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小倉記 泥酔悶絶編

2024 DEC 19 21:21:46 pm by 西 牟呂雄

 10年前にしばらく過ごした時は小倉の厳しい寒さに驚いたが、久しぶりにやって来て相変わらずの天気に感慨深いものを感じた。ここは冬が似合う。
 日没は東京より小一時間遅いので、17時半に着くと空にはまだ赤が残っていた。ゲートを出るとピリッと寒い。思わずニヤリとした。これから3日3晩に渡って忘年会が続く。
 初日。迎えに来てもらって場末感漂う焼鳥屋に。相手は気の置けない後輩達である。話題は専ら来年の経済状況だが、はっきり言ってお先真っ暗の積み上げで、注文がない。僕の持論として、そういう時に緊急ナントカ対策のようなことはしないほうがいい。何にもしないでやり過ごすのが一番コストがかからない。むしろあんまり煽ると今どきの若い従業員は辞めてしまう。稼働を落とし、自然体で人件費を落とすのが関の山なのだ。総大将は山のように動かず、怒らず、焦らず、新規事業だの投資だのは巡航速度の時でなければいい知恵も出ない。
 このあたりまではマトモな話だったが、ビールが焼酎に代わり酒が回ってきた後は記憶がない。翌日ポケットには見いたこともない人の名刺が何枚もあって慌てた。
 ところで北九州エリアは某製鉄会社がリストラを繰り返して地盤沈下が言われて久しい。更に悪名高い工〇会が集中的に取り締まられて構成員は激減した(まっこれはいいことなんだろうが)。10年前は火炎瓶が飛び、3月に二人の割合で刺されたり撃たれたりしていたのが噓のように落ち着いている。そして旧空港跡地に新しい建造物が立って、着実に地域は発展している。そしてやたら多いのが保育園。少子化対策に熱心に取り組んでもいるようだ。
 2晩目は大阪・関東からも参加者がきて生ガキを食べた。
 この日は初めから荒れた。このグループとやや緊張関係にある部署がやり玉にあがる。面倒なことにその部署には幹部にツウしている者がいて、その動きが癌になっている。
 ところで生ガキはおいしかったが、当たることがあるために食べる前に散々危険について説明された。この店ではそんなに患者が出たのか、と不安に。あんなにクドクド言わなくてもよさそうなもんだが。
 昨晩の酒の二日酔いが充分抜けていない感じがして恐る恐る飲み始めたが、結果は同じ。というよりもこの日はベッドにたどり着く前に倒れていた。
 3日目。手がけているインド関連事業のメンバーと中華。
 インドの粗鋼生産量はとっくに日本を追い抜いていて、現地は爆発的な投資の真っ盛り。我々の事業もこの1年工場拡張をやりっぱなしだが、こういう時に一発品質問題など起こしたら立て直しに数年を要するだろう。来年の現地訪問を誰にするか。
 でもってこの日はさすがに酒は進まないかと思ったが、紹興酒の甘い味に負けてカラオケになだれ込んだ。このチームのカラオケは軍歌の大合唱で始まる。定番は『加藤隼戦闘隊』後はサザンじゃAKBじゃえーい演歌だ、でガブ飲みして眼鏡を失くして帰った(意識はあった)。
 いつもは小倉まで来ると福岡在住のホークス(影の)オーナーである中島さんと鳥鍋を囲むのだが、寄る年波と連日に渡る過度の飲酒によりたどり着けなかった。中島さんとは来年再びC・S決戦でお目にかかりたい。
 それにしても古希をむかえてのこの醜態、今更どうなるものでもないが・・・。

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Categories:小倉記 東京より愛を込めて

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