスで留飲を下げた。

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Categories:日本ハム ファイターズ

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