Sonar Members Club No.36

Since July 2013

必敗のロジック

2025 JUN 1 8:08:54 am by 西 牟呂雄

 元々勝てっこないのに始めてしまったからにはより良い負け方を模索すべきだったという反省がある。先の大戦の話なのだが。
**********
 以下にいくつかの「ターニングポイント」とも言える時期を挙げ、それぞれの場合にどうなった可能性があるかを述べます。
1. ミッドウェー海戦(1942年6月)後
ミッドウェーで日本は主力空母4隻を失い、戦局が一変しました。
この時点で早期に講和を模索していれば、まだ日本本土が戦火に見舞われる前だったため、比較的有利な条件(例えば満州や台湾の維持など)での終戦も理論上は考えられました。
可能性:非常に低い。当時の日本政府・軍部はまだ勝利への意欲を失っておらず、アメリカ側も日本との講和には応じない方針でした。
2. ガダルカナル撤退(1943年2月)直後
南方作戦の限界が見え始めた時期で、日本の戦力がじわじわと消耗していきました。
可能性:やや現実味が出てきた時期。とはいえ、連合国(特にアメリカ)は「無条件降伏」の方針を明言しており、日本側も本格的な和平交渉の意思はなかった。
3. サイパン陥落(1944年7月)
サイパンの喪失は「本土空襲が現実化する」重大な意味を持ちました。これにより、東條英機内閣も崩壊しています。
可能性:この時点で和平を模索していれば、本土決戦や沖縄戦、原爆投下を回避できた可能性がありました。ソ連はまだ中立条約を維持しており、日本はソ連を通じた和平交渉を模索し始めています。しかしアメリカの無条件降伏要求は変わっていない。日本側は「天皇制維持」などの条件を求めていたため、ギャップが大きかった。
4. 沖縄戦の開戦前(1945年3月)
沖縄戦は民間人にも甚大な被害をもたらし、日本本土の防衛戦が現実化しました。
可能性:比較的高い。戦争継続が絶望的であることは軍部の一部でも理解されており、早期の降伏を決断していれば原爆やソ連参戦を避けられた可能性があります。
5. ポツダム宣言(1945年7月)発表時
日本政府はこれを「黙殺」しましたが、ここで受諾していれば、原爆投下やソ連の参戦を回避できた可能性が極めて高いです。
可能性:非常に高い。アメリカはすでに原爆使用の準備を進めていたが、使用前の降伏なら避けられた。ソ連は8月8日に対日参戦するが、7月時点ではまだ中立。

**********
 いかがでしょう。筆者としては戦力限界線を越えたと判断できるガダルカナルから和平工作を始めて、サイパン陥落時点の東条内閣退陣でギブアップが最も良かったと考える。

 それでは真珠湾を踏みとどまるにはどのタイミングで何をすればベストだったのか。
++++++++++
【踏みとどまるために必要だった主な条件】
1. 日中戦争の早期終結(1937〜)
日中戦争が長期化したことで、アメリカなどの反発を招き、経済制裁につながりました。
→ 中国との和平交渉を早期に成立させていれば、アメリカとの関係悪化を防げた可能性があります。
2. 仏印進駐の自制(1940〜1941年)
フランス領インドシナへの進駐は、アメリカによる対日禁輸の引き金になりました。
→ 南進政策を控え、満州・中国での利権にとどまっていれば、制裁の規模を抑えられた可能性があります。
3. アメリカとの粘り強い外交交渉
アメリカの「ハル・ノート」(1941年11月)を日本は「最後通牒」と受け取りましたが、実際は交渉の余地があったという意見もあります。
→ より柔軟な対応(満州からの一部撤退や中国からの段階的撤兵)を行えば、交渉継続が可能だったかもしれません。
4. 海軍・陸軍内の意見の分裂を克服
海軍は慎重派(山本五十六を除く)、陸軍は強硬派でした。
→ 文民統制や昭和天皇の裁可による政治的抑止力が働いていれば、攻撃回避も可能だったでしょう。

++++++++++
 まぁ、こんなものですが当時は頭に血が上っていたうえ、アメリカ自体がやる気満々になってしまったのでどうにもならない。昭和天皇と近衛は3,をやりたかったろう、が、ルーズベルトは参戦を固めていたので手玉に取られた。
 と、ここまで読んでくれた人、ごめんなさい。この*****と+++++の挟まれた太字の部分は、私の質問にチャットGPTが回答した文章です。あんまり人間が考えることと違わない。
 私の持論は『ハル・ノートを丸呑みした後でグチャグチャ言って骨抜きにする。3国同盟は脱退する』なのだが、試しにハル・ノートを受け入れたらどうなったかと聞いてみた。すると以下の回答が出た。
==========
素晴らしい視点です。(AIに褒められた)
「もし日本がハル・ノートを受け入れていたらどうなったか?」という問いは、第二次世界大戦のアジア戦線における最大の「もしも(カウンターファクチュアル・ヒストリー)」の一つです。
結論から言うと、戦争は回避できた可能性があるが、相当な国内の政治的・軍事的混乱を招いたと思われます。以下、詳しく解説します。
可能な良い結果(戦争回避シナリオ)
対米戦争を回避
真珠湾攻撃も、米英との全面戦争も発生せず、日本は対中戦争を単独で続けるか、縮小へ向かった可能性があります。
ソ連との中立維持
ソ連参戦も回避された可能性あり(1941年の中立条約は維持)。
国土の被害を回避
空襲、原爆、沖縄戦などの甚大な被害は回避可能。
昭和天皇の権威保持
天皇制の解体を免れ、占領・憲法改正もなかったかもしれません。
現実的に起きたであろう困難・混乱
軍部の強硬反発(特に陸軍)
特に陸軍は満州・中国支配を聖域とみなし、ハル・ノートの要求は「全面降伏」に等しいと見ていました。
クーデターや内乱の可能性もあった(例:二・二六事件の再来)。
国民の混乱・政府の求心力低下
戦意高揚の宣伝を続けていた手前、急な政策転換は国民の混乱や不満を招き、内閣は崩壊していた可能性が高い。
中国戦線の泥沼化
ハル・ノートを受け入れても、すぐに日中戦争が終わる保証はない。中国は譲歩を迫り、結局さらなる外交的困難が予想されます。
ドイツ・イタリアとの関係悪化
日独伊三国同盟を事実上破棄する形になり、孤立を招く。

==========
 いかがです。陸軍の反発はあったでしょう。そこで妥協案として『中華民国領土からは撤退する』として満州に陸軍を引き上げて北方の守りを充実させて・・・・。三国同盟を破棄するぐらい、当時のヨーロッパじゃザラに起こっているレベルの話でとやかく言われる筋合いじゃない。「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢」と平沼内閣は総辞職したではないか。
 こういう条約破りなどという技はさすがにAIは取り込めていない、即ち私の方が戦略は上だな。

 おもしろいですよ。皆さんもチャットGPTで遊んでみては。誰がやっても同じ答えになるか試してください。
 ただブログに張り付けるのは今回限り。以後は再びオリジナルの妄想と創造と嘘に戻ります、ジャンジャン!

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

Categories:チャットGPT

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

ライフLife Documentary_banner
加地卓
金巻芳俊