トランプ大統領のトリセツ
2024 NOV 6 21:21:00 pm by 西 牟呂雄
あの、ややもすると下品な罵り合いのような演説合戦の末大統領が決まった。
しかし、暗殺未遂あり、候補者交代あり、投票箱放火あり、しまいには暴動対策ありの選挙とはとても民主主義の卸元である先進国のものとも思えない。そりゃこっちの選挙も候補者を見ればエラそうなことは言えないが、さすがに暴動はなかった。我が国の百年前がこんな具合だ。
そして再びトランプ大統領があっけなく決まった。どうする、どうする。
だが、ハリスよりも良かったと筆者は思う。検事出身の彼女は非常に能力は高いが、白黒はっきりつけたがるらしく、外交に難があると睨んでいた。目下の二つの戦争や対中国で上手な妥協点は見つけられないだろう。元々バイデンが人気対策で女性のマイノリティー、しかも大変な美人であるがゆえに副大統領にしていたのが、自身のあまりのボケぶりに寄ってたかって降ろされた結果のタナボタ候補に過ぎなかった。
それでトランプである。問題はわが方の石破総理とのケミストリーだ。側近にも適切なアドバイザーがいないようだから、私が振り付けを考えた。
アノ手はオベンチャラに弱いのだ。まず初めは(初対面だから)こう切り出す。
『私は今まで総裁選に4回挑戦して負けています。5回目でやっとこうしてここにいられます。あなたは最初の挑戦で大統領となり、一度敗れはしたもののカムバックされた。一度敗れてカムバックするのは132年ぶりと聞きました。その秘訣は何だったのですか』
トランプは上機嫌になって自慢話をするだろう。
ところで、石破総理はクリスチャンで、しかも通っていた協会は長老派と呼ばれるカルヴァン主義の系列である。そしてトランプの大票田こそ、その長老派原理主義なのだ。この人々は全て神の思し召しだと解釈する。そこでキメの一言。
『私はあなたと同じ長老派の信仰です。あなたはあの忌まわしい銃撃にも負けなかった。あなたの親しかった私も尊敬する(ここは嘘。本当は犬猿の仲)安倍総理は無念にも凶弾に倒れた。あなたにはかすっただけだ。あなたは神に選ばれたと確信している』
これでイチコロ。
トランプは安全保障関連は恐ろしく不勉強だということをジョン・ボルトンが暴露している。石破総理がこの点を例の調子でネチネチ説明し始めたら最初からブチ壊しに決まっている。逆にもっと金を出せとか基地を負担しろと要望するだろう。そんなものは全てズバッと飲んでもいい(そうでもしなけりゃ防衛予算なんか上げられない)。そして最後にこう言う。
『あなたの言うことはもっともだ。すべてを叶えることはできないが、やれることはやる。ただ一つだけ聞いて欲しい』
その内容は、地位協定でも戦闘機開発でも核シェアリングでもいい。ただしアジア版NATOだの自衛隊駐在といったバカみたいな話は封印(誰か体を張って止めてくれ)。
トランプは戦争はやらない。これは本当らしい。ドンパチはやらない代わりにディールをする、脅す。記憶力は散漫だからたくさん要求したって覚えてもいないが、バカではない。毎回ひとつづつに絞るのだ。1回にひとつづつ、拉致問題・北の国・尖閣・関税とやってどれか通れば儲けもの。こっちもひとつづつ実行する。そして気付いた時には日本の思うがままになる。
でもそのころ総理は変わってたりして。ジャンジャン!
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