『バトル・オブ・ロサンゼルス』を知っていますか?その①
2017 APR 4 20:20:26 pm by 野村 和寿
みなさんは「バトル・オブ・ロサンゼルス(ロサンゼルスの戦い)」という言葉をご存じでしょうか?1940〜41年に戦われた英国本土上陸作戦を前提として、戦われた「バトル・オブ・ブリテン」(英国空軍とドイツ空軍間による戦い)と呼ぶのは聞いたことがあるけれど、「バトル・オブ・ロサンゼルス」なんで聞いたことがないと思われるかもしれません。ロサンゼルス上空を日本軍の戦闘機が来襲したとすることを、「バトル・オブ・ロサンゼルス」と呼びます。
しかし実際のところ、「バトル・オブ・ロサンゼルス」は起こりませんでした。
結論的にいえば、単なる噂によるパニックでした。パニックを引き起こしたのは、ロサンゼルス・タイムスの新聞の号外記事でした。1942年2月25のことです。
左写真が、ロサンゼルスタイムズの1942年2月25日21時最終版の現物です。翻訳してみました。下記の通りになります。
抄訳ですが紙面から読み取れる文字を追ってみました。下記の通りになります。
「バトル・オブ・ロサンゼルス」をまとめると下記のようになります。
ところが、こんな記事も見つけることが出来ました。ロサンゼルスタイムズよりさらに、もっと地域の地方紙であるサンタ・バーバラ・ニュース・プレスの新聞記事です。1942年2月、詳細の発行日は不明です。
サンタ・バーバラ・ニュース・プレスを初めとする本記事は、AMERICAN OIL&GAS HISTORICAL SOCIETYのホームページ
Japanese Sub attacks Oilfieldで読むことが出来ました。
翻訳してみますと下記の通りになりました。この記事が本当だとすると、1942年2月23日(つまりロサンゼルスタイムズの記事に先立つこと2日前)に、日本海軍イ号第十七潜水艦が、石油貯蔵所を攻撃したとあります。
今回はここまでです。この話は、その2につづきます。
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