アメリカになくて、日本にしかないもの

2014 JUN 2 13:13:59 pm by 是枝 理絵

ニューヨークにいてそれほど日本の物を切望することなく過ごせていたのですが、先日一時帰国して、海外になくて日本にしかないものを改めて痛感しました。滝川クリスタルさんのメッセージにもあった、日本の「おもてなし」です。

熱海の旅館「星野リゾート 界」に行ったのですが、宿泊直前までアメリカにいたせいか、心底、日本のおもてなしは素晴らしい、と感動しました。何が一番スゴイの?と聞かれると、「これ」と一言で言えないのですが、旅館の門をくぐった瞬間から滞在している間、ずっと静かで心地よい気持ちにさせてくれる、ということに尽きると思います。普段騒々しく自己主張が強い中で生活しているので、静かで、かつ丁寧で行き届いたサービスは本当に有難く、癒されました。よく言われることですが、チップがないという日本の文化が海外のサービスとの差別化を生んでいるように思います。アメリカではご存じの通り、レストラン、タクシー等のサービスに対して、通常15%以上のチップを払います。物価が特別高いニューヨークではチップは最低20%~と言われており、かなり高いです。出来るだけ多くのチップを払ってもらうため、従業員による「あなたのために私がこれだけサービスしましたよ」というアピールが当然あり、時々それがうるさく感じられるほどです。一方、日本はこのアピールがなく、どちらかというと目立たない、優しい気遣いからくる静かなサービス。日本の旅館を訪れた中国人の方が朝食に出された生卵が食べられずに残したところ、何も指示していないのに翌朝の朝食には綺麗な目玉焼きが出てきて感動したそうです。

旅館で楽しかった思い出の一つは、芸妓さんと一緒に遊ぶ「投扇興」(江戸時代のお座敷遊び、対戦型ゲーム)。桐箱の台に立てられた「蝶」と的に向かって扇を投げ、その扇・蝶・枕によって作られる形を、源氏物語や百人一首になぞられた点式にそって採点して得点を競う遊びです。その晩は、旅館の広々とした書斎で、ダーツのような江戸時代の対戦ゲームに、外国人のお客様を始め、老若男女大いに盛り上がりました。芸妓さんって、同じ日本人だけれど同じ世界にいるとは思えないような、不思議な魅力がありますね。忘れられない楽しい思い出です。

ニューヨークにいても日本の大抵のもの(ハード)は手に入る気がしますが、旅館のおもてなしや芸妓さんとの楽しいやりとり等、日本のソフトなものはなかなかありません。日本の素晴らしい無形の文化をそのまま米国に輸入したら(例えば温泉旅館ごと!)すごくうけるだろうなと想像してみましたが、本当にやるとなるとかなり大掛かりなプロジェクトで、クール・ジャパン機構等の国の力が必要になりますね。待望の2020年東京オリンピックでは沢山の外国のお客さまが来日されますが、旅館を含め日本の良い文化に触れ、より多くの方々に日本のファンになって頂きたいと心から願っています。

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