Sonar Members Club No.36

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僕のリベンジ

2021 SEP 12 14:14:40 pm by 西 牟呂雄

 SMCの読者の皆様、お久しぶりです。私はニシムロさんに騙され続け、相変わらずつらい人生を送っているバラベ・ユズルです。覚えていらっしゃいますか。僕に精神的な問題があることを見抜いた、あの悪魔のようなニシムロさんは、初めは親切そうに山荘での寝泊まりを許し、僕にブログのスペースを貸してやるから少し文章を書いてみては、と勧めました。
 今から考えると、僕を笑い者にするためだったのですが、僕のブログが多少読者の共感を得たことに嫉妬してパスワードを変えてイジワルをしました。でも僕のIT能力は高いので簡単に見破ってあの人の悪口を書きました。
 すると今度は何故か町での仕事を紹介してくれたのです。しかし、その仕事のためだと言いつつ僕をさんざん調子に乗せた後、いやがらせをして僕をひどく落ち込ませました。
 そして、遂にあの人はそのことをブログに書き、僕の社会的生命を抹殺しようとさえしました。

虚数人間だった


 そうです、僕はここに書かれたバラベ・ユズル本人です。ニシムロさんはこのブログによって私を引きずり出し、いいようにコキ使い、ピンハネまでしたことを明らかにしました。何という卑劣な人間でしょう。
 それだけではありません。手の込んだことに仲間と一緒になって僕に恥をかかせ、笑いものにするためだけに野球チームに引きずり込むようなことすらしたこともあります。

ブログ・スペースを借りました キャッチャー・イン・ザ・ライ


 僕は密かに復讐を誓い、山荘を飛び出し家出したのです。もっとも僕の家ではありませんから家出ではなく、退去したことになります。僕にしては珍しいことに(というか生まれて初めて?)計画というものを立てました。まず、誰にも気兼ねなく、ただで住める場所を確保するのです。それはこの喜寿庵からそう遠くもなく、人目にもつかず、雨風がしのげる所です。そのため物置の奥の方で捨てられていた簡易テントをかっぱらいました。あの人の今までの僕に対する仕打ちから見てこれくらいの対価は当然です。

僕の新居

 というのも、格好の避難先が見つかったからです。私は知らなかったのですが、やはりコロナ禍のせいでしょうか、最近『一人キャンプ』なるものが流行っているそうで、そのためのキャンプ場があったのです。そこは渓流のほとりの美しい景色で、ここ辺りは鮎釣りが盛んですからそういうお客さんも多いようです。
 受付という事務所があってそこに行くと美人のオバサンが暇そうにしていました。
『こんにちは』
 とあいさつすると、親切そうな返事があって少し世間話をしたのです。何とオバサンはここのオーナーで、土地が遊んでいるのがもったいないとそそのかされてキャンプ場を始めたそうですが、平日はヒマでしょうがない、この年では草刈りとか掃除もキツイ、とこぼすのです。で、結論からいうと僕はそこの住み込みの管理人になったのです。
 面白いことに、宣伝も看板も出さず、ネットで前払いのお客さんだけをお客さんにしているので現金は置いていないそうです。だから僕のような風来坊でも安心だ、とのことで、ただで住んで就職までできたわけです。
 あの悪魔ニシムロさんにこき使われピンハネされていた時よりも収入が増えました。ザマーミロ!
 そして、じっくりと作戦を練りました。
 あの人は土日にこちらに来ることが多い。従ってウィークデイの喜寿庵は無人です。でも僕は犯罪者ではないので(テントは報酬としてかっぱらいましたが)おカネを盗んだりはしません。しかし忍び込む込み、いやがらせくらいはできるはずです。ただ、大っぴらに門を乗り越えたり夜中にウロウロして不審者と疑われてはマズい。

崖の下から

 それがある日、キャンプ場から川沿いに下って行った時のことです。
 川の淵で魚を見つけて遊んでいて、フト崖の上を見上げると、そこは喜寿庵の真下でした。写真は小さくて分からないかも知れませんが、左右の樹木の切れ間に母屋の屋根が見えました。
 そこには道などありませんが、探検でもする気分でワクワクしながら登っていきました。
 するとやはり喜寿庵の畑、通称ネイチャー・ファームに上がれることがわかりました。ヨーシ、これで人目を気にせず真っ昼間に自由に出入りが可能です。但し、かなり険しい崖のために夜は無理でしょう。あの人は夜中に庭のチェアでお酒を飲みながら夜空を見上げていることが多いのでオバケのフリをして脅かす、とか花火を投げこむ、ということを考えました。しかし逃げられないので僕の正体がバレるおそれがあるのでダメです。
 何かアッと言わせられないか、あれこれ考えながら某日(金曜日)忍び込んでみました。
 すると、芝生に小枝が散らばっています。風で折れて飛んできたのでしょう。

 ある考えが浮かんだので、小枝を並べて写真のように置いてみます。
 オォ!明日の朝、喜寿庵にきて庭を見た時にこの不吉な配列。あの鈍感で傍若無人なあの人も、さぞびっくりし自然の怒りに触れたかと怯えるに違いありません。我ながら素晴らしいアイデアに満足しました。
 そして帰り際にはあの人が育てているナスとピーマンももぎ取って帰ったのです。
 しかし、テントに戻ってみると、僕は包丁もフライパンもお鍋も持っていない。ナマでかじってみても不味いだけです。結局持て余したので、受付にいるオーナーのオバサンにあげました。オバサンは喜んでくれたのですが、『あれまあ、こんな立派なナスやピーマンをくれるの。あんたどこから採って来たんだい』等と質問され、仕方なく買い過ぎて余ったので、としておきました。アブナイアブナイ、秘密のリベンジ作戦を知られる訳にはいきません。
  翌日散歩に行って喜寿庵を遠くから見ると、あの人の車がありました。今朝はどんな顔をしたかと思うと無性に嬉しくなり、来週はどんな文字を置いてやろうかとその晩から色々と考えました。『悲』とか『怒』とか『愚』といった漢字を、実際に枝をならべてみましたが、どうも画数の多いとダメです。さあ、一週間考えましょう。
 そして週末を迎えました。金曜日にセッセと崖を登っていきます。ネイチャー・ファームにはまた新しいピーマンができていました、ナスはまだ小さいか。庭を覗くとうまい具合にまた小枝が固まっているではないですか。近寄ってみると、アーッ!

アーッ!

 暫く固まってしまいました。というか怖くなったのです。慌てて逃げ出しました。
 あの人は、もしかしたら僕が侵入したことに気が付いているかも知れません。
 そして僕にまたひどいことをしようと企んでいるのではないか。
 なんて残酷で薄情で卑劣な悪魔でしょう。
 僕は再びあの人のブログに忍び込んであの人の悪事を告発します!

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Categories:アルツハルマゲドン

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