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前期高齢者 緊急事態宣言下のゲレンデに立つ 

2021 JAN 25 0:00:12 am by 西 牟呂雄

月光仮面?

 密を避ける。喋らない。接触しない。マスク。サングラス。コサック帽。完全武装でスックとゲレンデに降り立った我が雄姿は、日露戦争時の日本騎兵とも見紛う凛々しさだった。
 首都は戒厳令下だが、一足早く喜寿庵に脱出していたのでこうしてスノボを楽しむことができた。
 去年、前期高齢者デビューしたものの、コロナの波状攻撃により結果として1年間というもの雌伏せざるを得なかった。そして今年も未だに厳しい状態が続いているものの、このままで終わらせてなるものか。
 しかしながら非常事態である。絶対にコロナに罹ってはいけない、みんなに迷惑がかかる。次に転倒してはならない、この年では骨折しかねない。するとバカにされる。最後に疲れてはいけない、去年しみじみ味わったが抜けないのだ。たまらずマッサージを受けたくらいだ。
 非常事態宣言が出されたこともあるし、ゲレンデはガラガラかと思いきやこれが結構な人出だった。もっとも考えてみればスキーヤーもボーダーもそもそも防護服みたいなウェアであるしゲレンデはオープン・スペースなのでリスクは小さい。

 しかし驚いたのはそれだけではない。リフト券売り場、ゲレンデの端っこでは新たに観光に来たはずもないアジア系の言語が飛び交っていて、こいつらはマスクなんかしていない。帰国できずにそのまま居続けているのか、いずれにせよのんきなもんだ。それも2~3人というレベルじゃない。
 誠に不謹慎とは思うがオリンピックの聖火リレーの際に、どこから湧いて出たかと肝を潰した某国の赤い国旗がウジャウジャしていたのを思い出した。コロナの本家のくせにデカい面すんな、な~んてことは言いませんよ、ヘイトになっちゃいますからね。
 で、一応シーズン初めなのでけがしないようにチョロッと滑ったが、やっぱり脚力は衰えていると言わざるを得ない。メイン・クアッドの長い中級ゲレンデを4本でワン・セットにしていたが、情けないことに2本で息が切れた。
 14か月前に癌の手術を受けたが、その後何故か体重は5kg近く増えた。人からは『コロナ太りですか』と聞かれるが、普段から何もしていないから関係ない。飲み会が無くなって酒の量が減ったかと言えばそうでもない、家でガブ飲みしてむしろ切れ目がなくなった。要するに圧倒的な運動不足なのだ。よーし、今シーズンは元に戻すまで鍛えるぞ!
 (1月11日時点の決意です)
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Categories:春夏秋冬不思議譚

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