カメラのおけいこ その③ OLYMPUSにシネレンズ
2017 FEB 7 6:06:51 am by 野村 和寿
OLYMPUS E-P1とCマウント・シネ・オールドレンズと前回、FUJIFILM X-Pro1の「まん丸潜望鏡写真」に衝撃を受けたボクです。これって、普段使いで、受け容れられるのでしょうか? ボクにはとても難しいようにも思いました。しかしこの潜望鏡写真が好きな愛好者も存在するのです。 ミラーレス一眼カメラの草分けだった2009年発売のOLYMPUSのE-P1を持っています。冒頭の写真がOLYMPUS E-P1です。オールドレンズとのマッチングもいいのではないか?とボクは思いました。このカメラは、フォーサーズ(3/4)というイメージセンサー(撮像素子)サイズで、35㎜と比較しますと、焦点距離が2 倍になります。たとえば、しかし、今まで取り上げてきたCHINONの35㎜相当で7倍や、PENTAX Qの35㎜相当5.5倍に比べると、2倍というのは、うなずけそうな予感もします。ちなみに、FUJIFILM X-Pro1はイメージセンサー(撮像素子)が1.5倍でした。でも、まん丸にしか写りません。
▇Cマウントからフォーサーズ・マウントへのマウントアダプター HAWK’S FACTORY C5 C>>>M4/3を、ヨドバシカメラで入手しました。HAWK’S FACTORYは、台湾のメーカーです。Kodak Cine Ektar(シネエクター) 25mmは、35㎜相当で、焦点距離は50㎜、P.ANGENIEUX(アンジェニュー)17−68㎜ F2.2では、34ー136㎜になるはずです。 写真下は、OLYMPUS E-P1 KODAK Cineエクター25mm(35mm相当50㎜)の撮影例 藤の花です。
写真下は、 OLYMPUS E-P1 、オールドレンズP.ANGENIUX(アンジェニュー) 17-68mmの撮影例 藤の花です。アンジェニューは17㎜(35㎜相当34㎜)で撮影してみました。
アンジェニューは多少周囲が、蹴られた感はあるものの、十分使えるレベルだと思いました。
ちなみに、OLYMPUS 純正 ZUIKO 17mm 1:2.8(35mm相当 34mm)けっこう、ZUIKOはがんばっている写真だと思いました。 久しぶりに、さすがに、日本の名ブランドのZUIKOのレンズだけのことはあります。 Cマウントのシネ・オールドレンズと、フォー・サーズのミラーレスカメラとの組み合わせは、よい組み合わせでした。たしかに、ミラーレスカメラ中、フォーサーズは、最も初期のモデルですが、意外にもいちばんよかったと思います。まさに灯台もと暗しの感ありでした。
■ここまでの結論 Cマウントのシネ・オールドレンズを デジタルカメラに取り付けるのは、よほど難しいことを覚悟しないといけない! ミラーレス・デジタルカメラに、Cマウントのオールドレンズを組み合わせる。 CHINON Bellami HD-1、PENTAX Q、FUJIFILM X-Pro1、OLYMPUS E-P1に、 それぞれのマウントアダプターを購入して、Cマウントのシネレンズを装着することをやってみました。 ボクが、やってみてわかったのは、オールドレンズの本来登場した頃には、予期もしなかったデジタルカメラの出現です。すぐに、取り付けられると思う方が、少し、考えが甘いということを思い知らされました。でも、カメラ雑誌にもどこにも、直接的に、注意事項は書いていません。こうしてやってみると、正直オールドレンズを使い切るというところまで、とても達していないなと思います。 オールドレンズの、今のレンズに忘れられたような、色や描写力に魅せられています。一方、デジタルカメラのボディは、フィルムの代わりに、デジタルに像を結ぶために、イメージセンサー(撮像素子)が大事になります。きわめてアナログである、「オールドレンズ」と、きわめてデジタルである「撮像素子の大きさ」とのマッチングに、どう折り合いを付けるか?という問題になるかと思います。デジタルカメラは各社によってまちまちのマウント(ボディとレンズを装着する部分の規格)が存在します。簡単にいえば、Nikonとキヤノンは、それぞれのマウントがあって、それぞれ逆のレンズをそのままでは装着できないのです。 元々16ミリシネカメラ用に作られたCマウントレンズを、CHINONのDマウント、PENTAXのQマウント、FUJIFILMのXマウント、OLYMPUSの3/4(フォーサーズ)の各マウントに装着しようとしました。
■結果は、Cマウント⇔CHINON・Dマウントは、(35㎜相当で)約7倍、Cマウント⇔Qマウントは、5.5倍、Cマウント⇔OLYMPUS3/4マウントは2倍、Cマウント⇔FUJIFILM Xマウントは1.5倍 ということになりました。 一方で、イメージセンサー(撮像素子)があまり、大きいと今度は、得られる写真が、まん丸くなってしまうことがわかりました。結果として、Cマウントのシネレンズを取り付けるときは、3/4のOLYMPUSに取り付けて使うのが妥当でした。 Kodak25㎜は、OLYMPUSでは(35㎜相当の焦点距離)50㎜P.ANGENIUX17-68㎜は、OLYMPUSでは34-136㎜で使えることが分かりました。 写真はともに、アンジェニューのズームを17㎜(35㎜相当34㎜)で撮影した井の頭線です。
ただし、オールドレンズはハレーションにも弱く、補正機能をもっている現代レンズの方が、時として、よい場合もある。逆をいえば、オールドレンズの特徴であるコントラストの美しさを得るまでには、到底達しませんでした。 かようにオールドレンズをデジタルカメラに装着するのは、いうは易く、行うは難しでした。 しかしこれだけはいえます。現代のレンズのシャープな写りは、ピッカピカに写るのに対して、オールドレンズを使うと、まるで昔にもどったように写るのです。これは、ひとつの趣味の価値観ではないかな?とボクには思えるのです。さらにフォーサーズという規格はオールドレンズとよく合う感じがします。
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