黄金の分銅(燎原の果て)

 決戦に臨むに、いまだ不安は拭えなかった。野戦になれば百戦錬磨の家康といえども、燃え上がる闘志と共にいくつもの心配事が頭をかすめる。特に野戦本隊となるべき秀忠直轄の部隊の遅れはいかにもまずい。このタワケめ、と叫びたいくら … 続きを読む 黄金の分銅(燎原の果て)